2002年6月1日〜6月15日
昨日までのあらすじ:ちょっと前の組との間が空き、キャディーさんが私だけに「もっと早くプレー下さい」と告げた。私は切れてしまった。(これだけの事を言うために2日も費やしたのか・・・)。 プレーが終了した後、キャディさん、私、そしてキャディマスターの3人で、今回の事件について話し合った。その結果、大きな誤解がある事が判明した。 キャディさんが「白ティから云々」と言っていたのは、女性である妻が本来赤ティから回るべきところを白から回っている(いわば特別待遇)だから、遅れては困ります、と云う意味だったらしい。後ろの組が女性3人パーティであった事もキャディさんにとってはプレッシャーだったのかもしれない。それをどうして私に告げたかと言うと、妻に直接言うと気を悪くするかもしれないから、だそうである。私のプレーが遅かったわけではないらしい。 それなら、もっとはっきり判るように言うべきであろう。あきらかに言葉不足であり、認識不足である。そもそも、白ティからのラウンドは妻が望んだものではないのだ。それに、1人だけ赤ティを使うより、4人で白ティで回ったほうが間違いなく早いはずである。 恐らくキャディさんとしては「下手糞の癖に白ティから回って・・・遅れて怒られるのは私なのよ!」という気持ちがあったのだろうが、午前と午後で交代するのであれば、このあたりの事情も申し送りをしていただきたかった、と云うのは多くを求めすぎだろうか。 それより何より、キャディならプレーヤーに楽しくプレーしていただいてナンボ、ではないのか?よっぽどの不良客、マナーのマの字もしらないエセごるふぁーならともかく、進行はそもそもコース側の都合である。進行遅れをプレーヤーのの怠慢と無知と決め付け(そういう場合も多々あることは否定しないが)、尻を叩いて追い立てるように注意するのは如何なものか?やはり言い方、方法、タイミング、それらに気を使ってこその客商売ではないのか? それともそのキャディさんは私のことを不良客だと思ったのか?あるいは若造だからなめられたのか?マナーのマの字もしらない無神経なやつと思ったのか?そう、キャディさんの言葉にそういう雰囲気を感じ取れたからこそ、そこまで私は切れたのである。 ・・・・しかし、である。 いくらキャディさんの言動が気に触ったからと言えども、不貞腐れ、不愉快なままラウンドをしても良いと云うことにはならない。全く、未熟極まりない私である。こんな事ではマナーを偉そうに云える立場にないし、たった一度のこの事件でごるふぁーとしては失格であると言っても過言ではない。 と云うわけで、こんな情けない、矮小な感情丸出しの、愚痴にも似た、自分の心の狭さを証明するような話を延々と書き連ねてしまい、読んでいただいた方には申し訳ないと思う。でも、書く事で整理し消化しなければ、この感情に自分でけりをつけられないと思い、垂れ流しではあるが書かせていただいた。読んでいただいた方には心よりお侘びし、お礼申し上げる次第である。 |
2002/6/2(6236hit) サッカーワールドカップ
お祭りである。全世界を巻き込んだ、馬鹿騒ぎ(悪意はない)の始まりである。 どんな世界でも、その道の超一流というのは見ていて素晴らしい。「美技」と云う言葉があるが、まさにその通りでドイツの選手が見せたいくつかのヘディングシュートなどは芸術の域にまで達しているといって良いほど見ていて惚れ惚れするものであった。私のようなサッカーの素人が見てもそうなのだから、サッカーファンにはたまらないだろうと思う。 でも、素人だから逆に忌憚無き意見を言えるという事もあるだろう。私が不思議に思うのは、オフサイド。新聞か何かに書いていたが、あまり点が入らないように決められたルールだとか。何故そんな事を決めたのだろう。点が入ったほうが(見ている側としては)絶対に面白いし、それに得点する機会を制限する、というのはごるふで例えればこのホールはドライバーで250ヤード以上打ったら1ペナと決めるようなものではないのか?あるいは、ロングホール2オン禁止とか。 あと、何度か書いたが、敵のアタックに対して(ファールを取るために)大袈裟に転んで痛がるやつ。これはあきらかに事実を捻じ曲げて自分(のチーム)に有利にしようとすると云う事であるから、例えれば風が強いときはOB無しとか、ディボットに入ったら無罰でプレースとかそういうことではないだろうか? もちろん、自然(とパーおじさん)相手のごるふと人間相手のサッカーを比較すること自体、無謀ではある。私が言いたいのは、サッカーの狡さではない。自然とコースに敬意を払い、哲学の域まで思考が及ぶごるふと云うスポーツの素晴らしさである。 その証拠に、サッカーの格言は聞いたことが無いが、ごるふの格言は星の数ほどあるではないか。 |
2002/6/3(6257hit) 中島常幸プロの優勝
ダイヤモンドカップ トーナメントで、ついに中島プロが優勝した。7年ぶりだそうである。一口に7年と言っても、若い頃の7年とはわけが違う。今年で確か47歳だから、41歳から46歳という、プロごるふぁーとして一番あぶらの乗った時期に勝てなかったのだ。本人のプレッシャー、焦燥感、心労は想像するに余りある(ライバルのジャンボ尾崎プロは41歳になった1988年から3年連続賞金王を獲得している)。 かつては「メジャーに一番近い日本人」と言われた中島プロ。頂点を極めたものでさえ自分のプレーができなくなる、ごるふというスポーツの恐ろしさ。しかし、彼は復活した。ゴルフは体力だけではない。技術だけでもない。大事なのは精神力であると云う事を証明してくれたような優勝である。今後も、若手をどんどん蹴散らし、勝って欲しいと心から思う。 ところで、今日の日記を記すにあたり、JGTO(日本ゴルフツアー機構)のウェブページを参考にしたのだが、1989年以前のデータが見つからない。個人のプロフィールもお粗末なものである。ここ(JGTO)とここ(USPGA)、さらにここを見比べて頂ければ一目瞭然だろう。ウェブに載せるデータを重要視している(つまり一般のプレイヤーを大事にしている)か、お座成りで作っているかの違いである。結局、検索エンジンやジャンボのホームページから数字を拾ってきた。 しかし、まったく不思議な国である。役所や大企業も政治家もそうだが、分裂騒ぎに縄張り争い、利権、利益第一。国民やお客さんの方を向かず、内や上を向いてせっせと仕事をしているヤツらばっかりである。100年以上経ってもこの国は封建制度が生き残っているらしい。困ったものである。私はノンポリであるが、最近のこの国の酷さに呆れ気味である。 ・・・とまたごるふ以外の事を書いてしまった。しかも文句ばかりである。文章を書いていると、どうしても過激になってしまう。困ったものである。日頃の家庭内での鬱憤が爆発するのか? |
2002/6/4(6313hit) 石川啄木の気持ちがよく判る
いかんいかんいかん。最近文句ばかり書いている。もっと明るく楽しい話題を。と云うわけで昨日練習に行ってきた。久々に妻と息子(日曜参観で休みだったのだ)と3人で行った。月曜日の昼間は空いているし、来ている人はみんな床屋さんなので、髪がきっちりしている人ばかりである。実は私がそう思うだけである。しかし、床屋さんは自分の髪の毛をどうやって切るのだろうか?鏡を見ながら? 目の前で席が空いたので50歳ぐらいのオヤジと入れ替わりに打席に入る。テーブルを見ると、またお絞りと紙コップを置いたままである。いい歳をして恥ずかしくないのか。親の顔が見たい。こういうヤツのせいでごるふのイメージがさらに悪くなるのだ。いかんいかん楽しく明るく。 SWのアプローチ(50ヤード)を50球。そのうち、シャンクが1球、トップが2球、ダフったのが4球、イマイチの当たりが17球、まずまずのショットが21球、完璧なショットが5球だった。適当だけど。思うようなショットが約5割といった所か。ちなみに、イマイチとは5ヤード以上前後左右にずれたり、スライスしたり、思ったより低い玉になったり、トゥ側に当たって「ペク」と音がするショットの事である。この確率では、コースでワンピンに寄せれる確率は2割5分と云うところだろう。辛い確率ではある。 次に、久しぶりにAWでフルショット。まずまずが2割ぐらい。コースでパーオンする確率は1割ぐらいか。球が上がらない。上げようとするからか。ウエッジのフルショットは難しい。力を入れないで体に緊張感をだすコツが掴めない。力を入れて緊張感を緩める打ちかたならなら得意であるが、自慢にもならない。 さて、メインの7アイアン。だいぶ左へ曲がる球が打てるようにはなってきたが、どう贔屓目に見てもプルフックである。これはドローなんだと自分で自分を誤魔化すにも限度があるという程のプルフックである。体に染み付いたアウトサイドインはあたかも背後霊のように私にまとわり付いているらしい。除霊が必要。 球うてど 球うてどなお 我打球 ドローならざり じっと手を見る やっぱり暗くなってしまった。 |
私はよく人に「まるで恐竜のように繊細だ」とか「あたかもナマケモノの如く神経質だ」と言われる。そんな私であるから、寝つきは悪い。コースへ行く前の日だけでなく、実は毎日が不眠症との闘いなのである。 そんな私の睡眠薬代わりになるのが本である。私は小さい頃、外で遊ぶより本を読む事を好むという、ちょっと嫌なタイプの子供であった。大人になってからもその傾向は変わらず、10分でも空いた時間があれば活字を追い、追わないと気が狂いそうになるという不自由な性格になっている。ただ単に落ち着きが無いだけかもしれない。 で、昨夜は福島晃子の「スイングの冒険」(PHP研究所)を久しぶりに読み返した。この本、amazon.co.jpで検索をかけたが出てこない(たった4年前に出た本なのに)。絶版になったのだろうか。もし本屋で見かけたら、ぜひ購入される事をお勧めする(私の事を信用されるなら、であるが)。 この本は、いわゆるレッスン書ではない。福島晃子プロと架空の「あなた」が色々な話をしながら架空の18ホールをまわっていくという構成になっている。その中で、始めはスイングの心構えから始まり、アプローチ、バンカーショット、パッティング、そしてプロとアマの違い、最後にはごるふで最も大事なものは?という大きな質問に答えてくれるのだ。 個々の問題に対して「ああしろ、こうしろ」というのではなく、それよりもっと外側にある「ごるふのスウィングとは何か」、「ラウンドするとはどういうことか」、そして「ごるふというスポーツの本質とは」という、いわゆるメンタルな質問に答えてくれる本なのである。 ここでその中身を説明してもニュアンスが伝わらないとは思うので、表紙に書いてあるプロ自身の言葉を引用しておこう。これを読んで「なるほど」と思われる方は、この本を探してでも読む価値があると私は思う。 良いスイングとは、インパクトゾーンが低く長く、強いこと。別の言い方をすれば、ティアップしたときとしないときの距離の差が少ないスイングの事です。スプーンを持って下さい。30ヤード以上も差があるなら、貴方のスイングにはどこか問題があるはずです。 この一言が、私のスウィングに大きな問題がある事をはっきり教えてくれたのである。でも、良く考えればこの言葉は技術的な事で、メンタルは関係ないぞと気づいたが後の祭りであった。 |
2002/6/6(6383hit) 自分でも何故良かったのか判らない
きさいちCC・梅松(Bグリーン) hole 1 2 3 4 5 6 7 8 9 out 1 2 3 4 5 6 7 8 9 in total par 4 4 3 4 4 4 3 4 5 35 4 3 4 5 4 3 4 5 4 36 71 score 5 4 5 6 3 5 3 5 5 41 4 3 5 7 5 3 6 4 4 41 82 △ − ■ ■ ○ △ − △ − − − △ ■ △ − ■ ○ − putt 3 2 2 3 1 2 1 2 2 18 2 2 2 1 3 2 2 1 2 17 35
項目 | 今回 | 今年 | |
アベレージスコア Scoring Average | 2バーディー 5ボギー 4ダボ |
82↑ (+11) |
88.0 (+16.0) |
平均パット数 Putting Average | 1.944↑ (35) |
1.988 (35.78) |
|
パーセーブ率 | 50.0%↑ (9/18) |
35.7% (6.4/18) |
|
ボギーセーブ率 | 77.8%↑ (14/18) |
75.8% (13.6/18) |
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パーオン率 Greens in Regulation Pct. | 55.6%↑ (10/18) |
32.6% (5.9/18) |
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ボギーオン率 | 83.3%↑ (15/18) |
80.4% (14.5/18) |
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フェアウェイキープ率 Driving Accuracy Pct. | 64.3%↑ (9/14) |
63.2% (8.8/14) |
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ドライバー平均飛距離 Driving Distance | 209.3yard↑ | 205.9yard | |
アプローチリカバリー率 Scrambling | 42.9%↑ (4/7) |
24.2% | |
ファインショット率 Driver | 64.3%↓ | 70.6% | |
ファインショット率 F.Wood | 66.7%↑ | 61.0% | |
ファインショット率 Iron | 83.3%↑ | 63.1% | |
ファインショット率 Approach | 66.7%↑ | 64.2% |
まずまずのラウンドだった。しかし、何が良かったのかよく判らない。悪い成績の原因が判らないのも困ったものだが、いきなり内容が良くなってその理由が判らない、というのも情けないと思う。 まずは悪いほうから。ダボが4つもある。全部素ダボ(OBやペナルティなしのダボ)である。以下、ダボの説明。 梅の3番は6アイアンのティーショットを左に大きく外し、バンカーの淵の45度ぐらいのつま先下がりへ。そこからグリーンの横へ持っていき、マウンド越え、下り12ヤードのアプローチを寄せきれず2パット。 梅の4番は2打目で残り5ヤードまで持っていくも砲台グリーンへの15ヤードのアプローチが大きくショートし、おまけに3パット。 松の4番は1打目をチョロする(先週と全く同じである)も、2打目3打目と上手く打ってグリーンの横まで運んだ。そこまではよかったのだが、下り傾斜のすぐ近くのピンに寄せようと12ヤードのロブショットに挑み、何とダルマ落とし。懲りずに同じショットをもう一度試みるも今度はトップして反対側のラフへ。そこから何とか2打で上がってダボ。残り12ヤードから4打費やす。がちょーん。
松の7番は1打目がフェアウェイ左サイドのバンカー、7アイアンで上手く打てたのに正面の直径15cmの木にまともに当たり跳ね返ってさらに左のラフへ。3打目を何とかグリーンエッジへ。4打目のエッジからの20ヤードのアプローチが寄せきれず、2mを2パット。 木に当たったのは不運だから仕方ない(15cmの太さの木なんて、狙っても絶対当たらないのに)が、他はすべてグリーン周りからの寄せを失敗している。 ドライバーの調子も今ひとつで、OBは無かったもののOBラインぎりぎりセーフ、単なるラッキーというのが3つもあった。最近ドライバーは不調である。 さて、次は良かった点。アイアンは抜群の切れを発揮し、左へ30ヤード引っ掛けたのとPWでゴロを打った以外はほとんど及第点という、呆れるほどの調子の良さであった。自分でも理由が判らない(思い当たる事はあるがそれはまた明日)。 アプローチの方は、30ヤードから70ヤードの長い距離は大変上手く行ったが、それより短いエッジからの寄せは上に書いた通り。今ひとつだった。 パッティングは、毎日練習しているにも関らず、今一つピリッとしない。今日は練習グリーンで練習できなかったせいもあるが、最初の4ホールぐらいは無茶苦茶なノー勘パットを繰り返した。睡眠不足も関係しているかもしれないがそれはいつもの事である。後半残り5ホールぐらいになってやっと距離があってくる、という勘の鈍さであった。しかし、自分ではだんだん思うような転がりのパットが打てつつあると思っている。 こうして書いてみれば、アイアンと(長い距離の)アプローチでスコアをまとめる事ができた、と言えそうである。では、何故急にアイアンとアプローチが良くなったんだろう。またどうせ来週になればぐちゃぐちゃになるという気もしつつ、ちょっとだけ考えてみよう。 |
2002/6/7(6425hit) 何故アイアンの調子が良かったのか?
常日頃から調子の悪い言い訳ばかり書いているが、今日は調子が良かった理由を考えてみるのだ。特にアイアン。練習場ではミスショットの総合商社と言っても過言ではないぐらいひどい球を打っているにも関らず、どうして昨日は思いどおりの球が打てたのか? 1、下半身の安定に気を付けた(信憑性:中) 「スイングの冒険」(6/5の日記参照)を読み、下半身の踏ん張りの重要性を再認識した私は、バックスウィングでの右足膝、フォロースルーでの左足膝が流れたり伸びたりしないよういつもより気を付けた。その証拠に、今日は太ももの筋肉が張っている。まあ、それだけ今までは下半身に締まりが無かったと云うことか。 2、肩を十分回す(信憑性:中) 最近、練習で下半身のことばかり気にして、十分に肩が回っていなかったことに気づいた。バックスウィングで左肩を右足の前まで持って来るぐらい、しっかり肩を入れるよう心がけた。 3、妻と2人のラウンドだった(信憑性:低) 昨日は直前でキャンセルが出たらしく、珍しくも2バッグでのラウンドになった。他人の目を気にせず、また他人にペースを崩される事も無く、リラックスして回れたのが良かったのかもしれない(妻と2人きりというプレッシャーは慣れたものである)。 4、最近の練習の成果(信憑性:高) 5月18日に我に返って以来、7-8回練習場へ足を運んだだろうか。その間、殆どSWでの50ヤードのアプローチ(ハーフショット)と7アイアンだけを愚直に打ち続けた。7アイアンははらほろへれはれだが、ハーフショットはそこそこの確率で球が当たるようになってきている。ひょっとしたら、このハーフショットがスウィングの基礎固めに大きく役立っているのではないかと思うのだ。 ハーフショットと言っても、肩はしっかり回し、体重移動もきっちり行い、つまりフルスウィングのミニチュア版で打っているわけだから、フェースにボールをきっちり当てる動きのエッセンスだけを反復練習している事になる(そういえば、最近サボっているショートスウィングもこれと同じ理屈であった)。 この考察が正しいかどうかは、来週、再来週のラウンドで答えが出るだろう。しかし、以下の可能性も否定できないのが辛いところである。 5、偶然に偶然が重なった(信憑性:中?) 6、ごるふの神様の気まぐれ(信憑性:高?) 7、ろうそくが燃え尽きる前に明るく輝くアレ(信憑性:低くあって欲しい) |
2002/6/8(6462hit) 誰の為の番組?(1)
もうすぐ全米オープンである(6/13-6/16)。言わずと知れた4大メジャートーナメントの1つである。今年も大本命タイガーの年間グランドスラムへの期待、調子を上げてきた丸ちゃんの活躍の他に、我らの伊沢、「サンペーです」の片山、横尾要、田中秀道、アマチュアの清田太一郎の出場と興味は尽きない。 衛星放送などではナショナルオープンウイークと銘打って特別番組が組まれたりしているが、日本のテレビ局でもつい最近特集番組があった。テレビ朝日系列の「USゴルフ伝説」というものである。ちなみに、その番組のサブタイトルは N村○○郎が見た!!世界No.1 タイガーの原点発見!? 超豪華別荘&穴場ワイナリー NYゴルフ事情 であった。 番組は、芸能界きってのごるふマニアらしい某伝統芸能のN村氏、テレビ朝日の女子アナ、若い無名の女性の3人がニューヨークへ赴き、ニューヨークのごるふ事情、そして今度USオープンが開催されるベスページを紹介する、というものである。しかし、番組名やサブタイトルから想像される期待に反し、その内容は全くお寒いものであった。 まず、ごるふに関係するシーンが番組の半分ぐらいしかない。N村氏が昔NY公演をした劇場へ行ったり、実の姉の経営するクラブ(スナック)へ行ったり、そこでN村氏がカクテルを作ったり、女性2人がロングアイランドのウォーホールの別荘を訪ねたり、ワインセラーでワイングラスにお絵かきしたり、有名なレストランへ行ったりと、どうでも良いシーンが長々と続く。N村氏の自慢を見る為にチャンネルを合わしたのではないのだ。 好意的に見れば、番組製作者としては大物N村氏の顔を立る必要もあるだろうし、多くの対象を詰め込む事で色々な層の視聴者を取り込みたいという気持ちもあるだろう。ただそれは自分の番組企画力の無さ、才能の無さを証明しているという事だし、またそれならそれでご大層な「USゴルフ伝説」という人心を惑わせるような番組名をつけるのは止めて頂きたい。JAROに言うぞ。 さて、肝腎のごるふに関するシーンはどうだったのか?これがまた、見ていて悲しくなってくる様なシロモノであった。果たして、タイガーの原点とは何だったのか?(続く) |
2002/6/9(6483hit) 誰の為の番組?(2)
番組紹介の続きである。あまり書きたくもないが、問題提起は重要である。文句を言わなければ何も始まらないのだ。日本人はそもそも文句を言わなさ過ぎるのである。弱い者いじめはいけないが、強い者いじめはどんどんすべきであると私は思う。 さて、最初のゴルフのシーンはハドソン川沿いの練習場。N村氏が女性2人の前で練習する。ホールインワンチャレンジで、ピンそば数十センチに付けるも、カメラはそれを捕らえられなかった。伝統芸能の大御所は「馬鹿野郎」「畜生」とカメラさんを非難なさる。どうやら氏の口癖らしい。氏ともあろうお方がテレビであまり口にすべきお言葉では無いと思うのだが。 NY市内にあるゴルフショップ探検。ヴィンテージ物の紹介をしているうちは良かったが、そのうちN村氏は中尺パットの試打を始め、なんと延々一時間も打ち続けた(らしい。ナレーションでそう言っていた)。仕事を忘れる方も忘れる方だが、注意しない局側も、それをまた放送するディレクターもディレクターである。はっきり言って視聴者は引くだけである。 次はNY近郊にあるアメリカ最古のパブリックコースへ。ここで100年近い前に作られたロッカールームを見学し、アメリカのパブリックの歴史やジュニア育成の話を少々の資料ビデオを見せながら行う。こういう環境の中でタイガーが育ってきたのである、と云う風な話をちらっと行う。それで「タイガーの原点発見!?」はお終いであった。ほんとにおしまい?うん、おしまい。 さらにUSGA本部の見学。博物館でトロフィーを見て、ボビー・ジョーンズについてあれこれ。ここの一連のシーンはなかなか興味深かった。もう少し詳しくいろいろと話が聞ければさらに良かったのだが。 この後、青木功プロのインタビュー(これが一番面白かった。全編これでも良かったぐらいだ)が入り、最後にベスペイジでのラウンド。いきなり羽川プロが出てきて、N村氏と一緒に回る。コース設計家の説明ビデオを交えるのは良いとして、コースの紹介は上がりのたった3ホールだけである。さらに、ここでもN村氏は自分が楽しむ事が主で紹介は二の次になっていたように思う。いくらプロが横にいるからといっても、コースを紹介する番組中に、カメラが回っている中でバンカーショットのレッスンを受けるか普通?誰が貴方のバンカーショットの上達を見たいの?という感じである。 恐らくN村氏は自分の普段どおりの行動そのもので十分番組になると思っておられるのだろう。大変偉い人だし、番組の事を考えたり視聴者の事を考えたりする必要性など気にする事もなく出演なさっているのだろう。それはそれで本人の性格と資質の問題だから良いとして、問題はそんな番組を垂れ流す局である。最初から「N村○○朗の我がままゴルフ旅」とでも銘打ってくれれば見なくて済んだのだ。 とにかく、どういう姿勢で、どこを向いて、誰の為に番組を制作しているのかテレビ朝日に聞いてみたいと強い憤りを感じた1時間半であった。でも、嫌なら見なきゃいいんだけどね。番組名にゴルフという言葉がついていると、つい、ね。 |
2002/6/10(6505hit) バーディー奪取率
今日はちょっと自慢になりそうであるので、鬱陶しいと思われる方は読み飛ばしていただきたい。 去年に比べて、今年はバーディーの数が大幅に増えているような気がする。ちょっと調べてみた。
ご覧の通り、去年の半分以下のラウンド数しかこなしていないのに、今年はすでに16個ものバーディーを取っている。これは、去年の3/4に当たる。このペースだと3ラウンドに2個、去年の1.5倍の30個以上のバーディー奪取も夢ではない。ふふふ。1日1個取れたら楽しいだろうなあ。 バーディー奪取率が上がった理由としては、ショートアイアンと50ヤード〜100ヤード前後のアプローチの正確性が増した事、それからショートパットの成功率が上がった事が考えられる。練習の成果が出ていると言えるだろう。ふふふ。 と浮かれてばかりもいられない。ダボ以上の大叩きの割合は去年と殆ど変わっていない。大叩きの原因として考えられるのはOBと3パットである。その数字を見てみよう。
思ったとおり、OBの数(確率)は殆ど変わっていない。3.4%と云うことは30ショットに1回、ほぼ1ラウンドに1回の割合である。しかし、この程度なら仕方ないと考えるべきか。 問題はパットである。1パットの確率が去年よりも下がっているのだ。何てことだ。しかし、これは恐らく寄せワンの確率が下がっている事と関係があるのだろう。寄せワンのチャンスは1ラウンド平均約9回だから、3.5%の低下は去年より3ラウンドに1回多く失敗・・・・ん?そんなもんなの? あまりにも成功率が低すぎて、比較するほどではないと云う事である。数字に振り回されてはいけない、と云う事である。 とまあ急造の分析ではあるが、これから夏に向けての課題ができた。ダボを減らすことと、寄せワンのパーを3ラウンドに1回以上増やす事である。 |
2002/6/11(6546hit) JCBクラッシック仙台
今週のJPGAツアーも中島常幸プロが優勝争いに絡んできた。もはや完全に復活したと言っても良いだろう。嬉しい事である。しかし、今週は鈴木亨プロの週末だった。 最終日、アイアンが抜群に切れていた中島プロは前半で2つ、後半で3つ伸ばして逆転トップに立つも、最終ホールでパーパットを外し痛恨のボギー。逆に、追いかけてきた鈴木亨(ちょっとふけて見えるがまだ36歳なのだ!)は長いパットを決め、プレーオフ。 ど素人の意見を言わせてもらうと、この時点で、中島プロに不利な点が2つあると私は感じた。1つは、「追われる立場」になったと云う事である。難しいラインを沈め、首の皮一枚で中島プロに追いついた鈴木プロには勢いがある。また、もう一つはその最終パットを沈める時、中島プロの頭の中には「まず入らないだろう」という油断が少しだけあったのではないか、と思うのだ。 普通、単独トップでホールアウトした選手は後続を待つ間、緊張感を持続するために練習場で球を打ったりパッティンググリーンで球を転がしたりして自分の気持ちが切れないように務める。一度弛緩してしまった神経を再び張り詰めるのは至難の業だからだ。それなのに、中島プロは鈴木プロの最終パットの時に練習の手を休め、彼のバーディパットを見ていた。わたしはその光景を見て、違和感を感じたのだ。 こういう時、待っている選手は後続が「必ず追いついてくるだろう」と思っているはずである。もちろん、私ごときが指摘するまでも無く百戦錬磨の中島プロもそう思っていたとは思う。しかし、練習の手を休め、そのパットを見ていたというのはどこかに油断があったのではないのか?と感じたのだ。 真実は本人のみ知る所である。しかし少なくとも私はそう感じた。そして、その切れかけた緊張感がプレーオフ2ホール目の池に入れたドライバーショットに繋がったのではないか、と推測した。 なーんて偉そうに意見して、中島プロごめんなさい。 ところで、今日の日記もJGTOのページを参考にさせていただいた。6/3にここのページの事を阿呆な私は「お粗末である」と書いたが、色々見ていると結構詳しいデータを公表してくれているようで、反省しながら撤回する。JGTO様、ごめんなさい・・・って、今日は謝ってばかりだ。 |
2002/6/12(6590hit) 肩が痛い
昨日の練習にて。同じクラブ、距離ばかり練習すれば結果が見えてくるという事が少し分かってきた。逆を返せば、練習しないクラブ、距離はどんどん錆び付いていくと云う事になりはしないか?と云うわけで、この日はSWの50ヤード、7アイアン以外に久しぶりに最近不調のドライバーを打つ事にした。 SWの50ヤードはまずまず。珍しく1球目から良い球が打てた(いつも1球目はとんでもないミスショットなのだ)。しかし、打球感が良くない。フェースのトゥ側に当たっているような、グリップが右へくりっと動くような感触の球ばかりである。立ち位置が遠すぎるのかと近づいて打てばシャンクを恐れてかまともに当たらない。自分でも完璧と思うような、思わず周りを見渡して「どうだ、俺のチップショットは!」と自慢したくなるようなショットは相変わらず1割ぐらいである。 しかも、高さも一定しない。と云うことは球がフェースに当たる場所が一定ではないと云う事である。即ち1回1回スウィングがぶれているのだ。しかし、以前に悟ったとおり下半身主導で、腕に力を入れないように気をつけると成功率は高いようである。でも、判っていてもまた腕に力が入る。体の学習能力はミミズ並みである。 次に7アイアン。だんだん左へ曲がる球がコンスタントに打てるようにはなってきたが、軌跡はまだアウトサイドから入っている。力が入ればとたんにプルフックである。しかも、ショットの7割がトップ気味である。ボールに当たり、その後マットにきれいにすれる時の「コビシュ!」という小気味良い音がなかなかでない。「コキン」という情けない音で、低い弾道で飛び出していく。情けない。ミミズである。 さてドライバー。最近の不調の原因だが、トップからの切り返しのタイミングが合わないような気がするのだ。実は冬になる前にシャフトカット(45インチ→44.75インチ)し、同時に鉛を張ってバランスを取っていたのだが、冬の間鉛を外していたのだ。この事を思い出し、少し重めに(1.5ポイント)鉛を張ってみる。すると、スウィングはやや安定した。ただし打ち出されるボールは何故か安定しない。不安である。でも少し安心した。どっちやねん。 ところが、いい気になって重たくなったドライバーを振りまわして家へ帰ると、左肩関節が異様に痛い。関節の痛みは恐怖である。またかよおい。足首といいこの左肩といい、俺の体は「楽しい幼稚園」の紙で作る付録かと思うぐらい壊れやすい。師匠のTプロにも「足元がふらふらしてまっせ」と言われる始末。アミノ酸でなく、プロテインを飲むべきかもしれない(ちがうって)。 |
2002/6/13(6641hit) 交野カントリー倶楽部へ行ってきました
交野CC・out-in hole 1 2 3 4 5 6 7 8 9 out 10 11 12 13 14 15 16 17 18 in total par 4 5 3 4 3 4 5 4 4 36 4 4 4 3 5 3 4 4 5 36 72 score 4 5 4 6 3 5 7 5 4 43 4 6 7 5 5 3 4 5 6 45 88 − − △ ▲ − △ ▲ △ − − ▲ +3 ▲ − − − △ △ putt 2 2 2 4 2 2 2 2 1 19 2 2 2 2 2 2 2 2 2 18 37
項目 | 今回 | 今年 | |
アベレージスコア Scoring Average | 5ボギー 4ダボ 1トリ |
88→ (+16) |
88.0 (+16.0) |
平均パット数 Putting Average | 2.056↓ (37) |
1.991 (35.84) |
|
パーセーブ率 | 44.4%↑ (8/18) |
36.1% (6.5/18) |
|
ボギーセーブ率 | 72.2%↓ (13/18) |
75.7% (13.6/18) |
|
パーオン率 Greens in Regulation Pct. | 44.4%↑ (8/18) |
33.1% (6.0/18) |
|
ボギーオン率 | 77.8%↓ (14/18) |
80.3% (14.5/18) |
|
フェアウェイキープ率 Driving Accuracy Pct. | 71.4%↑ (10/14) |
63.5% (8.9/14) |
|
ドライバー平均飛距離 Driving Distance | 202.9yard↓ | 205.8yard | |
アプローチリカバリー率 Scrambling | 14.3%↓ (1/7) |
23.9% | |
ファインショット率 Driver | 71.4%↑ | 70.6% | |
ファインショット率 F.Wood | 75.0%↑ | 62.0% | |
ファインショット率 Iron | 65.0%↑ | 63.2% | |
ファインショット率 Approach | 87.5%↑ | 64.9% |
今日はいつものきさいちCCが特別セルフデーで、予約をしようとしたら見事なぐらい満員だった。仕方なく、師匠のTプロにお願いし、急遽交野カントリー倶楽部に紹介でエントリーしていただいた。ここも自宅から10分と非常に近く、歴史のある名門コースである。一昨年の4月に視察プレーをして依頼、2年ぶり2度目の挑戦である。ちなみに、2年前は52・51の103と、当時の平均より8打も余計に叩いている。そう、今日はリベンジなのである。 グリーンが日本に数コースしか採用していないと云う最新型のベントらしく、非常に素晴らしいコンディションだった。しかし、まだ改造したばかりで硬く、転がりも速いと思えば遅く、遅いと思えば速く、極めて難しかった。2m前後のパットが7-8回あったうち、沈められたのはわずかに2回ぐらいである。この距離感と方向感覚の欠如は私のごるふの才能の致命的な欠陥を示唆するに余りある。難しい言葉で書いて婉曲しても我ながらショックだったりする。 言い訳をさせてもらえば、昨日は誇張でもなんでもなくスズメが鳴き出すまで眠れなかったのだ。やはり睡眠不足は方向感覚、距離感覚を鈍らせる。朝の練習グリーンではパットの構えをすると頭がふらふら動いていたのだ(誇張じゃないってば!)。いい加減に慣れて寝られるようになりたいものである。2年余りで100回以上ラウンドしてるのに、未だに嬉しくて寝られない。本物の馬鹿である。 さて、コースは山岳コースにしては良くできていて、電磁カートで歩きだったのだが何とか最終ホールまで歩き通せた(実は上り傾斜がひどいところで電磁カートに引っ張ってもらうという、いわば「原付で後ろから自転車の荷台を足で押す」クラスの反則技を使った事を告白しておく)。しかし足腰の衰えは隠せず、11、12、13番ホールはダボ・トリ・ダボとはれほろひれはれになってしまった。14番のパー3の茶店で20分ほど待ち時間があり、椅子に座り、ドーピング(抹茶ジュース)する事により少しは体力の回復が図れたので少しは持ち直したのだが。 まあ、でも、パットとアイアンのどトップ(4回も!)以外はまずまずだったのではないかと思う。リベンジは果たせたかな? でもホントに疲れた。もう寝る。 |
2002/6/14(6682hit) 全米オープンが始まった
いよいよ全米オープンである。とはいえマスターズほどの興奮は無く、朝早く起きてまで見ようとは思わない(最終日はわからないが)。文明の利器、ビデオデッキにお任せである。しかし、ビデオ、携帯(テレビ付きまである)電話、コンピュータと技術革新の波はすさまじいものがある。たった30年ほどで影も形も無かったものが日常生活に無くてはならない便利なグッズとして使われているのだ。20世紀の100年間は人類の歴史の中で最も激動の世紀であると言っても過言ではあるまい。 まだ初日でもあることだし、ここで素人が解説しても面白くも何ともないので素人ならではの視点でちょっと気になった事を書いてみよう。というか、技術的なことは書けないと言っても過言ではない。 初日、日本人選手でトップに立ったのはマルちゃんでも伊沢でも無く、田中秀道プロとアマチュアの清田太一郎選手であった。清田選手の健闘は賞賛に値する。予選を勝ち抜いての出場、22歳という若さ、アマチュアという条件を加味すれば、快挙と言ってもいいだろう。しかし、である。 礼儀やマナーにうるさいはずの大学ゴルフ部に所属しているはずなのに、ホールアウト時の握手で帽子をかぶったままである。一緒に回ったプロ達はもちろん帽子をしっかり取って挨拶しているにも関らず、である。一体、大学ゴルフ部で何を習っているのか?それとも、ゴルフ部ではマナーや礼儀は教えていないのか?どうなんだ、日体大! 舞い上がっていてうっかり忘れた、という言い訳は通用しない。「うっかり忘れてしまう」ようなつけ刃はマナーとは言わない。繰り返し体にしみこませ、自然に出てくるものなのである。なまじ調子が良かったため、最終ホールでのこのやりとりは全米中に放映されてしまった。きっと見る人が見たら「ヤッパリ ニホンジン ヤバンデスネ」と思ったに違いない。清田君は結果的には日本の誉れになるどころか日本の恥部を全米にさらけ出したのだ。 私も人の事をとやかく言えるような人間ではない。帽子の一件だけを取り上げ、ここまで批判するのは針小棒大かも知れない。しかし、ゴルフの最も面白く、且つ恐ろしい所はその人の性格が丸見えになる所なのである(そういう意味では接待ゴルフというのはある種究極の接待と言えるだろう)。であるから、帽子の件は彼の(そして日本人の)マナー知らずを象徴している、と言われても仕方ないと思う。 今後、日本がゴルフで世界に追いつくために必要な事は、ナショナルオープンをパブリックコースで行うことでも、メジャータイトルを日本人選手が取ることでもない。ゴルフの基本と人としての基本をマスターすることである、といっても全然過言ではないのだ。 |
2002/6/15(6706hit) 全米オープン2日目
全米オープン2日目。一部マスコミで否定的なコメントを出し、早くも敗北宣言かとささやかれていたマルちゃんだが、またやってくれた。2日目ベストスコア(67)、しかもホールインワンのおまけ付きである。この日、アンダーパーで回ったのはマルちゃん以外にはタイガーら3名だけである。順位も初日の96位タイから7位タイと大幅に上がった。このままトップ10にしがみつき、賞金ランクを上げる、なんてケチなことは言わない。やはり頑張るからには優勝だ! しかし優勝を狙うとなると、当然この男が立ちふさがってくる。2日間唯一アンダーパーで回っている、そう、タイガー君である。 今回も抜群の安定感である。ビデオで見る限りでは、予選ラウンドは6割ぐらいの力で回っている、そんな印象を受けた。もちろん全力を尽くしていないという意味では無く、ショットや表情に充分な余裕が感じられるのだ。 無理をしてバーディーを狙わない。大怪我の可能性もある100点のショットではなく、ミスしてもボギーにならない70点のショットとコース攻略を積み重ね、パーを取っていく。例えれば、軽自動車が無理して120km/hで走り、コースアウトしているのを尻目にビュイックの高級車が100km/hでオートクルーズしている感じと云おうか。立ち居振る舞い、姿勢などにも王者の風格を漂わせ、そしてフェアウェイのはるか遠くから見ても一目瞭然である(実際に見たわけではないが)。 このまま行けば、タイガーが順当勝ちするだろう。生きているうちに年間グランドスラムを見たい気もするし、あんまり順当勝ちでは面白くない気もするし、悩ましい所である。私が悩んでどうなる問題でもない所がまた悩ましい。 しかし、あのヘビーラフからのショットとアプローチはすごい。すごすぎて真似をしようと云う気にもならない。己の技で観客を魅了する、これこそがプロ中のプロ、プロの真骨頂なのであろう。自分の成績ばかり気にする似非プロに、少しは見習ってもらいたいものである。 |