読むごるふ
(2001/10/17〜18)



 昨日の日記で、「枕元の夏坂健氏のエッセイ云々」という書き込みをしたが、ものすごい反響で、200人近い人からその件についての問い合わせのメールが来る気がしたが、このページの読者は恥ずかしがりやの人が多いらしく、実際には来なかった。じゃあなぜ反響があったかわかったかと言うと、私の第六感は自分で言うのも何だが人間離れしていて、さいころの目など10回に1回は当てることができるのだ。この能力のおかげで、自慢ではないが今まで賭け事という賭け事には38年間無敗である(相手が)。

 いきなり脱線したが、今日のお題は「読むごるふ」である。今まで、ごるふに関する様々な書物を読み漁ってきたが、特に印象に残ったものを紹介してみよう。

 夏坂健著  ナイス・ボギーほか多数(講談社他)
  読むごるふを語るとき、絶対に外せないのが夏坂健氏のエッセイである。氏に対する絶賛、賞賛は多くのところで出尽くしているので、このような場末のホームページで語ることは今更何も無いのであるが、自分を初心者だと思う人、ごるふが好きだけれど読んだことがない人は読む義務がある、と言っても過言ではない。夏坂氏を知らないでごるふ場に行くのはハイヒールとイブニングドレスでコースを回るのと同じぐらい、あるいは越中ふんどし一丁で鍬と鎌を持ってラウンドするのと同じぐらいごるふを冒涜している、と断言しても差し支えない。夏坂氏を知らないでごるふが好きだ、と公言するヤツは霜降り牛肉を食って「日本の肉は安全だ」と喜ぶ政治家と同じぐらい厚顔無恥であると言っても間違いではない。それほどの人なのだ。

  恐らく日本で一番ごるふを愛した人である。早逝された(2000年1月19日)のが本当に悔やまれてならない。文庫本も沢山出ているので、読んだ事無い人は今すぐ買わないと損だし、恥だし、無知だし、裸の王様だし、サルだし、可愛そうな人だと私は心底思うったら思うのだ。


 青木功著  青木功ゴルフ自伝(小学館文庫)
  杉原輝夫、ジャンボ尾崎、中島常幸らと共に一時代を築き、今まだアメリカシニアツアーで活躍する青木功氏の自伝である。彼の魅力はその人間的な魅力に尽きる。青木功氏が、ただごるふが巧いだけのプロではなく、プロとして自分は何をすべきなのか、何ができるのかを考えることのできる人間であることが、この本を読む事ではっきりとわかる。読後感は本当にさわやかである。


 鈴木康之著   ピーターたちのごるふマナー(ゴルフダイジェスト社)
  レッスン書は星の数ほどあるが、日本でごるふのマナーだけに触れた本は恐らくこれが初めてではないかと思う。ごるふというスポーツでは、スコアよりもルールの方が、ルールよりもマナーの方が重要であることは言うまでもない。

  ただ、マナーとはその人の「生き様」であるから、ごるふに関して言えばお手本となる人がしっかり後輩たちにその生き様を示せば良いだけのことであり、本来は本にすべきものではないのだ。それでもこのような本が発売され、売れると言うことは、今現在お手本となるべきベテランごるふぁーやプロごるふぁーの多くが腐った人格を身につけている、という証明でもある。情けない話である。

  初心者はもちろん、ベテランごるふぁーや威張りくさるシングルプレーヤーにこそ読ますべき本である(かく言う私も、この本を読んで大いに反省した次第である)。


 各種ごるふ雑誌
  雑誌は本ではないので、ここで紹介するのはどうかと思ったのだが・・・・
  とにかく毎回星の数ほどレッスンが載っているが、ごるふ雑誌を買い続けてきた私としては、これは無視するに限る!という結論が出ている(私の場合)。だって鵜呑みにしてうまく行ったためしがないし、たまたまうまく行っても次の日には魔法が切れて、元の木阿弥(私の場合)。それに、ひどいときは同じ号で違う人が全然反対の事を書いていることもあるし、年齢や性別、その人のスウィングタイプによっても合う合わないはあるだろうし。

  「ふーん、そういう考えもあるんだ」ぐらいでななめ読みすべき。レッスンは一人を信じて浮気しないこと!ダッファーにはそれが上達の一番の近道であると思う(あくまで、私の場合である。例外的にレッスン記事でヒントを得たり、スランプから脱出する人もいると思う。だが、やはり例外で、万人に合うレッスンはごく基本的な部分でしかない、と私は思う。

  もちろん、それ以外の記事は楽しく読んでいるので、ごるふ雑誌を全否定するわけではない。毎週、毎月、買っているクチですから、私。


 ルールブック
  え、持ってないんですか?じゃあルールを全て覚えておられるんですね。すごいですねえ。


 坂田信弘著  真実のゴルフ〈2〉実戦扁ほか多数(幻冬舎文庫ほか)
  坂田理論をお手軽な文庫本でまずはご確認頂きたい。良いレッスンを望んでいる方には、私のイチオシである。

 まだまだあるが、また折を見て紹介していきたいと思う。


編者注:夏坂健氏のエッセイは、ホントに読んでみて下さい。ごるふが好きならば。お願い。