ドライバーは飛ばしてなんぼ?
(2001/12/5〜12/6)



 ここの所安定した感のあるドライバーだが、実は昔からごく最近まで一番の苦手クラブだった。ゴルフを始めた頃からひどいスライスに悩み、年に1回か2回連れて行ってもらうコースではいつもフェアウェイ右の山裾のつま先上がりのセカンドを打っていた様な気がする(だからといってつま先上がりが得意になったわけでもないが)。

 チョロも星の数ほど打ってきた。本格的にゴルフを始めた3年前、コースでは半年間ほどずっと、打てども打てどもティーショットがチョロ、という時期もあった。我ながら、よくゴルフを止めてしまわなかったものだと思う。

 もちろん、色々なレッスン書を読み、実際に2度ほどレッスンプロに教えてもらい、スウィングをマイナーチェンジしてきたが、決定的な改善には至らなかった。しかし、あるきっかけで開眼することとなる。

 このグラフは、2000年から2001年度にかけてのドライバーのナイスショット指数を示したものである。真ん中よりやや左のある時(今年の2月ごろ)から、急に上手くなっているのがお分かりだろうか。この時、何があったのか?

  

 振り返って考えてみれば、この時、きっかけになったであろう事が、少なくとも3つ同時に起こったのだ。それら3つの相乗効果により、ドライバーが抜群に安定したように思う。

 さて、その安定した理由であるが、偶然とも呼べる原因が重なったものであった。

 1、買い換えたドライバーが私に合っていた

 何度か書いたが、Yahoo!オークションで偶然見つけて手に入れた、キャロウェイ・ホークアイプロシリーズ(9.5度・3.1Goldシャフト)のスペックがぴったり私にフィットしたようだ(買った動機は「プロシリーズ」という響きが格好良いという全くミーハーなものだった事を告白する)。それまでのビッグバーサ・ウォーバード(10.5度・R)も悪いクラブではなかったのだが、クラブを買う前に腕を磨かねばとずっと思っていた(私は謙虚なのだ)。

 しかし、今、もし初心者にクラブ選びについて相談されたら、腕を磨く前にまずは良いクラブ(自分に合ったクラブ)を買え!とアドヴァイスするだろう。つまり、「弘法」だから筆を選ばすでも良いわけであって、ヘボゴルファーだからこそ道具選びは慎重にすべきだったのだ。というわけで、今、私は替えのアイアン、替えのバター(え、買い換えたばっかりじゃあ・・・)、替えの腕、替えの頭などを探している所だ。

 2、沖縄でのラウンドでヒントを掴んだ

 これも、積極的に何かしようと思っていたのではなく、偶発的な出来事であった。今年の2月、父親の知り合い8人との沖縄1泊2ラウンドのコンペに誘われた。前日は、とにかく嬉しくて興奮して寝られず、一睡もしないで空港に集合し、昼からのラウンドという超強行軍であったのだが、さすがに体調は最悪であった。明日も早朝からラウンドであるから、無理しないよういつもの半分ぐらいの力の入れ加減でスウィングするようにした(つもりだったが、後からビデオを見ると力が抜けているのはバックスウィングだけであった)。で、力を抜いた分、切り替えしのタイミングを少しだけ遅らせる(待つ)ようにしてみた。

 すると不思議なことに、ドライバー、アイアンとも今までにない安定感で、どのホールも振ればフェアウェイに落ちる、という理想的なティーショットと理想的な弾道のアイアンの連発である。寒い大阪から暖かい沖縄へ行って体が良く回ったという理由もあるだろうが、この事件により私はトップまでの力の抜き具合を会得したのであった。

 3、自信がついた

 これはおまけのような理由だが、1と2の相乗効果により、恐々振っていたドライバーをのびのびと振れるようになった。それまでの、OBやスライスを恐れて中途半端なスウィングをし、結果余計に球が曲がる、という悪循環であったのを断ち切る事ができた。

 また、今の齢からOBやスライスを怖がる小さなスウィングをしていると、あと20年、30年経って体が動きにくくなった時、もっと小さなスウィングになってしまう。ただでさえ体力の低下により飛ばしたくても飛ばせない体になっているのに、さらに小さなスウィングだとこれは非常に悲しいものがあるのではないか?と思ったのだ。

 つまり、若いうちはぶんぶんドライバーを振りまわし、夢の300yを目指すのが正しいあり方なのではないかと私は思うのだ。いずれは嫌でも若い者に「正確なドライバーですね(飛ばないけど)」とか「見事なコントロールですね(OBゾーンまで届かないだけだけど)」と言われる(思われる)のだから。

 出来るうちに、出来る事をすると云うのが自然なのだ。若いのに枯れたゴルフでどうする!OBを恐れず、どんどん飛ばすぞ!


編者注:力を抜いて振る事が、距離と方向を出す一番の方法である事は100も承知である。であるが、
ついつい120%の飛距離を狙いに行ってしまう。今の私の本音は、最後5行に集約されている。