ささやき
(2001/11/15)


 私は恐怖する

 数ヶ月前から、いや、数年前から、あるいは生まれた時からか
 私は恐怖している

 囁きが聞こえる 内なる囁きが聞こえる
 囁くそいつの名前は「本心」

 そいつは、ことあるごとに私に囁きかける悪魔だ
 耳元で、フェアウェイで、グリーン上で、練習場で
 囁きかける
 それを認めてしまえよ 楽になれるぜと。

 私はそいつの囁きに恐怖する そいつの存在に恐怖する
 そして そいつの囁きの意味に恐怖する。

 そいつは囁く
 「お前にはごるふの才能なんてひとかけらも無いぜ」と


編者注:詩は珍しい。この詩は、当日あったコンペの「しゃくなげ杯」で不甲斐ないラウンドをし、
風呂場で落ち込んでいると、耳元で悪魔が「お前、本当にごるふの才能無いなあ、ケケケッ」
と囁いたような気がした事から思いついた。
悪魔ではなく、実は悪友が本当に囁いたのかもしれない。