100回目の更新
(ドライバーの悟り)
(2002/1/8)
今日は開設して100回目(100日目)の記念すべき日記更新である。構想184分、制作期間184分の超大作を楽しんで欲しい(しかし言っておくがただ長いだけで中身はあんまり面白くないことは私が100%保証する)。 ★ ゴルファーには2種類の人間がいる。ドライバー(ショット)が好きな人と、そうでない人である。ちなみに、私は日替わりで好きになったり嫌いになったりする。もちろん、調子の良い時は大好きである(日によってショットの良し悪しが全然変わってしまうのもゴルフの七不思議の一つである)。 こんな私であるが、昨日の練習でついにドライバーの全てを悟った。(そこ、なーんだまたか!などと云わない!!)この私の悟りを、今日は多くの人に聞いてもらいたい。ドライバーで悩む人は必見である。必ずや、目 ★ ドライバーショットの役割とは一体なんだろうか。プロなら、「より遠くへ、より正確に」が正解だろう。しかし、果たして私のようなヘボゴルファーにそれがそのまま当てはまるのか?答えは「ノン!」である。 我々アマチュアに必要とされるドライバーショットの絶対必要条件とは、「そこそこ飛んで、OBしない」と云う事に尽きるのではないだろうか(今、「いや、ある程度飛ばなければバーディが・・・」と考えた人はレベルが高すぎますのでもう読まなくてもよろしい)。 つまり、コンスタントに180-200y程度飛んで、2打目が普通に打てるところ(ラフを含む)まで飛ばせばもう十分なのである。なんとなれば、ティーショットを30ヤード余計に飛ばし、2打目が7アイアンから9アイアンに変わったとしても、2オンの確率がどれだけ上がるのか?(私の場合、殆ど変わらない)。フェアウエイからとラフからのショットで、ナイスショットの確率がどれだけ違うだろう?(私の場合、ラフのほうが得意だったりする)。400ヤード以上あるパー4で、ドライバーが250ヤード飛んだからといってバーディーやパーがそう簡単に取れるだろうか?(私の場合400ヤード以上のホールはボギーでも上出来である)。 また、完璧なアイアンショットは高い確率でバーディーに結びつくし、完璧なパッティングはそのままバーディーやパーに直結する。しかし、どんなに完璧なドライバーショットを打っても、それだけではバーディーには結びつかないのだ。 そう考えれば、私のようなヘボゴルファーがドライバーを振りまわし、OBの危険を冒してまで「より遠く」を狙うというのは無謀を通り過ぎて滑稽であると言わざるを得ないであろう。(・・・悟り1) ★ 次に、貴方にお尋ねする。こんな経験はないだろうか(ない人は話の都合上困った事になるので「そう言われればあるかもしれない」と思い込むように)。二日酔いで体調は最悪、今日は100どころか110叩くかも・・・と思って全く期待せず望んだ朝一のティーショットが我ながら惚れ惚れするようなナイスショット! あるいは、大事なコンペのスタートホール、第一組の一番最初にティーオフする羽目に。極限まで緊張した状態で「もうチョロでもいい。命まで取られる訳でもないや」と開き直り、頭が真っ白のままで振ったドライバーが練習場でも出ないような高弾道のストレートボール。 また、「このホールは相性がよい。なぜかドライバーをミスしないし、パーの確率も高い。」というようなホールが貴方にはないだろうか?そのホールのティーグラウンドに立った瞬間ナイスショットが目に浮かぶような、心地良い感触。それによりリラックスしてスウィングでき、再びファイン・ショット。そして、その感触は良いイメージとなって残り、そのイメージが増幅され、次のラウンドに再びつながる。 これらは、「どうでもいいや、チョロでもいいや」と開き直った段階で、あるいは良いイメージが残っているが故にリラックスできて、体の余分な力が抜け、スムースにヘッドが走った結果であると考えられる。つまり、(特に肩や腕に)力を入れないほうがドライバーは真っ直ぐ、より遠くへ飛ぶのだ。(・・・悟り2) ★ さらに、ゴリラのように力を入れ、鼻息荒く「おりゃ〜!」とばかりスウィングし、フィニッシュでタコ踊りになってしまうようなスウィングで250ヤード飛ばす人がいるとする。そういう人を見て、貴方は「格好いい、うらやましい」と思うだろうか?(え、思いますか?・・・・失礼しました)。私は嫌だ。そんなスウィングでドラコンを取っても、「まぐれの馬鹿当たり」としか思ってくれないかもしれないし、何より格好悪いのは嫌だ。 毎回毎回、ゴリラ打ち&タコ踊りで必死に250ヤード飛ばすゴルファーと、リラックスして軽く、しかし確実にティーショットを打ってくるクールなゴルファーと、どちらがスマートだろうか?私はクールなゴルファーの方がはるかに格好いいと思う(・・・悟り3)(今、それでも250ヤード、300ヤード飛ばしたい、と思った人の気持ちも実は大変良くわかるが、立場上その意見に賛成する事はできない。まあ、もう少しだけ読んでみて欲しい)。 ★ そして、ゴルフコースのお約束として、そしてボールの特性として「飛ばせば飛ばすほど危険が増大する」という事を忘れてはならない。スライスやフックボールは遠くへ飛べば飛ぶほどコースの中心から離れていき(当たり前だ)、OBゾーンへ飛び込む可能性が高くなるし、フェアウェイに点在するバンカーは普通は200-250ヤード地点に作ってあるし、200ヤード飛ばなかったから谷底へまっ逆さま、というホールよりも250ヤード飛んだら付き抜けてOB(あるいは池や林)というホールの方がはるかに多いのではないだろうか?つまり、ドライバーショットは飛べば飛ぶほどリスクが高く、正確なショットが要求されるのだ(・・・悟り4)(だから、ドライバーショットでフェアウェイの左右に打ち分けられるような上級者は読まなくてもいいって言ってるでしょ!)。 ★ さて、これら4つの悟りから、次のような事が言える。 「ドライバーは、振り回さず確実にフェアウェイのそこそこを狙う方がスマートだし、クールだし、怪我も少ないし、そもそもそんなに飛ばす必要もないし、何よりそう思った方が実はより飛ばすことができるのだ。」 なーんだ、それが悟りか?と思ったあなた。甘い。トゥースイート!スウィーテスト!ライクアシュガー!分かっていても「おりゃー打ち」になってしまうのが私のようなヘボゴルファーの悲しいところなのだ。だから、実際にこの悟りをコースで活かす事ができなければまさに絵に書いたモチ、宝の持ち腐れ、豚に真珠、猫に小判、猿にサルノコシカケ、熱帯魚に六甲のおいしい水、パンを切るのにチェーンソー、漫画家の「頭の中ににネームはできてるんですけど」という言い訳、菩提樹の下で悟りを開いた瞬間毒蛇に噛まれて死んだブッダ、焼肉を食べて「こんなに旨い物が危険であるはずがない」と無茶苦茶な理屈を平気で言う政治家(ちょっと違うか)、禁煙したためイライラして余計にタバコを吸ってしまう編者(だいぶ違うか)、「モー娘。」を口ではガキどもが鬱陶しいと言いながら実は涎をたらして見ているロリコンオヤジ(全然違うか)である。 ★ では、その活かし方とは?実に簡単である。実際に、7割程度の力で、自分の平均飛距離の7割の位置に向かって打つのである。というか、そこから先へは絶対に飛ばさない、という強い意志で打つのである。しかし、それだけでは本当に7割しか飛ばなかったり、中途半端なスウィングになってかえって球が曲がるので、その時は必ずきっちり振りきり、フィニッシュをばっちり決める。 あるいはこういう状況を思い浮かべる。貴方は雑誌の取材を受け、スウィングの写真を撮られている。球はどこへ行っても良いからとにかく格好だけはプロのように写してもらいたい。素振りをしているような(素振りはみんなプロ並みである)華麗なるスウィングと華麗なるフィニッシュ。雑誌に載るのはフィニッシュの写真であって、ボールの行方ではないのだ。そう考えれば、美しいフィニッシュを作れる事請け合いである。 ★ そしてもう一つ。ティーグラウンドに上がる瞬間から、全ての動作をいつもの1.5倍ぐらいの時間をかけてゆっくり行うのだ。優雅にそしてスマートにをモットーにティーマークまでゆっくりと歩いていき、プロのように片足を上げてティーを刺し、飛球線の後にゆっくり後ずさりし、狙うフェアウェイを見ながらごく軽い、そしてゆっくりした素振りを1つ。そして再びゆったりと球に近づき、ゆっくりとワッグル。ここまでできれば、バックスウィングもゆっくり上がるはずだ。そして、フィニッシュまでプロの気分を切らしてはいけない。さらにゆっくりティーを拾う事ができれば成功である。これを繰り返す事で、ドライバーのりきみはだんだん消えていくであろう。 ★ 本当は書きたくなかった。これは私のドライバーショットの集大成である。いま、私は3ターンでエッグラとチキーラを倒した時のようなカタルシスを味わっている。願わくば、この拙文が日本中のドライバーショットに悩むゴルファーにとっての福音になるよう祈って止まない。そして、ドライバーが苦手な方が今日の日記を読み、長いトンネルを抜けられたならこれに勝る喜びはない(その場合、お礼の金品を贈っていただく事などは、残念ではあるがもちろん固く希望する)。 しかし、それでもドライバーショットの迷宮から抜け出せない人は、私の真の友達である。 |
編者注:自分でも、良い事を言っているなあと感心する(ちょっと正論臭くていやらしいが)。
でも、実際に出来ないんだよねえ。バックスウィングを開始した瞬間、「思いっきり飛ばしてやる!」
と思っちゃうんだよねえ。ほんっっっっとに俺って馬鹿。