日記5

2001年12月1日〜15日

  2001/12/1  開設2ヶ月目のドンキホーテ

 このページも、何とか2ヶ月目を迎える事ができた。いつも読んでくださっている全国7名の読者の皆様、ありがとうございます。何度も書いているように、出来る限り毎日更新して行くつもりだが、どこまで続くかは、自分との闘いである。

 今のところはネタのストックもあるし、ゴルフに対する情熱も冷めてはいないので当分は大丈夫と思われるが、編者はなにしろわがままな長男であり、大雑把なO型であり、小学校では6年の間、通知簿にずっと「集中力がない」と書かれ続けた幼少期を過ごし、「あいつとは約束事をするな」とまで知り合いに言われるほどいい加減な性格の私であるから、ある日突然「もうやーめた」となる可能性は否定できない。突然更新が止まるケースとして考えられるのは、

 1、ゴルフに飽きた
 2、ハーフで150叩いてクラブをへし折り、夕陽に向かって走り去った
 3、自宅のコンピュータが爆発した
 4、核戦争が起こって人類が滅びた
 5、妻に「もうそんなアホな事やめなさい」と言われた

のうちいずれかだと考えられる。言うまでもなく、上に書いた5つの条件の中で、下から順に可能性が高い

 とにかく、今まで見ていただいた延べ1568名(12/1午前11時現在)の方にも、新たにこのページを覗いて下さる方にも、1日1回は笑っていただけるよう、これからもロシナンテ(カート)に乗り、サンチョ・パンサ(妻)を従え、風車に向かって槍(ドライバー)を突き立てていくつもりである。

  2001/12/2  日曜日のお楽しみ

 今日は日曜日、ゴルフ日本シリーズJTカップの最終日である。東京よみうりカントリークラブは、17番ホールがイーグルが狙えるPar5、そして最終ホールが難しいPar3で、毎年この終盤の攻防が大変見応えがあり、賞金王争いも絡んで(伊沢おめでとう!)大変楽しみな大会の一つである。しかしこのトーナメントは国内最終戦であり、当分日曜日のお楽しみ(ゴルフ中継)が無くなるのはさびしい。

 私のお気に入り、伊沢は昨日の17番で、私の得意とするブレーキのかかるアプローチ(しかし、伊沢は私のラウンドをどこで見ていたのだろう?)でチップインイーグルを決めて波に乗り、最終日3打差で深堀を追う。そして今日。

 深堀、伊沢、谷口の33歳トリオでの最終組は残念ながらスコアを伸ばせず、2位タイ以下の成績に終わった。賞金王をすでに決めてしまっていたので、今ひとつ気合が入らなかったのか。

「伊沢に限らず、日曜日のバックナインでボギーを叩いてしまうという所がやはり世界との差なのだろう」(談:木々虎雄氏)

 その代わりに、最終組の前の組の中島が魅せてくれた。思い返せば私が小さい頃は中島の大ファンだったのだ。サイボーグと呼ばれ、華奢な体で目いっぱい飛ばし、しかも正確なショットで切れ味鋭いゴルフを見せてくれていた中島。最も世界に近いといわれながら、数年前までは影が薄くなっていたが、このところのマスコミの「復活」のかけ声を本当との物にするため、ぜひとも優勝して欲しかった。

 「最終18番、クリークでのティーショットは完璧に近かったが、下り2mのバーディーパットはわずかにカップの左を通過し、恐らく今日一番大きかったと思われるため息と共に中島の21世紀最初のシーズンは終わった。しかし、今日のラウンドを見ている限りでは、中島の復活優勝はすぐそこに来ているだろう」(談:同氏)

 中島よ、来年は是非復活優勝を!


  (敬称は略させていただきました)

2001/12/3  悩めるヘボゴルファー

 昨日、夕方から練習に行って来た。とにかくショートゲームとアイアンに自信を付けなければ。ドライバーをいくら飛ばしても、グリーン100y以内から3打も4打も打っている様では初心者と同じである。

 最初のメニューはLWでの20y以内のアプローチ。フェースを閉じ、6:4の割合で左足に体重をかけ、体重移動せずにバックスウィング、トップでの右手首の角度を変えないでそのまま柔らかく振ると転がるエンドランになり、同じ構えでトップから手首を使っていき、フィニッシュを低く取ると低い弾道でグリーンに止まるピッチショット(伊沢君がしていたやつだ)となる。ランニングアプローチをマスターするより、この2つのショットの確率を上げ、距離感を養う方が近道だと思うのだ(というか、いくつもの打ち方を同時に練習すると混乱してすぐ忘れるのだ。亜鉛が足りないのかもしれない・・・昨日の「あるある大辞典」から)。

 次にLWのハーフショットで35y、スリークゥオーターで50yを20球づつ。ここでも、体重移動(というかスウェー)するとうまく当たらないが、左足体重を維持し、頭を動かさないで打てば正確なショットが打てることを思い出す。しかし、思い出すのに10球ぐらいかかるのは、運動音痴なのか、それともひょっとして先天的に私の頭脳に欠陥があるのか・・・(亜鉛が足りないのかもしれない・・・以下略)。

 さて、次はSWのフルショット、しかも低いゴムティーの上に置いたボールを打つ。うまく当たらない。狙いよりも右へ出るが、スライスではない。しかし70yしか飛ばない。フェースに残ったボール跡を見ると、こすったような感じではない。ということはフェースが開いたまま真っ直ぐ当たっているのか・・・課題がまた増える。

 同様に、ショートアイアンをゴムティーから。何球も打っているうちに、やはり腕の力を抜いて打つ事がいかに大事かを思い出す。下半身から切り返しをスタートさせれば、リキまなくても腕(クラブ)は振れてくれるのに、どうしても力が入る(そうそう、宮本勝昌プロのスウィング、いい感じですね。あのリラックス感を身に付けたい)。己の肉体の不器用さに、やり場のない怒りを感じる。(亜鉛が・・・以下略)

 しかし、今日も鱗を落とすことに成功した。トップ位置から頭を動かさずに打てば、飛距離は落ちるが正確なショットが生まれるのだ。詳細はまた明日(今から亜鉛のサプリメントを買いにくので)。

  

2001/12/4  悩めるヘボゴルファーのあがき

 (昨日のあらすじ)私はトップ位置から頭を動かさずに打てば、飛距離は落ちるが正確なショットが生まれる事を発見した。目から鱗がまた落ちた。

 というわけで、今日はその解説である。もともと私はスウィング中に左右に大きくスウェーする癖があり、一時期直したものの逆に球に当たらないようになったためそれ以降は放置していた。しかし、これを見て、あまりのひどさに頭を何とかしなければ、と思った次第である。

 頭だけ見ていると、まるで直下型地震に遭遇した人やロデオをしているかのようである。こんなに頭が動いていては、うまく当たるわけはない。ゴルフ「80を切る!日記」高野さんのご指摘の通りである。

 特に酷いのがトップ直前からインパクトにかけての進行方向への頭(体重)のゆれ戻しで、これではわざわざトップへ頭(体重)を右足の上まで持って行っているのが台無しである(下図の(2)から(3)の動き)。フレッド・カプルスやアーニー・エルスの様な、神の見えざる手によって空中で鷲掴みされているような不動の頭が理想だが、せめてトップ直前からインパクトまでの横への移動を最低限にしたい。つまり、頭を後に残したままインパクトを迎えたいのだ。

 今の頭の動きと、改善したい動きをまとめてみると、下の図のようになる。

                   

 そこで、トップから意識して頭を動かさないように(上図の改善案を意識して)振ってみると、これがなかなか良い。アドレスの位置にヘッドが戻ってくれる確率が上がり、ショットの安定性が増した(様な気がする)。

 ただ、飛距離が1番手も落ちるような感触がしたが、寒くなっているためかもしれないし、練習のし過ぎで左肩付け根の下側が痛いせいかもしれない。しかし一番考えられるのは妻の呪いである。この日は妻が体調を崩して、私一人で練習に来ていたのだ。妻の「いいね。(人がしんどいと言っているのに)練習に行けて。」という呪いの言葉を出掛けに背中に受けたのだ。

 もう少し打ち込んでみよう。しかし、その前に、妻の体調が良くなるように祈ろう。いや、その前に教会へ行って「のろいをとく」コマンドを実行せねば。

  2001/12/5  ドライバーは飛ばしてなんぼ?(1)

 ここの所安定した感のあるドライバーだが、実は昔からごく最近まで一番の苦手クラブだった。ゴルフを始めた頃からひどいスライスに悩み、年に1回か2回連れて行ってもらうコースではいつもフェアウェイ右の山裾のつま先上がりのセカンドを打っていた様な気がする(だからといってつま先上がりが得意になったわけでもないが)。

 チョロも星の数ほど打ってきた。本格的にゴルフを始めた3年前、コースでは半年間ほどずっと、打てども打てどもティーショットがチョロ、という時期もあった。我ながら、よくゴルフを止めてしまわなかったものだと思う。

 もちろん、色々なレッスン書を読み、実際に2度ほどレッスンプロに教えてもらい、スウィングをマイナーチェンジしてきたが、決定的な改善には至らなかった。しかし、あるきっかけで開眼することとなる。

 このグラフは、2000年から2001年度にかけてのドライバーのナイスショット指数を示したものである。真ん中よりやや左のある時(今年の2月ごろ)から、急に上手くなっているのがお分かりだろうか。この時、何があったのか?

  

 振り返って考えてみれば、この時、きっかけになったであろう事が、少なくとも3つ同時に起こったのだ。それら3つの相乗効果により、ドライバーが抜群に安定したように思う。

 さて、そのきっかけとは・・・?

(次回に続く)

 

  2001/12/6  ドライバーは飛ばしてなんぼ?(2)

 さて、ドライバーである。安定した理由は、偶然とも呼べる原因が重なったものであった。

 1、買い換えたドライバーが私に合っていた

 何度か書いたが、Yahoo!オークションで偶然見つけて手に入れた、キャロウェイ・ホークアイプロシリーズ(9.5度・3.1Goldシャフト)のスペックがぴったり私にフィットしたようだ(買った動機は「プロシリーズ」という響きが格好良いという全くミーハーなものだった事を告白する)。それまでのビッグバーサ・ウォーバード(10.5度・R)も悪いクラブではなかったのだが、クラブを買う前に腕を磨かねばとずっと思っていた(私は謙虚なのだ)。

 しかし、今、もし初心者にクラブ選びについて相談されたら、腕を磨く前にまずは良いクラブ(自分に合ったクラブ)を買え!とアドヴァイスするだろう。つまり、「弘法」だから筆を選ばすでも良いわけであって、ヘボゴルファーだからこそ道具選びは慎重にすべきだったのだ。というわけで、今、私は替えのアイアン、替えのバター(え、買い換えたばっかりじゃあ・・・)、替えの腕、替えの頭などを探している所だ。

 2、沖縄でのラウンドでヒントを掴んだ

 これも、積極的に何かしようと思っていたのではなく、偶発的な出来事であった。今年の2月、父親の知り合い8人との沖縄1泊2ラウンドのコンペに誘われた。前日は、とにかく嬉しくて興奮して寝られず、一睡もしないで空港に集合し、昼からのラウンドという超強行軍であったのだが、さすがに体調は最悪であった。明日も早朝からラウンドであるから、無理しないよういつもの半分ぐらいの力の入れ加減でスウィングするようにした(つもりだったが、後からビデオを見ると力が抜けているのはバックスウィングだけであった)。で、力を抜いた分、切り替えしのタイミングを少しだけ遅らせる(待つ)ようにしてみた。

 すると不思議なことに、ドライバー、アイアンとも今までにない安定感で、どのホールも振ればフェアウェイに落ちる、という理想的なティーショットと理想的な弾道のアイアンの連発である。寒い大阪から暖かい沖縄へ行って体が良く回ったという理由もあるだろうが、この事件により私はトップまでの力の抜き具合を会得したのであった。

 3、自信がついた

 これはおまけのような理由だが、1と2の相乗効果により、恐々振っていたドライバーをのびのびと振れるようになった。それまでの、OBやスライスを恐れて中途半端なスウィングをし、結果余計に球が曲がる、という悪循環であったのを断ち切る事ができた。

 また、今の齢からOBやスライスを怖がる小さなスウィングをしていると、あと20年、30年経って体が動きにくくなった時、もっと小さなスウィングになってしまう。ただでさえ体力の低下により飛ばしたくても飛ばせない体になっているのに、さらに小さなスウィングだとこれは非常に悲しいものがあるのではないか?と思ったのだ。

 つまり、若いうちはぶんぶんドライバーを振りまわし、夢の300yを目指すのが正しいあり方なのではないかと私は思うのだ。いずれは嫌でも若い者に「正確なドライバーですね(飛ばないけど)」とか「見事なコントロールですね(OBゾーンまで届かないだけだけど)」と言われる(思われる)のだから。

 出来るうちに、出来る事をすると云うのが自然なのだ。若いのに枯れたゴルフでどうする!OBを恐れず、どんどん飛ばすぞ!

 

  2001/12/7  木々虎雄氏のレポート第二弾

きさいちCC・梅松
hole 1 2 3 4 5 6 7 8 9 out 1 2 3 4 5 6 7 8 9 in total
par 4 4 3 4 4 4 3 4 5 35 4 3 4 5 4 3 4 5 4 36 71
score 5 5 3 5 4 6 6 4 5 43 4 4 5 4 5 6 7 5 5 45 88
putt 3 3 1 2 2 2 2 2 2 19 2 2 2 1 2 2 4 2 2 19 38

項目 今回 今年
Scoring Average
(アベレージスコア)
1バーディー
7ボギー
1ダボ・3トリ
88 89.5
パーセーブ率 38.9% 33.5%
ボギーセーブ率 77.8% 75.3%
Greens in Regulation Pct.
(パーオン率)
44.4% 31.2%
ボギーオン率 83.3% 77.5%
Driving Accuracy Percentage
(フェアウエイキープ率)
64.3% 55.4%
Driving Distance
( ドライバー平均飛距離)
211.4yard 220.6yard
Scrambling
(アプローチリカバリー率)
25.0%(2/8) 28.4%
Putting Average
(平均パット数)
2.11 1.976
ファインショット率(ドライバー) 75.0% 70.5%
ファインショット率(フェアウェイウッド) 100% 59.3%
ファインショット率(アイアン) 57.7% 58.8%
ファインショット率(アプローチ) 63.2% 67.7%

(編者:前回のしゃくなげ杯でのレポートが好評であった(と勝手に決め付けた)につき、木々虎男氏に再びラウンドについての総評をお願いすることとした)

 氏にとって6週間ぶりの80台である。最近の氏にしてはまずまずであろう。今回は氏の奥さんと2人でゆっくり回れたため、氏は戦々恐々リラックスしていた様に見受けられた。それがショットにも影響を及ぼしていたのか、今回はりきみによるミスショットは少なかったように思われる。まあ、超自意識過剰の氏の性格でも奥さんにしか見られていないとなれば平静に回れるのだろう(もっとも、奥さんと2人で回っていても自意識過剰ならこれはもう完全に病気であるが)。

 さて、今回のラウンドで特記すべき事は、3つのトリプルボギーの原因であると思われる。パーオン3パットボギーはいつもの事だし(2個)、アプローチリカバリー率が悪い(成功2、失敗6)ものの、半分は2m以内のパーパットを外した、という結果だから数字ほどは悪くないのだ。アイアンもパーオン率を見ればまずまずである事がわかる。

 つまり、パットが悪い事以外の原因で叩いたトリプルボギーが今の氏の本当の課題を表しているのだ。それは、特殊な状況時のアプローチである。

 梅の7番(Par3)、7アイアンのティーショットがいつものように谷底へ消えていったのち、鼻息粗く打ち直した3打目はへにゃへにゃのこすり球で、グリーン手前10y、ピンまで20y。そこから寄らず入らずで4オン2パットのトリプル。これはまあ仕方がない。

 松の6番(Par3)、115yしかないフラットで簡単なホールである(が、氏はこのホールをなぜか苦手にしている。苦手意識を持つから余計に苦手になるのに、苦手だと公言してはばからない。馬鹿である)。予想通りトップしてグリーン奥のラフに(ピンまで10y)。ここから、ドリフも真っ青のドタバタを氏は見せてくれた。(下図)

            

 2打目は下りのライ、ボールは野芝にやや浮いた状態で、しかもグリーン直前が受けているという難しい状況ではあった。しかも、グリーンまではティフトン芝でふかふかしていて、転がせる状況ではない。浮いているのだから思い切ってロブショットを試みればよかったのだが、氏はEMCワールドカップの最終ホールのタイガーの寄せを思い出したのか、ワンクッションで寄せようと考えたらしい。馬鹿である。グリーン手前の土手を狙ったボールは、ティフトン芝に着地し、まるで糊でも付いているかのように「ぼそ」と云う音と共に1mmも動かず止まった。当たり前である。

 冷静な判断力を失った氏は、ティフトン芝に完全に沈み切っているボールに対し、ランニングアプローチを試みた。・・・ボールは「ざざ」という音と共に17cmだけ動いて、カラーに静止した。そして4打目、トップしたボールはグリーンの反対側の一番端で止まった。

 じつは、梅の6番でも全く同じアプローチミス(下りのライからの寄せで2回のミス)をしているのだ。氏には記憶力というものがないのか?

 「いやあ、今考えてみればどうしてあんなアプローチをしたのか、自分でもわからないんですよ。まるで、何かが私に取り憑いていたとしか・・・」とその時の事を話す氏であったが、そう話す氏の肩には確かにカメムシの霊がいるのがはっきりと見えた。

 松の8番(Par4)、3打目でグリーン端に乗せた氏は、そこからショート、ショート、カップにけられるという見事な4パットまで披露してくれた。その時の氏の肩には、今度は無数のゾウムシの霊がくっついているのが見えた。

 氏がムシの霊に打ち勝てる日は来るのだろうか。(木々虎雄)

2001/12/8  背後霊が教えてくれた

 ごきげんよう。背後霊にカメムシとゾウムシを持つ(昨日の日記参照)編者である。

 アプローチは奥が深い。パッティングは考え出したらきりがないし、プロのように生活に直結するわけでもないので自然にコツをつかむまで練習したり悩んだりするつもりはない(何より嫌いであるし)が、アプローチは楽しいし、面白いし、スコアにも結びつくし、決まればこれほどかっこいい物はない(そして、決まらなければこれほどかっこ悪いものはない)。

 今のところ、ロブウエッジによるピッチエンドランとピッチショットはマスターしつつあるが、これでアプローチの8割は悩まなくてすむ。問題は、残り2割である。冬場の枯れた芝の上からの寄せ、逆目のエッジからの距離の長い寄せなどにはランニングが有効であろうし、一昨日のような左足下がりやティフトン芝に沈んだ場合など、さらに多くのテクニックを身に付ける必要があろう。

 しかーし、当面は全てをマスターするつもりはない。老後の楽しみというと言いすぎだが、将来のもっとせっぱ詰まった時、真剣に打ち込めるよう、いくつかのテクニックは残しておきたいという気持なのだ(こういう考え方は変であるのは百も承知であるし、「それは言い訳で、ただ練習したくないのでは?」と言うあなたの疑問が正しいことも百も承知である。ついでに、「色々な事を練習すると混乱して忘れると言っていたのでは?」と考えたあなたはこの日記を私よりも真面目に読んでいる奇特な方である)。

 もっと鋭く自己分析してみると、「ロブウェッジをあたかも1本の手の如く使いこなしたい。その方がおしゃれである。8アイアンでの転がし?何となくかっこわるーい」という思いがカメムシの匂い(昨日の日記参照)と共に心の底から浮かび上がってきた。さらに深層心理にまで突き詰めていくと・・・・・見つけた!オヤジだ!

 私の父親のことは過去の日記で何度か書いたが、完全自己流でしかもほとんど練習をせずにHDCP13まで行った根性の男で、勝負強さは天下一品である。最近まで握りで負けた事がない、と豪語していた。そして、私の小さい頃、その父親が同じくらいの腕の友人と「(オヤジだけ)パター1本で回ってのスクラッチ勝負」を何度も持ちかけ、これも負けた事がないと自慢しまくっていたのを思い出したのだ。子供心に、「お前はプロゴルファー猿か」と突っ込みを入れると同時に「すごい技術だ」と感心していた事を肩のゾウムシ(昨日の日記参照)が教えてくれた。

 何てことだ。父親にいつの間にか洗脳され、その呪縛から逃れられていないとは!

この悲しい呪縛から逃れる方法は・・・

 「ロブウエッジ一本で友達にスクラッチ勝負を仕掛けて勝つ」しかないんだろうなあ、やっぱり・・・。

 

2001/12/9  誤解

 よく、このクラブはいい顔をしているなんて言い方をするが、私はずっとクラブの顔というのはソールのデザインの事だと思い込んでいた(しかも最近まで)。
 
 「コスモポリタン」を「こすもぽたりん」と読み間違う(盗作)より恥ずかしいかも。

  2001/12/10  寒くなってきました

 師走の声を聞き、やっと冬らしい気候になってきた。地球温暖化がこのまま続けば、冬の間コースのクローズによりおあずけを余儀なくされている雪国の人たち(心よりご同情申し上げる)にとっては大いなる福音となるであろう。逆に、常夏の熱帯、亜熱帯に住んでおられる人たちはこれ以上の暑いラウンドを阻止するため、地球温暖化防止に全力を尽くしていただきたい。

 さて、冬になると体が固くなり、スウィングに支障をきたすばかりか無理な練習やスウィングは体を壊す元になってしまう。何が恐いかと言って、腰などを悪くしてゴルフが出来なくなるのが私は最も怖い(もちろん、妻が怖いのは別格扱いであるが)。もし突然私の目の前に悪魔がやってきて「欲しい物を3つ与えてやる」と言ったとすると、私は以下のように答えるだろう。

 1、120歳までゴルフが出来る健康な体
 2、120歳まで付き合ってくれる良きゴルフ仲間(良き妻も含む)
 3、120歳になった時に押せる人生のリセット(結婚直前からやり直しになる)ボタン

 前置きはそのくらいにして、体を壊さないように練習前、ラウンド前には入念にストレッチを行うようにしている。時間にして約5分。短いようだが、ボールを目の前にしてのストレッチ5分は長い。嘘だと思ったら昼食前に5分待ってみて欲しい。きっとカップヌードルは伸び切っていて、食べられたものではなくなっているはずだ。

 具体的には、上半身と下半身のストレッチに分けられるのだが、続きは明日書くことにする。たった今、妻が夕食ができたと呼んだのだ。は、はやくいかなければ怒られる。もうにほんごへんかんする余裕もないタイプミスお直すすよゆうmお、くとうてんをつけるよゆもないもう一回よばれたときには地獄がまっていああああ妻がうしろに立ってい

  2001/12/11  ストレッチについて(1)

 昨日はあれから気がつけば朝になっていた。しかも目覚めればコンピュータの前に転がっていて、寒くて仕方がない。後頭部がずきずきして5ヶ所ぐらいコブができているし、極度に空腹だが全く記憶がない。昨日の日記を読み返してみて薄々想像することはできたが、何があったか妻に聞く勇気はもちろん持ち合わせていないし、事を荒立てる気はさらさらない。

 さて、ストレッチである。偉そうな事を言っても、ボールを打つ前に真剣にストレッチをするようになったのは実はここ1年ぐらいなのである。それまではお座なりにチョコチョコ屈伸運動だけしていたのだが、肩の筋肉の痛みが慢性的に取れなくなったり(実話)、くしゃみをしただけでむち打ち症になったり(実話)、左手親指の付け根にキリを刺すような痛みが走ったり(実話)、髪の毛が薄くなったり(悲しいが実話)、ぎっくり腰になったり(私ではなく妹がであるが)したので、これは真剣にストレッチしなければ、と思った次第である。そう、ゴルフだけは何事も真剣にするのが私の身上なのだ。

 まず、上半身のストレッチから。

 1、肩のストレッチ
ロブウエッジの端と端を両手で持ち胸の前から頭上持って行き、そのまま背中へ回す(無理な人は長いクラブで行わないと肩の筋肉が壊れます)。勢いをつけず、ゆっくり行うこと。

(3-5回繰り返す)

 
 2、肩〜胴体のストレッチ
今度は頭上から左右にクラブを振る。ゆっくりと、肩の外側と後側の筋肉に意識を集中し、手とクラブで出来る四角形の形を崩さずに左右へ倒していく。この時腰を倒れる反対側にゆっくり押し出す。これにより、より強く体の側面の筋を伸ばす事ができる。

(3-5回繰り返す)

 3、腰のストレッチ
左右の肩にクラブを担ぎ、体を左右にねじる。この場合も勢いをつけて回すのではなく、ゆっくりと捻じり上げていき、限界直前のところで数秒間体を静止させる。

(3-5回繰り返す)

 こんな拙いアニメーションでも、作るのに2時間もかかってしまった。下半身はまた明日でお許しを。

  2001/12/12  ストレッチについて(2)

 私はIBMのホームページビルダー(Ver.6)を使用してホームページを作成している。フォルダ管理、レイアウト、転送まで非常に簡単に、しかもほぼ直感的に作業をこなす事ができる、大変優れたソフトだと思う。あわよくば日記の内容まで自動的に書いてくれるともっとありがたい。次のバージョンアップでは、「ゴルフ」「練習」「トホホ」「最悪である」「恐ろしい妻が」「OB」「3パット」「カメムシ」などのキーワードを入れるだけで、その日の日記を面白おかしく作ってくれる自動日記作成機能の追加を望む。

 さて、そのホームページビルダーにはおまけとして画像作成ソフトとアニメーションを作るソフトが付属している。昨日と今日のアニメーションはそれらソフトで作成した。ただ単に線画を作って動かすだけなのだが、作ってみると意外と面白い。ただし、つたない線画を(しかも他人のストレッチという何の役にも立たない内容の)見せられる読者が面白がっているかどうかは私の感知する所ではない

 また、毎日こんな事をしている私を、実はリストラされて時間があり余っているのではと勘ぐる読者の方がいて、勝手に就職情報誌(しかも古い号)を送ってれたりする(いじめか?)が、はっきり言ってありがた迷惑である。こういう事を書くと自慢と思われるので嫌なのだが、私は一応正業に就いていて、月の手取りが約150万円は下らないと良いな、と思っている

 閑話休題。どうも前置きが長い。こういう時はえてして本文に自信がない時である。良く覚えておいて、温かい目で見守って欲しい。

 さて、下半身のストレッチである。

 4、腰から太もも裏のストレッチ
ロブウエッジの端と端を両手で持ち、胸の前からクラブの幅に広げた足元へ下げていき、足先で10秒-30秒停止する。この時、両膝はしっかり伸ばしておくこと。尻から太ももの裏の筋が延びるのを意識しながら。勢いをつけず、ゆっくり行うこと。

 
 5、わき腹、腹筋のストレッチ
4)の姿勢から、右手を左足のつま先へ持って行く。そこで10秒〜15秒停止。さらに、右手に掴んだクラブを離し、上になった左手をそのままの状態で上へ持ち上げていく。限界直前でさらに10秒〜15秒停止。反対側も同じように行う。わき腹と腹筋がねじれ、とても苦しい。たまにこの姿勢のまま貧血を起こし、前に倒れることもあるので周囲の安全には注意。間違っても崖の上やビルの屋上の端では行わないように。


  6、足のストレッチ
 できるだけ両足を広げ、背筋を伸ばしながら片足を曲げていき、体重をかける。この時、両足首はできるだけ曲げておくように。そのまま10〜15秒静止。良く勢いをつけて行う人がいるが、私に言わせれば素人である。ストレッチで大事なことは、限界の一歩手前のちょっときついかな、という所で静止する点である(と何かに書いてあった)。反対側も同じように行う。

 7、手首・足首のストレッチ・・・ぐるぐる回す。普段から手首などは全方向に曲げて柔軟性を高めておくと良い。

 8、首筋のストレッチ・・・前後左右にゆっくりと動かし、限界直前で静止する(10〜15秒)。

 9、ロブウエッジでゆっくり大きなスウィングを何度か繰り返す

 以上である。なお、書いたとおりに行って逆に肉離れや捻挫、打ち身、家庭不和、家庭崩壊、地震、雷、火事、おやじギャグを言われるなどしても編者は一切責任を負わない。なお、このページは自動的に消滅する。(・・・このギャグがわかるあなたは、若いと思っていてもすでに中年である)

 苦労の割には面白味の無い内容だった。まるで衝動買いしたドライバーのスペックがどうしても自分に合わず、シャフト交換したりインチカットしたりスウィングまで変えてもやっぱり合わず、結局オークションに出してしまった(実話)と云う気分である。トホホ。

  2001/12/13  Swing in the Rain

きさいちCC・梅松
hole 1 2 3 4 5 6 7 8 9 out 1 2 3 4 5 6 7 8 9 in total
par 4 4 3 4 4 4 3 4 5 35 4 3 4 5 4 3 4 5 4 36 71
score 5 4 3 5 5 5 2 6 8 43 4 4 4 6 5 4 4 6 5 42 85
putt 3 1 2 2 3 2 1 3 4 21 2 2 1 2 2 2 2 2 2 17 38

項目 今回 今年
Scoring Average
(アベレージスコア)
1バーディー
10ボギー
1ダボ・1トリ
85 89.4
パーセーブ率 33.3% 33.5%
ボギーセーブ率 88.9% 75.6%
Greens in Regulation Pct.
(パーオン率)
33.3% 31.3%
ボギーオン率 100% 78.0%
Driving Accuracy Percentage
(フェアウエイキープ率)
71.4% 55.7%
Driving Distance
( ドライバー平均飛距離)
214.3yard 220.5yard
Scrambling
(アプローチリカバリー率)
18.2%(2/11) 28.1%
Putting Average
(平均パット数)
2.11 1.978
ファインショット率(ドライバー) 67.9% 70.5%
ファインショット率(フェアウェイウッド) 25.0% 58.4%
ファインショット率(アイアン) 63.3% 58.9%
ファインショット率(アプローチ) 67.9% 67.7%

 先週に引き続き、雨のラウンドである。何で木曜だけ狙ったように雨降るねん!と空に向かって叫んだら、ちょっと小降りになってくれた。何でも言ってみるものである。

 スタートから今日もドライバーは快調。リラックスして振れている。しかし・・・

(Bグリーン・パー35)
1番 いきなり3mのバーディーチャンス!でも3パット!ボギー!!毎度の事ながらすばらしい出だしある。
2番 エッジから寄せワンのパー。
3番 ティーショットのアイアンをミスったがエッジまで転がって2パットのパー。
4番 3オンで3mにつけるも入らずボギー
5番 最高のドライバー、最高の寄せで下から4mのバーディチャンス!でも3パット!ボギー!!
6番 ドライバーでグリーン近くまで運び、残り30Yから4打費やしてボギー。
7番 快心の7アイアンで80cmに付け、慎重に慎重に慎重に慎重に慎重に狙ってバーディ。
8番 第2打が運悪く木でスタイミー、5番で転がそうとしたら思いっきりダフる。3パットのおまけつきでダボ。
9番 2打目の7Wをチョロ。ざざざざざざざ。3打目の6アイアンもこすり球。ここで集中豪雨がやってきて、さらにカメムシが取り憑く。ピンまで残り10Yで、アプローチをトップし、さらに4パット。つまり、残り10Yから5打費やした。がちょーん。
(Bグリーン・パー36)
1番 ドライバーは右のOBぎりぎりで止まる。2打目は、木にかするがラッキーにもピンハイに付く。でも3mのバーディパットが入らずパー。
2番 エッジからのアプローチをダフって2パットのボギー。
3番 3打目のアプローチが1mに付き、震えながら打ってパー。
4番 2打目の7Wがまたチョロ。ざざざざざざざざざざざ。3打目の5アイアン、上手く打てたのに木に当たってショート。30YをLWで2mにつけるも入らずボギー。こればっかり。
5番 ドライバー完璧。でも2打目のPWをトップ。グリーン奥から2mにつけるも入らずボギー。カメムシ増殖中。
6番 苦手なパー3。案の定トップして奥のラフへ。先週の3打目と同じ場所。しかし浮いていたのでロブショットで上手く脱出。でもこの2mをやっぱり外してボギー。
7番 パターのグリップを変えて打った。エッジから2パットのパー。
8番 ドライバーをチョロ。でも上手く繋いで4オン2パットのボギー。
9番 ドライバーを左に引っ掛け、木に当たる。木の先のバンカーから上手く打ててエッジまで。エッジからLWの気合入りまくりアプローチがトップしてグリーンの一番端へ。そこから何とか2パットのボギー。

 こうして振り返ってみれば、問題は明らかである。私の課題は2-4mのパット!これに尽きる(これについてはまた明日の日記に書く予定である)。

 あとはアプローチ。ただ、アプローチに関しては言い訳させてもらう。どんな状況でも、たとえベアグラウンドでもチョロチョロの芝の上でも逆目のエッジでもわざわざロブウエッジでショットしているのだ(何故かは12/8の日記参照)。あえて難しいショットを選択しているのだ。わざと困難な道を歩んでいるのだ。だから、何も言うな。お父さんはわかってるんだ。もう少しだけ、好きなようにさせてくれい!!

 

  2001/12/14  私のゴルフ反省半生・パッティングの課題

 以前から気になっていたのだが、私のHPにはこのウェブそのものの説明が欠けている。まあ、一目瞭然と言えばそれまでだが、やはり編者からのメッセージというものも最初の取っ付きとして必要ではないかと思っていた。

 しかし、なかなか書くきっかけがつかめず、また上手い書き出しも思いつかないまま2ヶ月以上が経過してしまった。だが、昨日の夜、息子が私の蔵書「プロゴルファー猿」(普通は漫画を蔵書とは言わない)を読んでいるのを見て、一瞬で出だしから結びの言葉まで文章が閃いた、というのは嘘であるが、何となく外挿をイメージできた。

 と言うわけで、今日午前中に書いたのがこの文章である。ゴルフ半生記のようになってしまったが、これで思い残すことはない、というのは嘘で、すっきりとウェブの更新に取り組む事が出来る。

 さて、昨日の最後に書いたパットの課題である。私の記憶が正しければ、11月30日の日記に私はこう書いた。

1m-3mの狙っていく距離の場合
 スタンスは普通、ややオープンに立ち、ボール位置は気持ち左足寄り、振り子式+タップ式(今まで通り)のストロークで打つ。


 しかし、実際にしてみるとタップの微妙な入れ具合が難しく、3mを狙って4mオーバーするとか、5mから3mショートする(誇張ではない)というとんでもないパットで同伴者を凍り付かせる事がしばしば起こった(実際、とんでもないミスを同伴者がしたら引きつり笑顔で応えるしかないと思う)。

 また、新しく使い出したオデッセイのホワイトホット#5が、転がりが良過ぎてオーバーする傾向にあり、尚且つ気を抜くと左へ引っ掛けるというとんでもないじゃじゃ馬であると判明したのだ(軽自動車でもドライバーがドリンカーだったりジャンキーだったりするととんでもないじゃじゃ馬になる)。

 従って、「君子豹変す」のことわざ通り、この距離のパットも全て振り子式で行うこととした。要は、真っ直ぐ打てれば(ラインが合っていれば)多少強くても入ってくれるだろうという考えだ(今、9人ぐらいの「それは違う!」と言う声が聞こえたような気がしたが、聞こえない振りをすることとする)。

 で、真っ直ぐ打つ方法だが、画期的な方法を試してみた。毎度おなじみの高野さんのホームページで、面白いTip(「掘り出し物のパッティング・グリップ」)を紹介しておられるのを真似してみると、これがとんでもなく良いのだ(と言っても3ホールしか試していないが)。

 詳しくは高野さんのゴルフ「80を切る!」日記のこのページをご覧頂きたいのだが、両手の人差し指をまっすぐ伸ばし、両手で包むようにグリップを持つ形になる。これで、タップ(手首のコック)を入れるが事実上不可能になり、100%肩でのストロークが可能になる。真っ直ぐストロークせざるを得ないグリップなのだ(もちろん、肩で綺麗な振り子式ストロークができる、という条件付きだが)。また、パッティンググリップを代えると強烈に違和感があるものだが、このグリップは不思議なことに違和感を感じなかった。

 最近の8回のラウンドでは全てパット数が36以上(37・43・41・40・40・39・38・38)と絶不調を極めている感のある私だが、何とか突破口になるか?来週のラウンドが楽しみである(相変わらずパッティングを練習すると云う地道な努力は放棄したままであるが)。

 

  2001/12/15  ゴルフ病

 大阪では昨日ぐらいから本格的に寒くなってきた。シベリアから零下35度や40度という寒気団が日本を半分ぐらい覆っていて、東北や北陸に大雪を降らせているらしい。雪の積もらない地方に住んでいて本当によかったと思う今日この頃である。

 さて、昨日、取引先のSさんがカレンダーを持って来てくれた(というか電話で持ってきて欲しいとお願いして呼びつけてしまったのであるが)。そこで、たまたまゴルフの話題が出て、今、Sさんも相当ゴルフに狂っているという事が判った(ゴルフの話をしているときの目を見ればわかる)。久々のゴルフ仲間発見である。ドラクエで言えば、「Sさんがなかまにくわわった」と言う感じであろうか。で、意気投合した我々は、仕事そっちのけで30分もゴルフについて話し合ってしまい、最後には「有給を取りますので木曜日に一緒に回りましょう」と言う事になった(仕事の話は1分で終わった)。

 このように、人はゴルフ病にかかると価値観の中心にゴルフが来てしまい、他の事を考えられなくなるのだ。あたかも思春期の恋愛のように。だから、デート(ラウンド)が終わった瞬間にまたすぐ次のデート(ラウンド)の約束(予約)をしないと気がすまないし、次のデート(ラウンド)まで我慢できなくなってその夜に電話で話をしたり(練習場へ行ったり)、恋人の写真を見て(クラブを眺めたり手入れをしたりして)いないと気がすまないのだ。しかし、決定的に違う点がある。恋はいつか冷めるが、ゴルフ病は完治が非常に難しい、と言う点だ。

 ゴルフ病に感染したとき、周囲の他のことは全く見えなくなってしまう。妻帯者なら奥さんを、親の立場なら子供を、社会人なら仕事に割く時間や労力がどうしても少なくなってしまう。仕事はともかく、子供や奥さんはたまったものではない。Golf Widowとは良く言ったものである。

 これを防止するためには、私のように奥さんもゴルフに巻き込んでしまうしか方法がないが、そうすると今度はゴルフを円滑に続ける為に奥さんのわがまま、ご機嫌取り、お愛想にゴルフ以上の労力が必要とされることになる(断っておくがこれは私の話ではない。私の妻はわがままなど言わない。強者が弱者に無理難題を言うのは命令であり、わがままではない。また、ご機嫌取りも日常的に行っているから今更する必要もないし、お愛想などが通じる相手ではないのだ)。

 そして、そうなればそうなったで胃に穴が開いたり頭の皮膚がよりダイレクトに見える状態に近づいたりしてしまう(これも私の話では断じてない。私の額は、日々頭頂部に向かって成長しているだけだ)。

 どちらを取るにしても、ゴルフ病の行き着く先は険しい。それでも止められないのは、ゴルフの魔力のせいであろう。この魔力に魅入られたものが行き着く先はどこなのか。自分なりの終着点を探し続ける為に、私は毎日こうして下らない文章を書き続けているのかもしれない。

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