2006年11月17日〜29日
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2006/11/17 (534253hit) 宮崎タイガー旅行その1・青島ゴルフ倶楽部
hole | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | in | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | out | total |
par | 4 | 5 | 4 | 3 | 4 | 3 | 4 | 5 | 4 | 36 | 4 | 5 | 4 | 4 | 3 | 4 | 3 | 5 | 4 | 36 | 72 |
score | 4 | 5 | 4 | 6 | 6 | 3 | 5 | 6 | 7 | 46 | 4 | 5 | 6 | 4 | 5 | 5 | 6 | 5 | 7 | 47 | 93 |
− | − | − | +3 | ■ | − | △ | △ | +3 | − | − | ■ | − | ■ | △ | +3 | − | +3 | ||||
putt | 1 | 2 | 1 | 2 | 3 | 1 | 2 | 2 | 2 | 16 | 2 | 2 | 3 | 2 | 1 | 2 | 3 | 2 | 3 | 20 | 36 |
topics | *1 | ||||||||||||||||||||
*1・・・本文参照。 ウホホ19p(4p+パー1.5p×8+寄せワン1p×3)VSトホホ28pでトホホのコールド勝ち (ウホホ21勝24敗) |
項目 | 今回 | 推移 | 今年平均 | |
アベレージスコア Scoring average | 3ボギー 3ダボ 4トリプル | 93 (+21) | ↓ | 85.2 |
平均パット数 Putting average | 2.0 (36) | ↓ | 1.906 (34.31) | |
バーディー奪取率(%) Birdie average | 0 | ↓ | 5.79 (1.0/18) | |
パーブレーク率(%) Par braking average | 44.4 (8/18) | ↑ | 41.6 | |
ボギーキープ率(%) Bogey keeping average | 61.1 (11/18) | ↓ | 82.5 | |
パーオン率(%) Green in regulation Pct. | 27.8 (5/18) | ↓ | 36.9 | |
ボギーオン率(%) Green in my regulation Pct. | 72.2 (13/18) | ↓ | 83.0 | |
フェアウェイキープ率(%) Driving Accuracy Pct. | 71.4 (10/14) | ↑ | 63.1 | |
ドライバー平均飛距離(yard) Driving Distance | 241.4 | ↑ | 214.2 | |
アプローチリカバリー率(%) Scrambling | 50.0 (3/6) | ↑ | 31.6 | |
ファインショット率・ドライバー(ティショット)(%) Driver-shot achievement Pct. | 76.7 | ↑ | 68.8 | |
ファインショット率・フェアウェイウッド(%) FW.-shot achievement Pct. | 50.0 | ↓ | 63.8 | |
ファインショット率・アイアン(%) Iron-shot achievement Pct. | 65.8 | ↑ | 60.9 | |
ファインショット率・アプローチ(%) Approach-shot achievement Pct. | 62.5 | ↓ | 66.3 |
早朝6時前。暗いうちから家を出て7時10分の宮崎行きANA501便に乗り空港でレンタカーを借り青島ゴルフ倶楽部に到着したのが9時過ぎ。早っ! 南国のリゾートコースらしくフェニックスや椰子の木がたくさん植えられ、そして日向灘を一望できる大変景観の良いコースである。練習場も広く大きく、アプローチ練習場もバンカー練習場も完備されていて、コースものびのび、これでビジター1万円なのだ。半ば本気で近くに引っ越したくなる私であった。 左が打球場、右がアプローチ・バンカー練習場 さて、私のラウンドのことなどどうでもいいから早くダンロップフェニックスについて書けよボケ!と思われている方が480人ぐらいおられるると思うので、写真もたくさん入れるけど1日で済ませてしまおう。 この日はコース側の許可を得て青(バック)ティを使わせて頂いたのだが、せっかく今年アコーディアレディスが開催されたのだからトーナメントティから打てばよかったと激しく後悔した。っていうか、誰が考えてもトーナメントティからでしょう普通。ホントに馬鹿だ俺って。 トーナメント使用ティは白(レギュラー)ティと青(バック)ティの間にあった 青ティからは7018ヤードだが、この日はちょっと前方のホールもあってで6850ヤードぐらいか。それでも結構長い。初めてのコースをラウンドする時の攻め方、HDCPが小さい順に9ホールボギー狙いでいくことにした。このゴルフ場には攻略法を解説した小冊子が置いてあり、大変役に立った。ラウンドはインから。 10番442ヤードパー4(HDCP6)。ティショットは○。セカンドは残り200ヤード、7アイアンで刻んでグリーン手前まで。アプローチはハーフトップながらピン横3m。外してボギーで計算通り、と思ったらポコンと入ってくれた。前も書いたが、ボギーでいいと思ってプレーしたらパーが取れるというのは一体どういう訳だろう? 11番546ヤード、豪快な打ちおろしのパー5(HDCP12)。 2打目地点から左ドッグレッグなのでグリーンは見えない ティショット◎で左バンカーの上を越えていった。2打目7Wはトップ目だけど残り95ヤード地点まで。3打目、引っかけ気味だけどグリーンオン。8mを2パットでパー。(ウホホ1) 12番438ヤード、池が大変美しいパー4。HDCP2。 美しいものにはトゲがある、というけれど・・・ 一番広い部分を狙ってスプーンでティショット。かいしんのいちげき!フェアウェイセンター、残り190ヤード地点まで。2打目は刻もうかどうか少し迷ったがグリーン左サイドに向かって7Wで打つも、左へ行きすぎてグリーン横のラフへ。でも上出来だ。アプローチが1mにつき、これを慎重に狙ってパー。またもや「ボギーでいいや作戦」でパーゲットである。一体どうなっておるのだ?(ウホホ2) 3ホール連続パー。しかもバックティから!すげえぜ俺。やるジャン俺。しかしここから、そんなごう慢な心を察知してトホホの神が降臨するのであった。13番は202ヤードパー3。グリーン右サイドが全部池の難しいホールだ。 しかもグリーンは2段で池に向かって傾斜している 今になって思えば、ここまで3ホールで予定より2つアンダーできているのだから左手前へ刻んでボギー狙いでも良かった。ミドルアイアンならともかく、7Wでグリーンを狙うというのは私にすればやはりちょっと冒険である。案の定、真っ直ぐ打とうという気持ちがヘッドを合わせるような打ち方を誘発し、スライスで池ポチャ。悔しくてもう一度ティから打ち直すも、今度は左の斜面へ。 4打目は池に向かって2段グリーンの上からという難易度Sクラスのアプローチで、案の定ビビってエッジまでしか行かず。そこから起死回生の2パットで上がるも時すでに遅し。トリプルボギー(トホホ3)。まあでも、多少の冒険もしないと面白くないしな、と自分を慰める。 14番、371ヤードパー4(HDCP8)。左ドッグレッグの打ち上げ。ティショットはトップして曲がり際まで行かず。このあたりがやはりバックティからの難しさか。2打目はレイアップして3打目、ウェッジの80ヤードをトップ!グリーン一番奥まで。下りの8mから3mもオーバーしてしまい、3パットでダボ。 最初のパットを狙いにいった私が超アホでした。っていうか、ここもHDCP8だからボギーで良かったのに・・・・お前はさっき立てた作戦をもう忘れたのか?(トホホ5)。 15番は寄せワンでパー。お猿さんがグリーンを駆け抜けた。宮崎には野生の猿がいるようだ。 16番(420ヤードパー4・HDCP10)、17番(549ヤードパー5・HDCP4)はティグラウンドからずっとフェアウェイ左サイドをクリークが流れ、グリーン近くでクリーク越え、池越えになる難しいホール。両ホールとも刻んでボギーオン2パットでボギー。 18番、426ヤードパー4(HDCP14)。右へゆるやかにカーブしていく絶景のホール。 グリーンはクラブハウス方向 ティショットはややヘッドの先だが何とかフェアウェイ右端をキープ。2打目、残り170ヤード打ち上げ。今日初めて持つミドルアイアン(5アイアン)でグリーンを狙うも、こういう時に限って出るんだよね、シャ●クが。OB・・・orz 打ち直しはグリーン右のラフ。アプローチは大きすぎて8mもオーバー。2パットでまたもトリプルボギー(トホホ4)。情けないッス。 昼食は宮崎名物、地鶏の南蛮揚げを食べ、エネルギー補給120%。よし、後半はちょっと気を引き締めていこう。 1番、打ちおろしの385ヤードパー4(HDCP13)。ドライバーは落ちたところが下り傾斜で残り80ヤード地点まで。ウェッジで乗せて2パットパー。 2番からの5ホールは池が絡む難しくも美しいホールが続く。その2番は572ヤードパー5(HDCP3)。 ティショット・・・完璧とはこのことか?と言うぐらいの、私史上3本の指に入るスーパーウルトラショット(←こんな事を嬉しそうに書いてる間は上級者とは口が裂けても言えないと思う)でフェアウェイキープ。しかし2打目の7Wを思い切り左へ引っかけ、左足上がりのラフへ。3打目、木が邪魔で普通に打てないので8アイアンで低い球を打とうと思ったら低すぎて木の枝に当たるも何とかグリーンを捉え、2パットパー。(ウホホ1) 3番409ヤードパー4。やや打ち上げ(HDCP7)。2打目の5アイアンがまたもやスカ当たりのゴロ。11番ウッドが欲しくなった。3打目で乗せるも、3パットしてしまい素ダボ。(トホホ2) 4番、日向灘に向かって打ち下ろしていくパー4(HDCP11)。このゴルフ場はホントに景色が良くて気持ちがいい。 珍しくティショット、セカンド共に○で2オン2パットパー。400ヤードを切るパー4で打ちおろしだと2打目でショートアイアンが持てるので楽だ。 さて、後半のトホホホールその2、5番のパー3(HDCP15)。今日のバックティから185ヤード。5アイアンのティショットは当たりは良かったものの右へ飛びバンカーへ。そしてそこからホームラン。超左足下がりの法面にボールが止まる。こいつがエッジまでしか行かず。そこから寄せて1パットでダボ。(トホホ4) ここで私はやっと気づいた。 ミドルアイアンもまともに打てない、バンカーからもまともに打てない人間がバックティからラウンドするのはごう慢極まりない! と。反省。 いよいよ6番、HDCP1の最難関ホールは425ヤードのパー4。ここも打ちおろしで池を大きく迂回していく。見るからに池がおいでおいでしている。 グリーンは右端。池と接している ティショットはヒールで220ヤード地点まで。2打目、グリーンまで約190ヤード。迷わずレイアップ。7アイアンで左へ打ち、3打目で乗せて2パットボギー。この謙虚さをずっと持ち続けるべきだったのだ。 7番、187ヤードできつい打ち上げのパー3(HDCP17)。ここでアイアンが持てれば楽なのだが、4アイアンでは届かないだろうし3アイアンなら何とか届くかもしれないが私は生涯で4回ぐらいしか3アイアンを打ったことがない。しかもその全てがミスショットだ。それによく考えると、そもそも私のバッグには3アイアンが入ってない。というわけで7Wで打つと・・・ 思い切りダフってボールは空高く舞い上がり、レディスティの前へぽと・・・orz さらに2打目のPSは奥エッジへ。そこからチャックリで3オン。おまけに3パット。終わったな・・・(トホホ5) 8番528ヤードパー5(HDCP9)、何とかパーオン2パットでパー。 最終9番は真っ直ぐのパー4。392ヤード、HDCP5。HDCP5の理由は第2打地点のフェアウェイセンターまでせり出しているバンカーと大きくてうねっているグリーンのせいか。 ティショットはバンカー手前へまずまず。しかし2打目地点へ到着した後、私の記憶は何故か曖昧だ。何だか悲しい気持ちで目の前のバンカーに入っていき、そこで超目玉のライを見たような気がするのだが何故か判らない。気がついた時は3パット目を入れて「トリプルボギー・・・」とつぶやいていた。(トホホ5) この日の教訓:お前にはバックティなど100万年早いわ! |
青島ゴルフ倶楽部を軽く鬱な気分で後にした私と○は、今日の宿泊先であるシェラトン・グランデ・オーシャンリゾートへ。チェックインを済ませ、ダンロップフェニックス一色のホテル内をぶらぶらと散策することにした。 フロント横には出場者のボードが 14階からエレベーターに乗り込む。するといきなりエレベーターの中に藤田寛之が!!スーツを着ているので雰囲気が違うが、間違いなく藤田プロだ。でも、すごく物静かでフツーの人という印象。 いきなりプロに会えるなんて・・・ドキドキしていると、エレベーターが3Fに止まりドアが開いた。すると目の前に谷口徹が!!谷口プロは眼光が鋭く、人を寄せ付けないようなオーラを発していた。 1Fに降りると、オープンバーに伊澤利光が!誰かと話をしている(そりゃあ話ぐらいするわな)。人懐こい笑顔だ。 他にもこのバーでは、イアン・ポールターが女の子をナンパしたりしていた ロビーに着き、○と2人で興奮していると、目の前を背の高い紳士が5〜6人仲間と歩いていく。あ、あ、青木功プロだ!世界の青木と接近遭遇!さすがに近寄りがたいオーラを発している。そしてその横には横尾要の姿も。背が高くカッコイイ。 さらにキョロキョロしていると、目の前を片山晋呉が大股で歩いていく。ジャケットの下はジーンズ。服装こそ普通の兄ちゃんだが、やはり独特の存在感がある。 という感じで15分ぐらいで6人ものスター選手に出会ったわけだが、それもそのはず、このシェラトンの横にあるコンベンションセンターで前夜祭が開催されていたのであった。 つまり参加選手の中で一流(つまり稼いでいる)選手はここに部屋を取り、ロビーを通って前夜祭の会場へ向かっていたのだ。それで皆スーツを着ていたのか。 さらに、時間は前後するが夕食後、再びフロント前にいると、すぐ横のソファに深堀圭一郎が居るではないか!どこかのおばちゃんが写真を撮ってもらっていたので、我々も撮ってもらうことにした。深堀プロ、どうもありがとう! 深堀プロはとても優しかったです さらに田中秀道、谷原秀人、宮瀬博文、鈴木亨らとも接近遭遇。その他にも実はたくさんプロゴルファーらしき人を見たのだが名前が判らなかった。そして残念ながらタイガーには会えなかった。多分VIP待遇だし、使うエレベータなども別でロビーなんかには来ないんだろうな。 ここでワンポイントアドバイス:来年ここでプロゴルファーに遭うなら、水曜日にシェラトンに泊まり、午後6時から6時30分にロビー前で待つべし。あるいは、前夜祭が終わる8時半頃に待ってるべし。 というわけですっかりミーハーになった我々は遅い夕食を取ることにした。レストランでもプロゴルファーと遭遇する事を第一に考え、彼らが行きそうな鉄板焼きの店をチョイスしようと考えたのだが、9時半まで予約がいっぱいとのこと。よって、寿司屋へ行くことにした。 一階の寿司処「八潮」は、我々が入った時は5〜6人しか客が居なかった。日向灘で取れた宮崎産の魚をメインに堪能。いやあ、とにかく全てのネタが旨かったが、その中でも宮崎近海産の白身である何とかダイ(忘れた)や、塩で食べたイカ、煮詰めとゆず塩の2種類を出してくれた穴子、ムラサキウニの付き、肉厚で脂がのった鰯などが絶品中の絶品。同じく宮崎産の芋焼酎、日向木挽や黒霧島も堪能した。 ワンポイントアドバイスその2:シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートでの夕食は「八潮」がお勧め!特に宮崎産の魚介類は絶品。魚屋の息子(本当です)である私が言うんだから間違いない! 我々が美味しい美味しいと言いながら食べていると、そこで事件が!8時半頃、背の高い外国人がお店に入ってきた。眉毛に特徴のあるその顔、親近感の持てる頭髪。どこかで見たことが・・・あっ!トーマス・ビヨンだ!ダンロップフェニックスで1999年と2003年に優勝しており、日本でもなじみの強い選手だ。 彼ら(外国人もう1人と2人で来ていた)は一番奥のカウンターへ。そう、我々は今、2001年のドバイでタイガーと一騎打ちをして勝った男と同じカウンターで飯を食っているのだ!すげえ。 ○の観察によると、ビヨンは築地直送のトロをいくつか食べ、1時間ほどで帰っていった。身長が高いせいもあるだろうけど、存在感があるね、やっぱり。 興奮冷めやらぬ我々に、暇になった大将が声をかけてきてくれた。我々は大阪から来て、明日タイガーを見に行くのだと言うと、大将が小さな声で「これを教えるのは2人目なんだけど・・・」と前置きし、とっておきの情報を教えてくれたのだ。 なんと、大会期間中毎日、タイガーは朝の●時にホテルの某所に現れるというのだ!!(迷惑がかかってはいけないので、申し訳ないけれど伏せ字にさせて頂く)。これが本当なら、ひょっとしてタイガーと超接近遭遇でき、あわよくば一緒に写真なんかを撮ってくれるかも・・・ 果たして明日の朝、我々はタイガーに会えるのか?そして握手してもらったり写真を撮ったりさせてもらえるのか?!そんなことがもし現実に起こったら、私と○が感激のあまりおしっこをちびってしまうかもしれない!!! さて、その結果は!!明日の日記で明らかに!!!! |
朝●時。外はまだ暗い。眠いけれどこの千載一遇のチャンスを逃せば一生後悔するかもしれない。我々は眠い目をこすり、ホテル内某所へ。 そうっと中へ入ってみる。タイガーは・・いない。従業員に聞いてみると、今朝はまだ来ていないとのこと。うーん残念。しばらくその施設の前で待機することにした。 外へ出る直前、諦めきれずにもう一度その施設の中を覗くと、外国人が2人いる。2人とも白人だが、1人は見覚えが・・・あっ!スティーブじゃないのか?タイガーのキャディ、スティーブ・ウィリアムスだ。間違いない。今日から大会が始まるというのに、こんなに朝早くから●●ー●●●してるなんて・・・やはり世界一のキャディはそれににふさわしい努力をしているのだなあ。 で、肝腎のタイガーだが、20分待っても残念ながら現れなかった。日本へ来てから超のつくハードスケジュールだし、今日はお休みしたのだろうか・・・まあでも、スティーブに会えたからいいか。 バイキング形式の朝食を摂り、ホテルをチェックアウトしていよいよトーナメント会場へ。シェラトンからはメインゲートではなく練習場(デビッド・デュバル・ゴルフアカデミー)の横のゲートが歩いていけるので便利だ。それに、まずは練習場をチェックするのがやはり王道かと。 コースは左半分、練習場は右半分の真ん中。シェラトンは右端の建物 練習場へ着いたのが8時半頃。すでに多くの選手が練習している。何十人いる中ですぐに目が吸い寄せられる、圧倒的な存在感を持つプロといえば、やはりジャンボ尾崎プロだ。やはりこの人の存在感は別格だ。 あと、片山晋呉も花柄のテンガロンハットですぐに判った。あと、あまり有名なプロではないが、市原建彦もその体の大きさとスウィングの大きさが際だっていて、大器の片鱗を見せていた。 しかしプロのスウィングは美しい。無駄な動きが全くなく、もちろんよどみも力みもなく、最小限のパワーでヘッドが最大限加速している。朝の練習だから特別そうだったのかもしれないが、皆7割ぐらいの力加減で軽〜くスウィングしているように見えるのだ。それでいてボールは捻れず真っ直ぐに飛んでいく。 よく観察していると、やはり体幹の筋肉を最大限に使ってスウィングしている様子が伺える。50ヤードのアプローチでも大きくボディターンしてボールを運ぶという感じなのだ。特にインパクトからフォローにかけての体の動きが大きいと感じた。 また、ゴルファーなら判って頂けると思うが、市井の練習場のように「がき」とか「ごき」とか「ぺち」とかいう音ではなく、「ビシ!」とか「カキッ!」という芯を食ったいい音ばかりが聞こえてくるため、大変心地よい。って、プロなんだから当たり前だけどね。 そうこうしているうちに通路がざわめきだした。いよいよあの男がやってきたのだ。この瞬間のために練習場の右端、選手通路にかぶりつきで我々は待っていたのだ。そして、ついに我々の目の前に現れた。世界一のプレイヤー、タイガー・ウッズが。 その第一印象は「頭が小さい!」であった。次に「スタイルが良くてカッコイイ!!」と思った。そして「目が鋭い!」と感じた。最後に「(普通に歩いているだけでも)その動きに無駄がなく優雅さすら漂っている」という感想を持った。 しかし・・・どことなく寂しそうに感じたのは何故だろう。彼は強すぎるが故、そして特別な存在であるが故、孤独にならざるを得ないのだろうか。朝起きてから寝るまで、タイガーはタイガーであり続けなければいけない。どこへ行っても好奇の目で見られ、気を抜ける場所は部屋の中だけ・・・そんな彼だからこそ、お父さんの存在は大きかったに違いない。そう考えると、今回、数ヶ月で彼が世界のトップに帰ってきたことは凄まじい克己心だと改めて思った。 さて、では場所を移動してタイガーの練習をたっぷり見よう。彼はドライビングレンジの中央やや左側で球を打ち出した。周囲は二重三重どころか五重にも六重にも人が群がっている。つまりそのままではまったく見えない。どらえもーん、何とかしてぇ〜! ここでドラえもんが出してくれた(嘘。本当は大阪から持っていった)のが脚立である。アルミ製の、普通の脚立よりちょっと高い位置まで上れる脚立。これがまあ、スーパー大活躍してくれたのだ。 ここで買ったのだが、軽くて安くて良い買い物だった。 実はこの脚立を持っていくというのは宮崎県にお住まいのよっしーさんがわざわざメールで教えて下さったのだ。これがなければ、まったくといって良いほどタイガーを見られなかったと思う。よっしーさん、本当にありがとうございました! ワンポイントアドバイスその3:ダンロップフェニックスへ行くなら、脚立(できれば2段より3段の物)は必需品!後ろからでもゆっくりタイガーを見られるヨ!それに、脚立の使用はダンロップフェニックス名物らしいので、別に持て行っても恥ずかしくないヨ! で、タイガーの球だが・・・・やや低く出て、途中からホップするようにその高度を上げていき、頂点に達してもなかなか落ちてこない。とにかく滞空時間が長いのだ。そして軽く左へ曲がって着弾する。 そして驚くべき事に、ウェッジからドライバーまでフルショットが全てその弾道で飛んでいくのである。日本のプロの多くは、そのホップするような球はショートアイアンかせいぜいミドルアイアンまでで、ドライバーなどは出だしから高い、いわゆる棒球を打つ選手が多い。 しかしタイガーのドライバーショットやスプーンはまるでジェット機のように低く離陸し、逆放物線を描いて上昇、そしてどすんと落ちる。だから彼のドライバーショットはランが出ないのだろう。これはバックスピンの量が他のプロよりも多いからだと思われる。あっ、だから曲がる時は派手に曲がるのか! そして、そのバックスピンの多さはヘッドスピードの早さによって作られていると思うのだが、他のプロと決定的に違う事がもう一つある。アイアンのインパクトの音だ。 日本のプロのほとんどは、練習場で打っている音を聞く限り、ボールがヘッドに当たった後、地面を削る鈍い音が聞こえる。字で書けば「カジュ」とか「ビジュ」という感じで濁音が入るのだ。しかし、タイガーのアイアンショットはターフを取っているにも関らず濁音ではなく清音なのだ不思議なことに。 ちょうど我々がハーフトップした時や、プロがアイアンをティアップして打った時のような音がするんだよね。これもヘッドスピードの速さとボールとのコンタクトの違いからくるものなのだろうか。 やっぱり、目の前で見ないとこの男の「特別さ」は判らないものだ。っていうか、やっぱり超一流とはプロの中でもひときわ異彩を放っているものなのだなあと感心した我々であった。 その後、軽くパットとアプローチの練習をしたタイガーは、いよいよ10番ティへ。我々も彼の後を追い、松林の中を歩いて10番ティを目指した。 |
練習場から10番ティまでは林の中を1km以上歩かなければいけない。多くのギャラリーと一緒に松林の中をぞろぞろと会場を目指して歩いていく。タイガーは一足先にバンに乗ってティへ向かっていたため、スタートには間に合わなかったが、これは想定内である。 タイガーのすぐ後の組である、中嶋常幸プロ、丸山大輔、L.オイストハンセンのスタートを見学。いやあ、プロのティショットはホント力強いわ。そんなに振らなくてもいいのに・・・と思うぐらい振っている(ように見える)。 さて、今回の目的はもちろん「タイガーのショットをできるだけ近くで見る」であるから、ただ闇雲について行っても遠巻きに眺めるだけになってしまう。そのため、我々が立てた作戦は「徹底した先回り作戦」であった。 タイガーを1〜2ホール先回りし、絶好の観戦ポイントで待ち続ける。そして彼の一部始終を見たら、また数ホール先回りする。これを繰り返すのだ。今タイガーは11番をプレーしている頃であるから、まずは13番のグリーン横で我々は待っていることにした。 13番ではタイガーの2組前、高橋竜彦、市原建彦、そしてジャスティン・ローズがプレー中で、市原はやはり体が大きく目立つ。ローズはスマートな体型でなかなかお洒落であった。高橋はTVで見るとおり(?)だった。 1組前は矢野東、片山晋呉、パトレイグ・ハリントン。全員パーオン。皆が思い思いにラインを読んでいる時、そう、あの事件が起こったのだ。 「ドン!!」 といきなりボールが落ちる音。そして、ハリントンとピンの間を転がるボール。起こるどよめき。グリーン上の6人はしばし呆然となり、その場に固まってしまった。タイガーのあの打ち込みである。 矢野とハリントンは苦笑い。片山はムッとしながらも「しゃあねえなあ・・・」という表情。しばらくしてタイガーがグリーンへ上がってきたが、バツが悪そうな顔でハリントンに一言二言声をかけていた。でも、タイガーもハリントンも笑ってたけどね。 さて、そうやってグリーン上へやってきたタイガーの組は、谷原秀人と風邪で欠場する星野に変わって急遽出場が決まった米山剛。米山はウエイティングから一変、タイガーと同組で心の準備ができていなかったのだろうか、やや精彩を欠くラウンドだった(平常心でタイガーと一緒にラウンドしろというのも難しいと思うが)。 谷原はさすがに実力者である。ここも2打目を奥の深いラフにこぼしてしまったが、絶妙のハーフロブで1m以内につけ、ナイスパー。タイガーも谷原に向かって「ナイスアプローチ」と声をかけていた(いや、グッドショット!だったかな・・・) そしてタイガー。グリーン上での振る舞いはTVで見るのと同じだが、集中力がオーラとなってグリーン全体を包み込むような気がした。つまり彼がパットを打つ時、空気がピリピリするような、動くとスティーブが飛んできてどつかれるような、そんな緊張感が漂うのだ。まあ、これはたぶんに受け手の思い込みだとも思うが、グリーンを読み、素振りをし、構え、実際に打つまで徐々に集中力を高めていくその気分の持っていき方がうまいと思った。 タイガーは2パットで見事バーディ。「おぉぉ!」と起こるどよめき。軽く帽子に手をやる仕草が憎いほどさりげない。 さて、次は2打目を見たい。続く14番と15番が隣り合わせになるので、15番の2打目地点へ行くついでに14番の2打目地点も観戦。しかし40mほど離れていたので、それほど迫力は伝わってこない。やっぱり近くで見ないとね。 全員がグリーンに乗ったのを確認し、ギャラリー用の道を横断して15番の右ラフへ。何故右ラフかというと、もちろん正面からタイガーを見るためである。それに、もし右へ球が曲がったりするとかぶりつきで彼のショットを拝めるではないか!と考えたのだが彼のティショットは残念ながら左のラフ。策士策に溺れる。 グリーン上を見た。2打目のアイアンショットも(一応)見た。次は豪快なドライバーショットだ。というわけで、次は18番パー5のティグラウンド横で待ち伏せすることにした。ここはすぐ後ろが17番のグリーンで、脚立に立っていれば一箇所で二度美味しいグリコポイントなのだ。 また、プレイヤーを間近で見られるポイントとして、ホール間の通路がある。ここで待っていると、すぐ目の前、手の届きそうなところををタイガーが通っていくのだ。 とまあ偉そうに書いているが、実は、通路で待ち伏せする、練習場をチェックする、何を見たいのか絞る、折りたたみ椅子を持っていくなどの細かいテクニックは、毎回ダンロップフェニックスを観戦なさっている熊本のたかじいさんがメールで詳しく教えて下さった物なのである。お陰で、非常に満足のいく、ベテランのような観戦ができたのである。たかじいさん、本当にありがとうございました! 18番ティの横に脚立をセットし、17番の通路でプロを待っていると、2組前の高橋、市原、J.ローズがちょうど通りかかったので、私は拍手で3人を迎えた。すると、3人とも私の方を見て笑顔で応えてくれたのだ。特にローズは「ありがとう」と流ちょうな日本語で返事をしてくれた!何てナイスガイなんだ! みんな、これから私のことを「トーマスビヨンと同じカウンターで寿司を食べジャスティンローズと話をした男」と呼んでくれい!って、長すぎるか。 彼らのティショット、そして矢野、片山、ハリントンのティショットをチェックし、いよいよタイガーがやってきた。この頃になると周囲は人で立錐の余地もなく、通路で拍手作戦は遂行不能に終わった。しかしドライバーは彼の斜め後ろから、その全体を見ることができた(おまけにTV画面にもちゃっかり映ってた)。その感想は・・・ 「ボールとクラブが悲鳴を上げている」 という感じ。バシュ!とかビシュ!という低めの音ではなく、「キン!」という高く短い音なんだよね。それも、他のどんなプロよりも高い音。で、ばびゅーん!ってボールが飛んでいくんだヨ。実際、途中からボールを見失っちゃったんだ。すごいね。 このショットはちょっと右へ押し出す感じで本人は満足してなかったようだけど、あんなスウィングと弾道を見せられたらミスであろうがなかろうが「おおぉぉぉぉ〜!」ってどよめいちゃうね。 よくプロの試合で明らかなミスショットなのに打った瞬間「ナイスショット!」と叫ぶオッサンがいるけど、タイガーの場合はだれも「ナイスショット!」なんて叫ばない。凄すぎて我々にはナイスショットかミスショットなのかも判断できないというのがその理由だと思う。まあとにかく私と一般日本人プロゴルファーの戦闘力の差が100だとすれば、そのプロとタイガーの差は150ぐらいあるかんじか。 さて、これで一通りプレーは見た。あとはメリーさんお勧めの「フェアウェイからの(ミドル)アイアンのフルショット」だけである。しかし、これがなかなか見られないんだよね、タイガーの場合。440ヤードのパー4でもティショットをドライバーで打てば2打目はショートアイアンだし、パー5の2打目がその確率が高いけど18ホール中2つしかない。その貴重なパー5であるこの18番では、ラフからクリークと思しきクラブでショットしていた。残念。 その後、アウトコースでは3番のパー3のグリーン奥と6番パー3(200ヤード)のティグラウンド真後ろで待ち伏せをしたのだが、6番では20分近く待った甲斐があり、また人よりやや高めの脚立が大活躍し、目の前5mのところでタイガーが6アイアンをフルショットするところを目と耳に焼き付けることができたのであった。 時間は午後2時。朝から歩き回って相当疲れていたし、ようやくお腹もすいてきたので、我々は9番のグリーン手前ラフに座り、焼きそば(もう弁当などは売り切れで何も残ってなかった)を食べながらタイガーの最終ホールを見ることにした。その期待に応え、しっかり6mを沈めてバーディ。 タイガーと共に歩いた1日が終わった。しかし改めて思う。これだけとてつもない数のギャラリーに注目されながらプレーするのは、相当な緊張感を伴うだろうなあと。そんな中、イーブンパーでラウンドした谷原とウェイティングから出場した米山も大変だったろうと思う。 だって、タイガーがティショットを打ったりホールアウトした瞬間、取り囲んでるギャラリーの何割かががわらわらとグリーンやティグラウンドに向かって大移動を始めるのだ。その都度、「プレー入ります!」「動かないで下さい!」などと叫ぶキャディやボランティアの人たち。 また逆に、タイガーの数組前からタイガーの組までは多くのギャラリーがいるが、タイガーが打ってしまうと後は閑散としていて、数人とまではいかないもののグリーン周りもティグラウンドもガラガラ。タイガーの後ろには世界の中嶋がいて、その後も藤田や川岸、伊澤、宮里などのビッグネームが続いているにも関らず、彼らを見るギャラリーは本当に数えるほどだ。 もっと悲惨だったのは最後の方でラウンドしていた、ほぼ無名のプロの組。コースレイアウトの関係上、彼らがプレーしているホールのすぐ横をタイガーの組がプレーしている時など、彼らのティグラウンドには10名、こちらには500名以上・・・という事も幾度かあった。多すぎるのも辛いだろうけど少なすぎるのも侘びしいだろうなあ。でも、それがプロの世界だからなあ。 さて、これからどうしよう。まだ飛行機の時間までは3時間以上ある。しかし歩き回ってくたくたなので、これ以上追っかけるのは辛い。かと言って、今さらギャラリースタンドへ登るのもなあ・・・ というわけで、プロのサインをもらいに行くことにした。(^^; (あと1回だけ続く) |
アテスト所(正式名称は知らない)の前に移動し、サイン待ちの人たち(20人ぐらいはいただろうか)と一緒にプロを待つ。タイガーはすでにアテストを済ませていたようだが、どうせサインはもらえないのだ。 すると、つい最近優勝した超ビッグネームが登場!砂糖にたかるアリのようにギャラリーが彼を取り囲む。さすが中年の星だ。○に並んでもらってまずは1個目をゲット!! サインその1 続いて、外国選手が登場。○が好きそうなイケメンだ(ちなみに○は面食いで、だから私と結婚したのだろう)。知名度は低いが、初日はまずまずの成績だった。○は「青田買いや」と言いつつ、色紙を持って彼の元へ。 サインその2 実は昨日ホテルへ向かう前にコンビニへ寄ると、色紙が売られていたのだ。そこで念のため3枚購入したのだが、買っておいてよかった。(^^; 3人目。私の好きな選手がやってきた。テレビのゴルフ番組にもそこそこ出てくる、笑顔の似合うさわやかプレイヤーだ。ツアー5勝と実力派でもある。この人も○にサインをもらいに行ってもらった。中年のオッサンにせがまれるより、女性である○の方がもらいやすいと計算してのことで、決して私がプロの迫力にビビって行かなかったわけではない・・・と思う。 サインその3 我が家のお宝が増えていく。っていうか、せっかく宮崎まで来たんだから元を取らなきゃ、というさもしい根性がなかったと言えば嘘になる。まあ、私も○も軽い興奮状態にあったことだけは間違いない。 ところで、アテスト所のすぐ横には練習グリーンがあり、そこで何人かのプロが練習をしていた。そのうちの一人に私はずっと目を配っていたのだが、そのプロがついにグリーンを離れ、サインに応じてくれた。ゴルフ界のドンは、ごく気さくに色紙にサインをしてくれた。しかも絵付き、日付付きである。日本のプロゴルファーの中で、一番有名なサインであろう。 サインその4 そのドンは、難しい下りのフックライン(2mぐらいか)をキャディさんに手伝ってもらって何度も何度も練習していた。初日が終わって最下位、明日の予選通過も極めて厳しい中、それでも練習を怠らない姿勢はやはりある意味立派だと思う。 さて、色紙一枚残し、再び我々は練習場へ。すると・・・多くのプロが練習している。やはりビッグトーナメントだ。また、ここフェニックスの練習場はおそらく日本一恵まれた練習場であり、そういう意味でも練習するプロが多いのだろう。 アイアンを何百球も打ちこむ伊澤。独自の練習器具を使い、トレーナーに見守られながらウェッジショットを繰り返す片山。ゴムバンドで体と右腕を縛り、スウィングチェックしている宮本。皆、軽めの調整をしているだけなのかもしれないが、さすがに成績を残すプロは熱心だ。特に伊澤は暗くなって我々が帰るまで3時間ずっと球を打ち続けていた。 その伊澤のスウィングはやはり美しかった。何分見ていても飽きないんだよね。彼のスウィングを見ていると、体の回転で球を打つという意味が何となく判るような気がしてくる(あくまで何となく、だけど)。フィニッシュで背中が180度回転し、右肩が飛球線方向に向いちゃうんだもん。すごいわ。 また、パッティンググリーンでは加瀬プロ(ひょっとしたら室田プロだったかも・・・この2人、すごく似てると思いません?)が100本パットをしていた。1mの距離を、ティでパターヘッドがぎりぎり通るゲートを作った場所から延々と打ち続けるのだ。1人がカップの反対側からヘッドの動きをチェックし、一人がプロと向き合ってボールをセットし、もう一人がカップの位置にいてボールを返す。4人1体となって30分は続けていただろうか。やっぱりプロの練習はスゴイ。 また、宮本もホールを中心として同心円状に20個ほどのボールを配置し、それを1つずつ丁寧にホールインさせる練習を暗くなるまで続けていた。プロの練習は徹底しているというか、目的がはっきりしている。 しかしたった一人、練習グリーンで月イチゴルファーがラウンド前に練習するような、つまり目についたカップに向かって2球のボールを何の目的もなさそうに打つという練習をしているプロもいた。まあ周りのプロがシステマティックな練習をしているので、そのだらだらした感じが余計に目立っただけかもしれないけど。名誉のために名前は伏せるが、それを見た○は「あんな事やからなかなか優勝できひんねんで、お兄ちゃん」と言っていた。私も同感だ。 そうこうしているうちに、グリーン周りがすこしざわつきだした。ビッグネームの登場だ。英国の貴公子、爽やかな好青年。私が色紙を取り出すと、○は躊躇なく彼に突進していった。 サインその5 さらにその後、日没直前になって現れた田中秀道プロにお願いして一緒に写真を撮って頂いた。田中プロもとても気さくで、何人ものギャラリーに囲まれながらイヤな顔をせず写真やサインに応じてくれた。田中プロ、ありがとう! 日は西に傾き、充実した濃い2日間は終わろうとしていた。我々はしばし練習場に併設された喫茶室のデッキのソファーに座り、この2日間の思い出を反芻したのであった。 さて、我々は以上のようにサインを5つもらったのであるが、その5つが全て判った人には、ダンロップフェニックスのお土産をプレゼント・・・しようと思ったんだけど、あまりに浮かれすぎてお土産を買うのを完璧に忘れてしまっていました。すいません。 というわけで、答は サイン1:中嶋常幸プロ サイン2:ウェイン・パースキー サイン3:宮本勝昌 サイン4:杉原輝雄プロ サイン5:ジャスティン・ローズ でした。あっ、それと、 これは宮崎空港のポスターに印刷されてたタイガーのサインだよ。 |
内容はともかく旅行記を書いた後は燃え尽き症候群というか気の抜けたサイダー症候群というか、とにかく書いている間はネタをゼロから考えなくてもよい状態が続くため、終わった瞬間に何を書いてよいやら迷ってしまう私である。 明日はYAZさんのお誘いでhideさんとO谷さんとご一緒して高槻カントリーへお邪魔するのに練習にも行けていないし。あっ、そうだ、プロのスウィングや練習を直接見て思ったことを書こう。 昨日もちょっと書いたけど、プロとアマのスウィングの根本的な違いは「球を打ちにいっているかどうか」だとつくづく思った。プロの場合、「ヘッドにきちんと仕事をさせるスウィング」をする事で、結果的にヘッドのスイートエリアにボール当たり、球が飛んでいく。アマチュアは最初からボールにヘッドを当てにいってしまう。意識が180度逆なのだ。 もちろんプロは努力と才能により理想的なゴルフスウィングができるからこそ当てに行く必要もなくただスウィングしているわけだし、アマチュアはうまく球に当たらないからこそ当てに行くわけで、この命題は卵が先かニワトリが先かの議論と同じであり、ナンセンスではある。 ただし、私のように何年たってもアイアンが上手く打てない、ティアップした時は大丈夫だけどフェアウェイからはからっきしダメ、5番アイアンを持つだけで力みまくって結果はシャンクという、おそらくメンタルな問題が大いに関係していると思われるトホホ野郎の場合、そういうプロのスウィングから学び、スウィングに対する根本的なイメージに対してパラダイムシフト(←意味もよく判らず使っている)しないと、一生「今日もアイアンがトホホだった」と書き続けなければいけないだろう。 そう、その根本的な部分とは、インパクト直前に「頼むから(ヘッドに)当たってくれ〜!トップでもいいから〜!」と無意識に考えて手で合わせにいくスウィングを脱却し、「自信を持って振り抜く」という事であり、プロのスウィングがまさにそれなのである。 トップからフォローまで、体の軸が「ぐりっ!」と一瞬で回転し、手とクラブは一体となりスウィングプレーンを正確に移動する。そしてフィニッシュまでは惰性で、しかし勢いよく回転する。それが振り抜くことであり、決して球を打ってはいないんだよね。 だから、これからは私も思いきって体をぐりっと回転させ、シャンクしようがトップしようがダフろうが知ったこっちゃ無いという気持ちで振り抜いていこうと強く思ったのであった。 しかし、この「自信を持って振り抜く」というフレーズ、今までこの日記内で100回は書いてきてるんだけどなあ・・・・。 |
2006/11/24 (537161hit) 高槻カントリー倶楽部
hole | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | in | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | out | total |
par | 4 | 3 | 4 | 4 | 3 | 4 | 5 | 4 | 5 | 36 | 4 | 4 | 4 | 3 | 5 | 4 | 4 | 3 | 5 | 36 | 72 |
score | 5 | 4 | 3 | 4 | 4 | 6 | 5 | 6 | 6 | 43 | 4 | 5 | 5 | 3 | 5 | 7 | 4 | 3 | 5 | 41 | 84 |
△ | △ | ○ | − | △ | ■ | − | ■ | △ | − | △ | △ | − | − | +3 | − | − | − | ||||
put | 2 | 2 | 1 | 1 | 2 | 2 | 1 | 2 | 2 | 15 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 4 | 2 | 1 | 2 | 19 | 34 |
topics | *1 | *2 | *3 | *4 | *5 | ||||||||||||||||
*1・・・ティショットはトップしたけど結果オーライ。2打目、ウェッジのコントロールショットが偶然50cmに付く。ウホホ度2 *2・・・ティショットは左に引っかけ、木の下さん。2打目は出すだけで、3打目、何の変哲もないフェアウェイからダフってバンカーイン。トホホ度4 *3・・・2打目、何の変哲もないフェアウェイから超ダフって左へスッ転がってOB。トホホ度5 *4・・・2打目の9アイアンが右へ飛び過ぎ、3打目のアプローチはトップし、そして4パット。トホホ度5 *5・・・HDCP1のホールでティショット(ドライバー)と2打目(7W)が偶然うまく打て、パー。2打目がアイアンだったら無理だっただろう。ウホホ度4 ウホホ23.5p(6p+パー1.5p×9+寄せワン1p×4)VSトホホ14pでウホホの勝ち (ウホホ22勝24敗) |
項目 | 今回 | 推移 | 今年平均 | |
アベレージスコア Scoring average | 1バーディ 6ボギー 2ダボ 1トリプル | 84 (+12) | ↑ | 85.2 |
平均パット数 Putting average | 1.889 (34) | ↑ | 1.906 (34.31) | |
バーディー奪取率(%) Birdie average | 5.56 (1/18) | ↓ | 5.78 (1.0/18) | |
パーブレーク率(%) Par braking average | 50.0 (9/18) | ↑ | 41.8 | |
ボギーキープ率(%) Bogey keeping average | 83.3 (15/18) | ↓ | 82.5 | |
パーオン率(%) Green in regulation Pct. | 33.3 (6/18) | ↓ | 36.8 | |
ボギーオン率(%) Green in my regulation Pct. | 88.9 (16/18) | ↑ | 83.1 | |
フェアウェイキープ率(%) Driving Accuracy Pct. | 57.1 (8/14) | ↓ | 63.0 | |
ドライバー平均飛距離(yard) Driving Distance | 222.9 | ↑ | 214.3 | |
アプローチリカバリー率(%) Scrambling | 40.0 (4/10) | ↑ | 31.6 | |
ファインショット率・ドライバー(ティショット)(%) Driver-shot achievement Pct. | 65.4 | ↓ | 68.7 | |
ファインショット率・フェアウェイウッド(%) FW.-shot achievement Pct. | 60.0 | ↓ | 63.7 | |
ファインショット率・アイアン(%) Iron-shot achievement Pct. | 36.1 | ↓ | 60.2 | |
ファインショット率・アプローチ(%) Approach-shot achievement Pct. | 66.7 | ↑ | 66.3 |
年に何回か、残りホールが少なくなってくる事が残念でたまらなくなるラウンドがある。体調・気候・成績の全部がいい時(それこそめったにないけどね)、数少ないコンペの時、歴史ある名門コースをラウンドしている時、そして何より、素晴らしいゴルフ仲間とラウンドする時である。そう、昨日はまさにそんなラウンドだった。 お誘い頂いたYAZさん、そしてhideさんとO谷さんとともに、関西の名門コースである高槻カントリー倶楽部へお邪魔させて頂いた我々。北風が吹き、今にも降りそうな冬空の下ではあったが、私の心は常夏の楽園気分であった。 YAZさんのお気遣いで、今回もバックティから。内心「いや、私には100万年早いんですが・・・」と思ったのだが、ここ高槻CCはバックからでも6330ヤードと気が狂うほど長くはない。 YAZさんは相変わらず若々しく、安定感のあるラウンドをされる。大きなミスが少ないのが持ち味だ。hideさんはアイアンの切れが抜群で、途中でアドレスの癖を修正してからはビシバシとプロレベルの弾道を繰り出していた。O谷さんは相変わらず力強く打ちこむアイアンとアプローチが惚れ惚れするぐらいカッコイイ。 一方の私は、タイガーや伊澤のスウィングを目に焼き付け、イメージトレーニングは完璧だったはずなのだが・・・やっぱりフェアウェイからのアイアンショットが初心者レベルのトホホ炸裂。これが謙遜ではない事は3人に聞いていただけばはっきりするはずだ。 スタートホールはフェアウェイセンターからの9アイアンが10cmダフって30度左へコロコロ。12番ホールではティショットの5アイアンがハーフトップ。14番パー3では思い切りトゥ側に当たってぺち!へろへろ・・・とスカタンショット。15番でも8アイアンをダフってバンカーイン。17番ではまたもフェアウェイの良い位置から10cmダフって30度左に飛びセカンドOB。 枚挙にいとまがないとはこのことである。アイアン全18ショット中まともに当たったのはたった5回で、10回が上のような箸にも棒にもかからないスカタンショット。もうね、これば立派なビョーキではないかと。 YAZさんもhideさんもO谷さんも、「何でこんなヘタクソなヤツが平均スコア80台なんだ?ひょっとしてズルしてるんじゃないか?」と思われたに違いない。今回そこそこの成績だったのも、左右にばらけたティショットがラッキーなことに何度もOBを免れたことと、ショートゲームでも長いパットが偶然入ったり大きなミスが少なかったりしたせいだ。つまり実力ではなく運だけでごるふをしているのである。 ゴルフが上手と言われる人は、例外なくアイアンショットが上手い。寄せやパットは経験で何とかなるし、ドライバーショットは何といってもティアップしてるからごまかしが利くしね。 だから、やっぱり、アイアンがヘタなままではいけないと思った、寒い晩秋の1日であった。 |
不治の病かと思われるほど根深いアイアン打てない病であるが、ファインショット率が36.1%というのはもう末期症状といっても過言ではないだろう。事実、ここ3年間で最悪の出来であった。 そう、こういう時こそ過去に残した膨大な資料の出番だ。過去にわずかにあった、アイアンの調子がよい時にどんなことを考え、どういう事に気をつけて打っていたのかを洗い出すという作業に私は取りかかった。まずはファインショットの推移だ。 2004年〜2005年のファインショット率の推移 2006年のファインショット率の推移 こうやって表にしてみると気が遠くなるほどヘタクソで上手くなっていないことが一目瞭然であるなあ。合格と思われる、70%を越える時は数えるほどで、それが連続して3回続いているのはたった5回しかない。即ち、 2004年3月4日から3月18日まで 2005年5月5日から5月12日まで 2005年8月24日から9月29日まで 2006年7月13日から7月20日まで 2006年8月27日から9月7日まで である。まずは手始めに、その時々に書いていたひとことメモを書き出してみよう。
ここからキーワードを抜き出してみると、「K田メソッド」、「背中を向けたままショット」、「左かかとヒールアップ(ハーヴィー・ペニックの教え)」といったところであろうか。 次に、上に挙げた時期の日記を読み返してみよう。 2004年3月4日から3月18日まで
この頃は、「上から思い切って打ちこむ」、「ダウンブロー」という、ドン・杉原輝雄プロのような教えが功を奏していたようだ。 2005年5月5日から5月12日まで
いわゆる(っていうか、私が勝手に名付けたんだけど)、K田メソッドである。
我ながらいい事書いてるなあ。しかし、ほとんど忘れているというのがトホホ大王のトホホたる所以だ。 2005年8月24日から9月29日まで
やはりキーはK田メソッドなのか?
これは、軸がぶれないように気をつける事と同義だと思うのだが・・・
軸がぶれないように下半身始動ということだな。うん。
軸がぶれないように下半身始動しつつK田メソッドだな。 2006年7月13日から7月20日まで
このあたりでバーヴィー・ペニックの「トップで自然に左足かかとを上げ、ダウンスウィングではそのかかとを落とす」が出てくる。
下半身に意識を持っていくことで、軸が安定するのだろうか。 2006年8月27日から9月7日まで 思い当たることなし。 というわけで、好調時に何を考えていたかがおぼろげに判ってきた。結論は、 軸がぶれないように下半身始動しつつK田メソッドのバーヴィー・ペニック である。明日は、これをもう少し具体的に整理してみよう。しかし、今日の日記って、私以外の人が読んでもまったく面白くないかも・・って今さらそんな事書いても手遅れですね。すいません。 |
昨日コピペだけの手抜き日記を書いてみて、おぼろげながら浮かんできたことがある。 上から打ちこむ 下半身始動 フォローで右肩が回転 左足にしっかり体重が乗ったフィニッシュ 振り抜く 切り返しで上げた左足かかとを踏み込む トップの間 膝に意識を持ってスウィング アドレスの重心は左足寄り 球を真上から見る これらから導き出される結論は、たった一つ。そう、体重移動なのだ。 ドライバーのチーピンを直そうとするあまり、ダウンスウィングからフィニッシュまであまりにも右半身に体重が残りすぎ、アイアンもアッパーブローに打っているのではないかと思うのだ。そう考えると、フェアウェイからの10cmのダフリも、フェアウェイウッドの10cmダフリも、左30度に飛んでいくOBも、ドライバーの左引っかけも全て説明がつく。 そう、一生懸命球を上げようとする悪い癖がまた顔を出しているのだ。そりゃあフェアウェイからドライバーと同じ打ち方をしていたら10cm手前をダフるわな。っていうか、ダフらない方がおかしい。 それをふまえて、これから練習に行ってこよう。そして、輝かしいアイアンの名手になるのだ!(無理だって) |
昨日あれから練習へ行くはずだったのだが、諸般の事情で行けなかった。今日も左に同じ。残念だ。練習をしたい時には暇はなし(hiro)、みたいな。今日はアイアントホホ話の第3弾を書こうと思ったのだけど、そういう訳で急遽変更。 日本ツアーは賞金王、賞金女王も決まり、いよいよ終わろうとしている。男子の事実上の最終戦、カシオワールドではインドのジープ・ミルカ・シンが日本ツアー初優勝を飾った。2位のスメイルに2打差を付け、最終日4つ伸ばして堂々の逃げ切り。 彼は今年アジアツアーの賞金王であり、また今年10月にはヨーロッパツアーのボルボマスターズで優勝している。日本へ来て6年、今年才能が一気に開花したのだろう。苦労が報われる姿を見るのは他人のことでも気持ちがよい。 一方、初優勝がかかった原口鉄也はスコアを伸ばせず3位タイに終わった。本人は「悔しいけれど良くやったと思う」と3位という成績に満足げのコメントを発表していた。彼もまた首を痛めて手術をするという苦労の末の結果で、そう言いたい気持ちも判る。でも・・・プロゴルファーなら、やっぱり悔しさを前面に出して欲しかったかな、と思ったりもした。 さて、女子の試合はさくらとしのぶという、世のおぢさんが泣いて喜ぶツーショットでの優勝争いとなったが、さくらの成長と落ち着きが際立ち、しのぶはすっかりその迫力に飲まれた感があった。 勝負を分けたのはやはり15番、さくらのリカバリーショットだろう。ティショットを右へ曲げ、木の下でしかも松葉の上というライから5アイアンのパンチショットでフェードをかけ、狭い花道を通してピン手前5mにオン。これを沈めてピンチをチャンスに変えた。 これを見て解説の樋口久子プロ(小林浩美プロだったかな?)がひとこと。「横峯さんは『業師』っていう感じですねえ」・・・うむ、仰るとおり。 逆にしのぶは17番で同じようにティショットを右へ曲げ(プロでもプレッシャーがかかると右へ曲げちゃうのは合わせにいってしまう=思い切って振り抜けないからだろうか?)、ボールはアンラッキーなことに放送機材の真横へ。しかもニアレストポイントが木の後側になってしまい、果敢にグリーンを狙うもラフへ。アプローチやパットの失敗もあってトリプルボギーとなってしまった。 実力でいえばほぼ互角と思われるこの2人の明暗を分けたのは何だったのか?経験の差や運不運もあるだろうけど、私は覚悟の差ではないかと思う。 あれだけべったりだった父親と距離を置き、また何かと比較される藍ちゃんという存在もあり、彼女がアメリカに渡った後の日本女子ツアーを引っ張るのは私よ!と覚悟を決め、日本一を目指すさくら。 一方、有名コーチに過剰なまでに面倒を見てもらい、バッグを担いでもらい、精神的支柱になってもらい、恵まれすぎる環境の中で戦うしのぶ。私にはその境遇が過保護というかやりすぎというか彼女の精神的成長をスポイルしているような気がしてならない。 そして、そういう覚悟の差が、今回の優勝争いの大事なところで出ちゃったんじゃないかなあと思うのだ。ゴルフは結局は自分で決断し、自分で責任を取るスポーツなのだから。 っていうか、これはあくまで私の勝手な思い込みで、本当のところはわかんないけどね。 |
今週行われるゴルフ日本シリーズJTカップは今年の男子ツアー最後の試合であるが、今年の優勝者と賞金ランキング25位以内のプレイヤーしか出られないため、先週のカシオワールドが来年のシード(賞金ランキング70位以内・・・実際は73位まで)を決める最後の試合であった。 その試合で、今年のJGTO選手会長である横田真一は31位に終わり、賞金ランキング76位以上が確定。12年間維持してきたシード権を無くしてしまった。これまで歴代の選手会長は複数年シード保持者であり、つまり選手会長がシード権を失うというのは初の珍事ということになる。 この事実を受け(実際にはシード落ちを見越して)、JGTOは島田会長を含む理事会で、彼に来期の「選手会長シード」という特別枠を設定し、来年の試合に出れるよう特例をもうけた。選手会長としての仕事でプレーに専念できなかった彼の功績に対する評価だそうである。 ご存じの通り、シード権とは「JGTOが主催するトーナメントに無条件で出場できる権利」であり、タクシー運転手にとっての二種免許、コンピュータにとってのネット接続、私にとっての○への服従と同じく、これがあると無いとでは月とスッポンほどの差がある。 その申し出に対し、いったんは「複雑だが感謝している。受けなきゃいけないと思う・・・」と承諾した横田だったが、その後これを辞退し、イバラの道である予選会(QT)へ出場すると表明した。 さて、これを聞いた私の第一印象は、「おいおいまたかよJGTO」であった。仮にもプロフェッショナルの統括団体たるJGTOが、屁理屈を言い訳にルールをねじ曲げ、ズルをするというのは志が低すぎる。前回の中西雅樹の時と同様、身内に甘い、なあなあ集団と非難されても仕方ないのではないか。 つまりこれ、やっていることは談合を繰り返す役人と土建屋の構造と同じなのだ。自分たちの利益のために(JGTOはこの事件がきっかけで選手会長のなり手がいなくなると困る)、公平性を犠牲にして独自のルールを作ってしまう。真面目に仕事をしている人間にとってはとんでもない話である。 確かに選手会長は激務であろうし、自分の練習時間を削ってまで雑務をこなしていた横田のシード落ちは同情に値する。しかしそれならこういう状況になる可能性を見越し、せめて今年のツアーが始まる前に「選手会長は無条件でシード権を与える」という条文を加えるべきであった。それなら誰も文句は言わなかっただろう。 このJGTOの決定に対し、多くの関係者が好意的な見方をする(まあ、この気持ちも判らないではない。明日は我が身だからね)一方、倉本昌弘プロだけは「何、バカなこと言ってるの? 会長職は本人が好きでやってること。シード落ちとは全く別の話。そんな話が出ること自体、末期症状。ツアーなんかやめちゃえばいい」と正反対の意見を述べた。ちょっと極端な気もするけど、言っていることは全うだ。だから好きなんだよね、倉本プロ。 この話の唯一の救いは、横田プロがこの権利を放棄した事。それは「情」を押し出してきたJGTOに対し彼は「筋」を通したという事であり、他人に後ろ指を差されてまで金儲けをしたくないという横田プロの美学であり、そしてそれこそが「自分に有利に振る舞わない」というプロフェッショナル・ゴルファーとしての矜持ではないかと、かように思うわけであります、洋佑さん、アーシュさん。 |
昨日の話の続報。スポーツ報知や日刊スポーツなどが伝えるところによると、JGTOは国内外と日本ツアーに著しく貢献した選手に「新出場資格」を与えると27日に発表したらしい。何とも曖昧な条件である。 これはもちろんシードを失った横田に対して新設されたものだが、横田は同日、島田幸作会長に直接辞退を申し出た。横田は、「JGTOの出した結論には大変感謝していますが、QTに行くという意味は、(中略)今回の申し出は辞退するということです」と話したという。 これを受け、島田会長は「よかれと思ってやったことが、逆の結果になってしまった事実を受け止めたい」と話した。なんだか言い訳がましいというか偉そうというか情けないコメントである。さらに島田会長は「運営委員会にはかり、理事会にかけたい」として“差し戻す”考えを示した。 また、新たな事実も判明。JGTO側はこの新資格を「選手側から出た話」と説明したらしいのだ。さーて、ややこしくなってきたぞ。 ここまでの話を整理してみよう。まず「横田に何とかシード権を与えて欲しい」という選手の言い分をJGTO理事会が聞き、それに基づき、あやふやな「新出場資格」を制定。しかし肝腎の横田がこれを辞退。宙に浮く新出場資格。じゃあ、もう一回考え直そうか。という事である。 あの、JGTOの皆さん、あなた方に確固たるポリシーちゅうもんはないんっすか?人に言われていい加減な新ルールを決めて、それが宙に浮いたら作り直しって、場当たり的にも程があるのでは? シードは実力で獲るもの。そう決めていれば最初の段階で選手の言い分をはねつけるべきだっただろうし、また横田の救済を第一に考えるならもっと早くから動いておくべきだっただろう。こんな事をしているようでは名誉職と利権目当ての烏合の衆と言われても反論できまい。 でも、島田理事長も理事の方々も、本当はそんな人ではないと思うのだ。日本ツアーのことを良くしようと真面目に真剣に考えていると。しかしその結果がこの迷走というのは、ちょっとお粗末ではないかと。 さて、昨日やっと練習へ。150球。アイアンの特訓だ。 ウッドのティショットはそこそこ打てるので、きっと軸が右に傾きすぎ、いつでもどこでもアッパーブローになっていると自己分析。まずはアドレスから修正だ。 右に乗りすぎていた体重を左右均等にかけ、同じく右に傾いていた顔をまっすぐにする。そしてボールの右横を見ていたのを真上を見る感じに修正。さらにバックスウィングで右へスエイしないよう注意する。 すると、たったそれだけのことでそこそこの当たりが出るようになってきた。今までの苦労って一体・・・orz 調子に乗って打っていると、ふとトップから腕がないつもりで体を回転させる打ち方が偶然できた。これ、いい感じじゃん!具体的には腰で思い切って切り返し、それ以外のことはまったく考えない。腕を脱力させるというよりも、とにかく腕がないものとしてスウィングするのだ。タイミングさえ合えば、いい球が出る。・・・でも、どーせこんな開眼、今までと同じように今日だけだろうしなあ。それに、コースでできなければ何の意味もないしなあ・・・などと考えると、ちょっとムナしい。 さらに、フォローで体をしっかり回転させるため、インパクト以降右手を飛球線方向に押し込むイメージで打ってみた。右手のてのひらが上に向いた状態で、飛球線方向にアッパーカットを打つようなイメージである。すると、何だかインパクトゾーンが広くなったような感じで曲がらない。でも、これも極端になると右肩が下がったりスエイしたりするんだろうなあ・・・と思うと、素直に喜べない。 まあアイアンの特訓は始まったばかりだ。一冬かけてしっかり打てるようになりたいものである・・・と決意はするが、どうせ口先だけだろうなあ。 |