2022年7月7日、廣野ゴルフ倶楽部をラウンする機会に恵まれた。
これはその時の記録である。


 序章 廣野はテーマパークであった


 辞書によると、テーマパークとは「一つの主題に基づき、ショーや乗り物や展示物が統一されたレジャー施設」ということだが、廣野ゴルフ倶楽部はまさに「ゴルフのテーマパーク」だった。



 歴史と伝統を感じさせるクラブハウス、エッジの効いたアリソンバンカーのベージュとゼブラカットされたフェアウェイのうす緑、木々の濃い緑、碧い水、青い空、白い雲。陳腐だけど「絵に描いたような」という形容がぴったりの景色が広がっている。



 アトラクションとしてゴルフミュージアムもあるしね。



 正真正銘の、アリソンバンカー。背丈ぐらいは普通で、3m近い段差があるところも。
 


 5番パー3、グリーン方向からバンカーを望む。こんなバンカーに入ったら最悪だよね。入れたけど。



 いちばん有名な景色、アウトのホームホール。 ディボットホール1つないフェアウェイがこのコースの特殊性と格式を物語っている。



 さて、このコースの特徴をトホホゴルファー目線で一言で表すと、「グリーン周りが特別に難しい」だ。それは大きさもそうだし、異常なほどのアンジュレーションもそうだが・・・・



 (前述の9番グリーン。写真でこれだけの傾斜がわかるというのはもはや異常である。ホールを切れる位置はグリーンの半分もないんじゃないかな)

 それよりも、昭和7年に開場して90年間砂をまかれ管理され続けた事により他に例を見ないぐらい砲台化されたその形状、これがグリーン周りの難易度を上げているのだ。

 それに加えて、グリーン周囲を覆うようにバンカーが配置されている。まるで嫌がらせレベルで。例えば15番パー5。



 花道は全幅の3分の1、グリーンはうねうね、異常なぐらいの砲台。これは何を意味するかというと、

 とりあえずグリーンセンターや広いところを狙う → 3パット以上確定

 ピンを狙う → 少しでも外へ外すとバンカーイン、ニアサイドからのバンカーショット(=ボギー以上)確定

 花道にレイアップ(ボギー狙い) → ボギー確定


 という地獄の三択となる。正解は「距離も方向もぴったり打つ」しかないのだ。実際、右サイドから100y、ピンを狙って打った私の3打目は8yほど左へ飛び、グリーンの左エッジ付近に着弾、傾斜を転がり落ち、7丁目のバンカーへ(3)。背丈ぐらいのバンカーからは縁に出ただけ(4)、45度の傾斜のラフから5打目のアプローチは3mまでしか寄らず(5)、結局ダボ。100yから5打掛かった。いや、私がヘタなだけなんだけども。

 つまり、結局何が言いたいかというと、このゴルフ場はプロレベルの精度のアイアンショット(か距離感抜群のバンカーショットとパッティング)が打てる人でないとボギーではなくダボが簡単に出てしまうコースというわけだ。



 罠はグリーン周りだけではない。フェアウェイは広いのだが、ティグラウンドからすぐ目の前にウェイストエリア(か大きなバンカー)が広がるホールが5つもある。3番、6番、8番、16番、18番がそうだが、例えば8番のティグラウンドからの眺めはこんな感じ。



 もちろんドライバーが普通に当たれば何の問題もなく越えていくのだが、見た目のプレッシャー、フェアウェイを狭く見せる効果、そして狙いを絞らせにくくする効果があると思う。恐るべしアリソン。どSなのかアリソン。

 さらに。90年で木々は大きく成長し、フェアウェイの左右が絞られているのだ。ここは12番のパー5なんだけど。



 左ドッグレッグで池越え、右へ打ちすぎると突き抜けるが、左サイドには大きな木があってフェードヒッターやスライサーに絶望感を与える仕様になっている。

 あと、少しラフにはいると木々の枝ぶりが良いので直接グリーンを狙えないという状況になりがちである。これは「歴史のあるコースあるある」だけどね。

 まだある。このコースのラフは経験したことがないぐらい葉が強く、フライヤーが出そうなライからショートアイアンを持っても芝の葉に負けてショートする(そしてアリソンバンカーに入る)という経験を何度かした(学習しろよ)。



 ね、いかにも硬そうでしょ。ボール半分浮いてるのに、相当な力で振らないときちんと飛んでくれなかった。



 つまり廣野というコースは、ティイングエリアから見た目のプレッシャーを跳ねのけてフェアウェイにきちんと置き、2打目は高い球でデッドにピンを狙い、背の高いバンカーから正確な距離を打ち分け、とてつもないポテトチップグリーンを神の目で読み切るという高いスキルの持ち主でないと良いスコアが出せないという超難関コースであったのだ。

 ただし、決して無理をせず、ティショットを一番安全な場所に運び、パーオンを狙わず花道に2打目を置き(それがたとえパー3のティショットでも)、アプローチでピンの下にボールを運び、2パットでボギーを取ろうと考えると大変簡単なコースに変わる。

 テーマパークだと最初に言ったのはつまりそういう事で、ここは決して「フェアで適度な難易度の」コースではなく、古典の絵画を楽しむというか、散歩しながら緑の絨毯と鳥の声とちょっとした冒険を楽しむというか、あるいは何十年も掛けて攻略していくというか、アリソンの手のひらで遊ぶというか、まあ普通の(つまりほとんどの)ゴルファーが気楽にラウンドするようなコースづくりとは一線を画しているんだなと。

 佇まいは小野や鳴尾や茨木によく似ているけれど、いい意味でも、そして悪い意味でも廣野は「ゴルフコース」ではなく「廣野」という唯一無二の存在なのだと思った。

 「廣野を見て死ね」というのはつまりはまあ、そういうことなんだろうね。





 ちなみに、廣野をラウンドできるようになった経緯はこう。大学の先輩であるO谷さんの同級生のO村さんが兵庫の某コースのメンバーで、そのコースのある事情から、期間限定で廣野をラウンドできるという権利を得て、そこに同伴させていただいたのだ。O谷さん、O村さん、本当にありがとうございました。

 では、130枚撮った写真から厳選しつつ、全ホール解説、いきます!



 第一章 ダボダボスタート


 正直に告白すると、ラウンド前は廣野をナメてた。6454yと距離はまあまあだけど、フェアウェイは予習の時に思ったほど狭くないし、所詮は老舗の名門コース、つまりは年寄り向けコース、グリーンを除き難易度的にはそれほど高くないだろうと。80台前半では回れるだろうと。

 ただ、そうやっていい気になってると必ずしっぺ返しを食らうので、一応謙虚に目標スコアは89に設定しスタート。


 1番488yパー5。真っすぐで気持ちいいスタートホールだ。



 ティショットの落ちどころ左右に2つづつバンカーがあるが、フェアウェイは広い。予習通り4Wで220y地点へ(どうせ3オンだから)。幸先よし。2打目7アイアンでレイアップ、のつもりが大ダフリで左サイドラフ。3打目130y、8アイアンで花道を狙うも弱々しい球で右バンカーへ。出しただけ、からの3パットでダボスタート。策士策にハマる。


 2番410yパー4。ここもほぼ真っすぐ。バンカーがフェアウェイを横切っている(まさにクロスバンカー?)ようにみえるけど左サイドのバンカーは200yで越え、右サイドのバンカーは230yで入る。



 予習では右バンカーに入らないよう4Wで打つつもりだったけど、左サイドが広そうだったのでドライバーで(左バンカーの向こうにも隠れたフェアウェイバンカーがあるのだが、それが思ったよりだいぶ左だったので)。振り遅れて右ラフ。

 2打目、残りは200y以上、右バンカーの手前から。木が邪魔でスライスを掛けないと花道方向へ打てない。4Wでナチュラルにフェード、のつもりがラフに負けてチョロし、目の前のバンカーへ。この時の私に言いたい。廣野のラフは見た目以上にきついからきっちりレイアップしろと。

 3打目、バンカーから9アイアンで出すだけ、4打目8アイアンでオン、2パットダボ。

 出だし2ホールでドタバタしてダボダボスタート。ダメダメである。もうちょっと真面目に丁寧にラウンドしろよぜ。


 3番401yパー4。グリーンの右サイドが池、HDCP2のホール。



 ティショットはヒールスライスながら一応フェアウェイへ、2打目165y、6アイアンはハーフトップでグリーン手前花道、アプローチがそこそこ寄ってくれて1パットパー。

 4番377yパー4。ここもランディングエリア左右にバンカー。



 右バンカーを狙って4Wで。まあまあ。2打目145y、7アイアンはいい感じで打てたけどわずかにショート。砲台だからちょっとショートしたら乗らないんだよね。アプローチは2.5mショートするも、これを沈めて連続予寄せワンパー。

 うん、ちょっと調子出てきたぞ。パーオンしないけど。




 第二章 パーが取れない

 5番139y、パー3。名門コースはパー3が美しい。



 遠目で見てもバンカーの深さがわかるよね。しかもグリーンを外したら全部バンカー。花道はない。特に左サイドのバンカーは深そう(伏線)。

 8アイアンのティショットは引っ掛けてその左バンカーへ。とりあえず脱出最優先、2パットボギー。

 6番396yパー4。またしてもウェイストエリア。その一番先に小山(矢印)があり、その上を越えていくとベストポジション。



 ティショットは小山に真っ直ぐ出るもややスライスしてフェアウェイ右サイド。今日はヒールスライスばっかり。2打目は195yも残ってしまい、ユーティリティで。うまく打てて奇跡的にグリーンオン。しかもピン右上6mに。しかし、ここから3パット。記憶が曖昧だけど(悪いことは忘れる質なのだ)ファーストパットを大オーバーしたような気がする。ボギー。初めてパーオンしたらこれだよ。トホホ。

 7番、173y(この日は150yぐらい)パー3。予習ではどこにピンが切ってあってもグリーン左エッジを狙うと決めていた。右は絶対ダメ。これだもん。



 左へ外してもOK、左端に乗れば100点。バンカーはもちろん不合格。キャディさんも「左手前を狙ってください」とのこと。やっぱり。で、7番アイアンの渾身のショットは・・・ペラって右バンカー。アホだ。どれだけ予習していっても、どれだけ考えても、そのとおり打てないんだったら意味ないじゃん。

 そして高さ3mのバンカーショット。これね。



 身長100cmぐらいのキャディさんがミニチュアのレーキを使ってるわけではなく、高低差があるからこんなに小さく見えるんですって分かりますか分かりますよね。

 ギリギリ脱出に成功したけど、グリーン奥まで。何とか2パットでボギー。


 8番、332yパー4。距離は短いけどグリーン右手前に池が広がるホール。池まで260yぐらいなのでティショットは関係ない。右サイドにはバンカー。



 フェアウェイを拡大。



 先行組が歩いているところより右が池になっている。しつこいようだが260y飛ばないと入らないのでほぼ関係ない。なのに、怖がって左へ引張り、左端のマウンド方向へ。幸いキックが良くてフェアウェイへ。260y飛ぶわけないのに、アホなの?

 2打目85y、50度のウェッジのコントロールショット、うまく打てたと思ったけどピン奥10mぐらいまで飛んでしまう。パーオンすると3パットの法則発動。ボギー。これでハーフ3つめの3パットだ。


 ここまで4連続ボギー。最終ぐらいパーを取りたい。

 9番491y、パー5。昨日も紹介したが、廣野を象徴するようなホール。



 緩やかに右ドッグレッグしていて広く、スライサーにはたいへん打ちやすいホールだ。フェアウェイバンカーもそれほど気にならない。ティショットは頑張って叩いて今日イチ、推定飛距離260y右サイドフェアウェイ。

 2打目は打ち下ろしを入れて210y、ユーティリティでグリーン手前、あわよくば転がって2オンを狙う・・・も力が入りすぎてダフって100yも飛ばず。相変わらずトホホは健在。3打目はもろアゲンスト、8アイアンはちょっとダフってグリーン手前。



 うーん、ここのグリーンの佇まいはやっぱり別格だね。乗せられなかったけど。けっこうな砲台グリーンに対し、左足上がりのライから20y、50度でピン上1mに、何とか入ってパー。



 というわけでハーフが終了。ダボ2つとボギーが・・・4つで44。3パット3つは残念だったけど、とりあえず(目標の89に対して)最低ラインはクリアか。

 よし、後半頑張ろう。暑いけど。その前にお昼ごはんだ。




 第三章 昼食

 レストランというより食堂。懐かしい落ち着く空間だ。



 あんまりいい写真がないんだけど。



 名物の焼飯、それとコンソメスープ(冷)を注文。ウェイトレスがスプーンでストップを掛けるまで入れてくれる。6杯まで入れてくれたところで「まだですか?」と言われたので、意地汚い私は「もうちょっと」と答え、7杯目を入れてもらったところでストップ。写真は6杯目を入れてもらったところ。7杯でもそんなに多い量じゃない(やや大盛りぐらい)んだけどね。本当は10杯ぐらいいきたかった(貧乏性)。

 ちなみに焼飯は1100円、スプーン1杯157円也。コンソメスープ650円(!)也。あ、味の方は大変美味しゅうございました。もう少し塩が効いてたほうが(夏のラウンド中に食べるのなら)良かったかな。



 第四章 後半スタート

 7杯で我慢したお陰でちょうど腹八分目で後半へ。さすが廣野の従業員、ここまで読んでストップを掛けてくれたのか!(違う)。

 10番は334yと短いパー4。アウトスタートと違い、インスタートはバンカーてんこ盛りのフェアウェイへ打っていく。



 左サイド、230y地点に入れてはいけないバンカーがあるので4Wで。ややスライスして右ラフ。見た目はやっぱりフライヤーになりそうなライで130yを9アイアンで狙うも、やっぱり打ち負けてショートし手前のバンカーへ。ラフ難しい(いや学習能力)。バンカーからは出ただけ、4打目50度で寄らず入らずでまたダボスタート。

 11番、389yパー4。ここだけ写真撮るの忘れたのでグーグルアースから拝借。



 右サイドに2つバンカーが並んでいるけど、あごの高さを考えると手前のバンカーには絶対入れたくない。ティショットはドライバー、ややスライスして(やばい)先のバンカー。2打目は残り160yぐらいだったんだけど、中から見るとやっぱりそこそこの顎の高さがある。

 上級者なら6番とかで狙えるだろうけど、全く自信のない私は9アイアンでレイアップ。無理したら碌なことないからね。3打目93y、50度のウェッジコントロールショットはピン方向へ飛び、偶然1mに。1パットパー。やっぱり身の丈に合ったゴルフをすれば結果はついてくる。

 12番パー5。HDCP1。ここから難易度の高い池絡みのホールが続く。廣野も本気を出してくるのであります。



 昨日紹介した、スライサーがすごく打ちにくいホール。無理してフックを狙うが、右へ真っすぐ飛び、わずかにラフへ。まあでも出球、ショット自体は良かった。2打目4W、まずまずも狙いより右へ。3打目残り100y右ラフ、大きな木が邪魔をしてグリーンを狙えない。7アイアンで木の下を通そうとするも当たり損ないで60y残り、ウェッジコントロールショットは50y
しか飛ばずボギーオンもせず。

 またダボか?と思ったけど5打目のアプローチがあわやチップイン、タップインボギー。助かった。

 13番、日本で一番美しい(と私が勝手に決めた)パー3、140y。



 8アイアンはピン方向へ飛び、ピン下4mにオン。バーディパットはカップ横を通り過ぎ、2パットパー。

 ちなみに、ここのティグラウンド横にある四阿に有名なこの看板が掲示してある。



 誰がどういう意図で掲示したのか興味深いところではある。廣野のメンバーの矜持からか、あるいは委員会の判断か。


 14番、ここもひと目見たら絶対に忘れないホール。




 むちゃくちゃ広い(ラフを入れると一番広いところで横幅100y)が、真ん中の蛸壺バンカーより左手前は急速な傾斜地になっていて、ボールがすべて下まで落ちてきてしまう。狙い所は蛸壺バンカーの右サイドなのだが、グリーンが左奥にあるのでゴルファーの本能として左へ打ち出してしまうんだよね。

 私はバンカーからスライスのイメージで打ったんだけど、打ち上げなので体重が右へ残りへっぽこトップボールでバンカーにまっすぐ。バンカーのだいぶ手前に着地し、そこからコロコロと転がってはるか左下まで落ちてきてしまった。



 2打目地点からはグリーンはおろか旗も見えない。距離は120y打ち上げ、8アイアンでグリーン方向を狙ったが、ここも酷いことに左右3個づつ、合計6個もグリーンサイドバンカーがあり、きっちり右奥のバンカーへ入ってしまった。パーチャンスを残すなら花道付近にレイアップするのが正解だったのかもしれないけど、ショートアイアンを持てる距離でレイアップというのも逆に勇気がいるよね。

 バンカーから何とか脱出、2パットボギー。

 15番500yパー5。白ティからだとフェアウェイが250yで途切れて谷越えになる、名物ホール。



 アゲンストの中のティショットはこの日一番の当たりでフェアウェイ右サイド240y地点へ。これは最高のショットだった(伏線)。2打目は100y残すべくゼクシオクロス7でレイアップ。ややスライスして右ラフ。

 その後の顛末は序章ご覧ください。ダブルボギー。

 インコースは6ホール終わって2ダボ、2ボギー、パーが2つで6オーバー。一筋縄ではいかないわ(いやお前がヘタなだけ)。


 第五章 上がり3ホール

 さて、廣野の上がり3ホールはタフだ、と誰かが言ってた(誰かは忘れた。インターネットの中の人だったと思う)。果たして80台は出るのか?

 16番、373yパー4。風は西風に変わり、左からのアゲンスト。距離は短いが左ドッグレッグで左サイドの木が気になる。



 ティショットは正面に見えるバンカー方向へ。ややスライスして右ラフ。2打目135y、ラフの打ち方はこれだけ打ってたらさすがの私でも学習する。ここもグリーン左右にバンカーがあり、ピンは右バンカーの上。ピンではなく花道狙いのつもりだったのに右バンカー方向へ。やべえ。しかしギリギリ越え、ピン上2mにオン。

 「ピン指してましたね!」とO村さん。「花道を狙ったので、たまたまです」と正直で謙虚な私。この謙虚さが廣野の女神に届いたのであろう、パットは読みどおり決まってくれて、記念すべき廣野での最初(で多分最後の)バーディ。

 17番、廣野のパー3といえばここ。池越え、200y。特別出演はO谷さんの同級生のT本さん。



 ここ、手前は池、右手前にバンカー、奥は砲台グリーンだから当然ダメ、そして左にはバンカー+別の池。花道はあるけど、横幅は15yぐらいしかない(左右数ヤードはバンカーに入る傾斜だから)。200y先の15y幅に、190yキャリーで持っていかないといけないのだ。それより先に景色にやられるよね。

 実は後半の途中から軽い熱中症なのか軽く頭がぼうっとしてて、まあ普段からぼうっとしてるんだけど、ここもユーティリティを持ったは良いがどう振ろうとかどういう球筋でとか考えず、ただ花道にまっすぐアドレスして無心で振っちゃったんだよね。その結果は・・・ピンを刺し上2.5mにオン。この日最高のショットだった。



 証拠写真という体(てい)の自慢。

 何も考えないで最高のショットが出た。この時、hiroはゴルフの極意を掴みかけていた。がそれに気づくのはまだ少し先の話である。

 2パットパー。そしていよいよ最終ホール。長いようで短かった廣野ともお別れだ。18番、374yパー4。



 右のバンカーには220yで入る。ここまでそこそこドライバーが良く、15番で狙い通りのショットが打てたこともあり、無謀にも右バンカーからドローで、などとできもしないことを考えてしまった。ハーフトップチーピンで手前のバンカーへ一直線に!ぎりぎり越えるも、バンカー先の土手で止まった。

 色々考えすぎて、しかもできもしないことをやろうと無理をして最低のショットが出てしまった。この時もhiroはゴルフの極意を逆の意味で掴みかけていた。が、それに気づくのはやっぱりまだ少し先の話である。

 2打目はウェッジでレイアップ、3打目PWでオン、2パットボギー。しかし地獄の上がり3ホールをパープレーでラウンドできた。

 第六章 というわけで

 結果。



 スコアは平凡だけど、目標クリア、バーディも取れたし、上がりも良かったし、1パットも6つあったし、真夏の歩きラウンドで、初コースで、90年の歴史で、廣野で、14オーバーはがんばりました!だよねと。

 反省点はダボ4つ、3パット3つ、臨機応変さの不足、ラフへの対応、バンカーショットの精度(高くて距離を出す打ち方)、そして余計なことを考えてショットするといういさぎよさの欠如。

 54ビジョンじゃないけど、アドレスに入る前に決断を終え、その後は無心で振らないとあかんね。



 というわけで、2022年の真夏の大冒険・廣野編は終了。長文お読みいただきありがとうございました。