日記23

2002年9月1日〜15日

 

  2002/9/1(10085hit)  セルフプレーの回り方(1)


 昨日の日記、私は最後にこう書いた。

 最近はセルフプレーが増えてきた。セルフにはセルフの回り方があるのである。それを理解できないような人は、どうかキャディフィを払ってお大尽ゴルフに徹していただきたいと思う今日この頃であった。

 これはいかにも偉そうである。ただの口先男である。単なる文句言いである。そこで、今日は正しいセルフプレーの回り方を書いてみたい。ただし、これから書く事は一般ゴルファーにとってはごく当たり前の事である。従って、「こんな当たり前のことを長々と。退屈だぞ!」と思った方はご自分を賢明なゴルファーであると考えていただいて差し支えないだろう。

 逆に、「ふーん、なるほど」と思った方は今後のセルフプレーの参考にして頂ければ幸いである(やっぱり書き方が偉そうだなあ。ごめんなさい。そんなつもりは無いのだが、やっぱり長男だからこういう書き方になってしまうのかもしれない。ちなみに、長男に生まれた事は私のせいではないので、その点はご容赦頂きたい)。では、早速本題に入ろう。

 A、セルフプレーに必要なもの

  1、タオル2枚・・・1枚は綺麗な物を拭く為、もう1枚はボール、クラブなど汚い物を拭く為のもの。ちなみに、私は綺麗タオルはハンカチ程度の大きさのものでカートに乗せ、汚いタオルはキャディバッグにくくりつけてある普通の大きさのタオルである。雨の予報の時は、これにもう一枚追加する。

  2、雨具・・・レインウェア、替えの手袋、替えの靴下、傘は例え降水確率が0%であっても用意しておきたい。特にレインウェアと手袋はいつもキャディバッグに入れておきたい。

  3、目土袋とスコップ・・・ゴルファーが楽しくプレーできるのは芝が綺麗に生えているからこそである。グリーンキーパー、そして芝そのものに対する感謝の気持ちがあれば、そんなに抵抗無く目土ができると思う。それに、セルフで目土をしながら回るのは、逆にカッコイイと私は思うのだが。

  4、グリーンフォーク・・・これも、当たり前というよりも、しないよりした方が絶対カッコイイと思う。面倒な気もするが、慣れの問題である。それに、私のようにパーオン率が3割だったら1ラウンドで5-6回しかディボットを直す機会はないのだ。それほど時間が掛かるわけでもない。

  5、そこそこの腕と迷惑をかけないという気持ち・・・慣れた人と一緒にラウンドする場合はともかく、初心者同士やラウンド経験の浅い人ばかりでセルフのラウンドをする時は、余程注意しなければ後続組に迷惑をかける可能性が高い。一説によると、ハンデ36、即ち1ラウンド108を切れるようにならないとラウンドしていはいけないのが暗黙のルールである、と主張する人もいる。進行を気にするあまり楽しめないと言うのは本末転倒だが、プレー以外の部分はできるだけ速やかに行うべきである。後ろからプレーを見ていれば、そういう気持ちがあるか無いかは一目瞭然である。

 しつこいようだが、賢明な読者にとっては退屈極まりない日記である。もうしばらくご辛抱頂きたい。明日はいよいよセルフで実際にラウンドするときの注意点である。

 

  2002/9/2(10127hit)  セルフプレーの回り方(2)


 さて、セルフで実際にラウンドするときの注意点である。見落としがちな点も含めて、無い知恵を絞って考えてみた。気になる点、間違っている点、ルールやマナー違反の部分がもしあればご一報頂きたい。以下は、初めてのコースを初対面の同伴競技者と、電導(自走)乗用カートでラウンドする際のモデルケースである。もちろん、ドライバーの飛距離や腕前によって回り方には差が出てくるが、基本は同じである。

 B、セルフプレーの流れ

  1、ラウンド前・・・ティーオフの15分前、最低でも10分前にはティグラウンドで静かに待機する。ここで3分前とかにあたふたと現れれば、同伴者からは「ゴルファー失格リーチ」が掛かるといっても過言ではない。名前を言い、挨拶を済ませる。この第一印象で人格は8割方相手に判ってしまう。下手でも恐縮する必要は無いが、腕に自信が無い時は「今日はご迷惑をおかけします」と言っておくと気が楽である。

  2、ティーオフ・・・オナーはティーアップした状態で待機するのが望ましい。先行組が自分の過去の最大飛距離より先へ行くまでショットをしない事。同伴者がたとえ「もう大丈夫ですよ」と言っても、打ち込んだ場合100%自分のせいである。その人が代わりに謝りに行ってくれることは絶対にないのだ。

 どんな場合でも、先行組への打ち込みだけは絶対にしてはならない(業務上過失致死未遂である)。万が一してしまったら、すぐに先行組まで走って行ってお詫びしなければいけない(後から、しかもカートに乗りながら、遠くの先行組に大声で「すんませーん!」と言うのは謝る態度ではない)。

  3、ティーグラウンド〜2打目地点まで・・・打ち終わったら、ドライバーを静かにしまい、2打目で使うであろうクラブを2〜3本持ってカートで待機する。もちろん、ティーグラウンド横で同伴者のティーショットを見てあげてもかまわない。セルフプレーでは、余裕があれば、みんながみんなのボールの行方を追うべきだろう。2つの目より8つの目だ。

 ナイスショットかどうかわからない場合は「ナイスショット!」の掛け声は言わない方が無難である。明らかなミスショットには沈黙で応えるのがマナーである。間違っても「今のはヘッドアップでしたね」などと技術的なことを言ってはいけない(貴方がプロである場合を除く)。

 さて、第2打地点に到着。自分が最初に打つなら、ボールまで早足で歩こう。そうでない場合で、ボールが大きくフェアウェイの左右に散らばっている時に限り、後ろから打つ人(Aさんとする)の邪魔にならない範囲で自分のボールの近くへ行っておく(下図)と次にあわてなくて済む。ただし、その場合後ろから打つ人から目を離してはいけない。世の中にはボールを左右60度ぐらい、平気で打つ人がいるからだ(この部分は、ボールの前へ出てはいけないという原則に反する。したがって安全かどうか自分で判断できないと思ったら、後ろで待つようにしてください。何かあっても責任は取りません)。


 もし、同伴者の誰かのボールが見つからない時は、自分のボールが(もし前方にあったとしても)先に打ったほうが良いかそうでないかを判断した上で、一緒に探すのがマナーであろう。また、もし自分のボールがロストになりそうだったら、状況を判断した上で潔く諦めるのがスムースなセルフプレーの原則である(それの方がカッコイイし、こういうところで性格が如実に表れるのだ)。

 また、グリーンが空き、Aさんがショットするまでにライの確認、クラブ選択、素振りは済ませておこう。自分が打つ段階になって初めて方向を確認して、素振りをして・・・というのはマナー違反である。打てる状態になればすみやかに打つ。それがセルフプレーの大原則である。打ち終わった後、上の図のようにカートから遠ければそのままグリーン方向へ歩いて行く。無理にカートに戻る必要はない。

 明日はグリーン周りについて。

 

  2002/9/3(10183hit)  セルフプレーの回り方(3)


 あまり当たり前のことばかりしたり顔で偉そうに解説していると、自分が偽善者かこれ見よがしに正論を吐く典型的な嫌なヤツみたいに思えてくるが、当たらずとも遠からずなので弁解はしない。さてセルフプレーの回り方第3回、グリーン周り編からである。

  4、グリーン周り・・・いつもパーオンする上級者は別だが、私のようなヘボゴルファーは当然グリーン周りからのアプローチが残る。ここでも、ライを見てクラブを決めるような愚を犯してはならない。自分がいつも使うアプローチ用のクラブを全て持って行く。もちろん、パターも。当然、自分だけグリーンに乗った時など余裕がある時は、全員のパターを持っていくのは貴方の役割であるが、全員がオンしたら一人悠然とボールマークを治す(カッコイイ!)のも忘れてはならない。

 グリーン周りでは自分のボールばかりに気を取られがちだが、同伴者のボールがどこにあるのかも気を配り、同伴者が打つときはできるだけ注意して見ておく。グリーンの反対側のバンカーからホームランやトップで自分のほうに飛んでくる事もあるし、逆にラインの参考になるかもしれない。

 また、同伴者のアプローチが「ナイスアプローチ」かそうでないかはピンまでの近さではなく打った人の顔を見て判断した方が無難かもしれない。5mに寄せて満足な人も、1mに寄せても不満足な人もいるのだ。何でもかんでもナイスナイスという人がいるが、無神経と言わざるを得ない。「ナイスパー」も同じ。世の中には「ナイスパー」と言われて怒るような人もいるのだ(ここまでくるとあんまり一緒に回りたくないけどね)。


  5、グリーン上・・・グリーン上は、その人が無神経かそうでないか、ゴルフに対して真摯かどうかが一番わかってしまう場所である。ボールマークを見つけたら直す。他人のラインを絶対に踏んではいけない。跨(また)ぐのもマナー違反。どんなに遠回りになっても迂回するべき。人のラインの延長線上や真後ろに立つのもマナー違反。他人のパッティング中に動くのもマナー違反。

 グリーンを走ったり、必要以上に歩き回ったり、長い時間をかけてラインを読むのもご法度である。他人がプレーしている間、ラインを読む時間は十分あるのだ。真剣に、少々時間をかけてラインを読んで良いのはパーパットまでであると私は思っている。また、「ホールから遠い人からパットする」という原則も、無視した方が進行上スムースなら一言いってから打ってもかまわないと思う。

 他人のショートやオーバーしたパットに「強い!」「弱い!」「短い!」などと改めて追い討ちをかける必要は全くない。思わず言ってしまいがちな言葉だが、好きで強く(弱く)打っているわけではないのだ。何度も言われたら殺意さえ抱く。沈黙は金。

 一番ピンに近い人が、マークした後ピンを抜く(あるいは持つ)。抜いたピンを放り投げない事。極めて粗暴で野蛮な行為に映る。できればエッジまで持って行って、そっと置く。この時、アプローチに使ったクラブを傍においておくと忘れにくい。ただ、この時ピンの上に交差するように自分のクラブを置く人もいるが、ピンを戻すのは自分とは限らないので逆にその人に迷惑である。アプローチで使ったクラブを置く一番良い所は、カートの近くである(下図)。私は、同伴者がパットをしている間に、わざわざカートの近くまで運んでおく事もあるぐらいである(過去に何度もクラブを置き忘れて懲りたと言う事である)。逆に、グリーン手前に置くのは最低。理由は言うまでもない。

 ああ、何度読み返しても陳腐である。でももう1日続くのであった。トホホ。

 

  2002/9/4(10257hit)  セルフプレーの回り方(4)


 もう1日だけお付き合いを。

  6、ホールアウト〜次のホール・・・全員ホールアウトしたら、すみやかにカートに戻り、すみやかにグリーン周辺から立ち去る。私は小心者なのでグリーンから離れる時はわざと小走りにカートまで急ぐ。打ち込まれたら不愉快であるし、何より危険である。グリーン周りにまだ人がいるにも関わらずセカンドショットを打ってくる馬鹿は意外と多いが、グリーン上で立ち止まってスコアを書いている馬鹿もそれ以上に多いのでこの勝負は引き分けだろう。カートに乗って、次のホールのティーグラウンドに着いてからでもスコア記入は間に合う。

 スコア申告のタイミングだが、私は自分のボールをホールから拾い上げる時に宣言する。宣言しない人は多いが、オナーの絡みがあるのでそれもマナー違反であると私は思う。もし言いたくなければ、スタート前に「私のスコアは気にしないで下さい。いつも最後に打ちますので(スコアはつけませんので)」と言うべきだろう。逆に、片手シングルクラスの上級者で同伴者のラウンドを全く無視し、もちろんスコアも付けずに回り、自動的に勝手にオナーをするようなヤツもいるが、もし上手くなってもこういうヤツには死んでもなりたくないと心の底から思う。

 たまたま自分がパーなど取ってしまったとき、そして同伴者が大叩きしてしまった時は「スコアはいくつでしたか?」とこちらから聞きにくいし、「4です」とわざわざ宣言するのも嫌味っぽいので結構気を使う。従って、悪いスコアだった時ほど自分からはっきり申告すべきだろう。相手に対する思いやりである。

 セルフプレーでは何が起こっても全て自分の責任である。また、楽しく回るのも不愉快に回るのも自分の努力次第である。確かに不愉快な輩は多いが、こちらがしっかりマナーをエチケットを守って回っていれば、ゴルフの神様はきっとご褒美をくれると信じて怒りを抑えるのだ。

 ご褒美、くれますよね?神様!・・・・・神「おまえにはやらん


( 2005/9 編者注:「セルフプレーの回り方」は、「ピーターたちのゴルフマナー」【鈴木康之 (著) 、ゴルフダイジェスト社】を参考にさせて頂きました )

 

  2002/9/5(10320hit)  T先生に教わりに行く


 久々にTプロのレッスンを受けに行った(9月1日)。2ヶ月近く間が空いてしまった。この間、すっかりドローを忘れて練習場でもコースでもすっかりスライサーに逆戻りしてしまったのだが・・・この日は結構調子が良く、得る所も多かった。

 前回、フックに握り過ぎていたグリップを戻し、右手をかぶせるように指導されたのだが、まだ違和感はあるものの少し安定してきたようだ。これについては何も言われなかった。一応合格。

 アドレスでのフェース面の合わせ方だが、ドライバーの場合、前回教えてもらったとおりやや開き気味にする事で球はしっかり上がり、そしてインサイドから右へ打ち出すイメージが湧きやすくなり、その結果チーピンは防止できるようになった(というか、単にフェースをかぶせ過ぎていただけだったという説もある)。

 ただ、少しでも気を抜くとアウトサイドからの軌跡になり、派手なスライスが出る。このスライスを怖がって右手でボールを包みに行くとまたチーピン。この左右へのばらけがOBの元凶なのだ。何千球、何万球も打って正しい軌道とタイミングを覚える必要があるのだろう。週に100球打つとして1万球打つのは100週後・・・つまり2年後だ。よし(何がよしだ>俺)。

 ところが、アイアンは右足に体重を乗せ過ぎて、いつの間にかグリップが後ろへ後退していたらしい。つまりハンドファーストの逆である。これを是正し、グリップが左足股関節あたりに位置するよう、即ち左手とシャフトが真っ直ぐになるようにセットアップしてやると、スライスが出にくくなり、球も高く上がるようになった。

 結果的にフェースが立ち、フックフェース気味になるにも関わらず球が高く上がると言うのは不思議だが、きっちり当たっていると言う事だろう。でも謎だ。誰か教えて下さい。

 しかし、セットアップ、特にアドレスでのフェースの合わせ方は重要であると再認識した次第である。フェースの力を信じよ、なんちゃって。

 あと、右ひじが体から離れすぎているのを何度か指摘された。これが原因で肩がオープンになっているのかもしれないし、右手に力が入るのかもしれない。気持ち右ひじを曲げ、脱力し、右腰に近づける事で、確かにインサイドから振り下ろしやすくなった。これの習得にも、練習を積み重ねる必要があるだろう。

 今日の結論。スイングはタイミングと脱力。それを身に付けるのは血反吐を吐くぐらいの練習

 

 2002/9/6(10389hit)  やっぱ練習はするもんだ

きさいちCC・竹梅(Bグリーン)
hole 1 2 3 4 5 6 7 8 9 out 1 2 3 4 5 6 7 8 9 in total
par 4 3 4 5 4 3 4 5 4 36 4 4 3 4 4 4 3 4 5 35 71
score 4 3 5 5 4 3 5 5 5 39 6 4 3 6 3 4 2 5 7 40 79
putt 1 1 2 2 2 1 3 2 2 16 2 2 1 3 1 2 0 2 2 15 31

項目 今回 推移 今年
アベレージスコア
Scoring average
2バーディー
4ボギー
3ダボ
79
(+8)
88.3
平均パット数
Putting average
1.722
(31)
1.958
パーセーブ率(%)
Par saving average
61.1
(11/18)
35.4
ボギーセーブ率(%)
Bogey savin average
83.3
(15/18)
76.0
パーオン率(%)
Green in regulation Pct.
38.9
(7/18)
30.4
ボギーオン率(%)
Green in my regulation Pct.
88.9
(16/18)
79.2
フェアウェイキープ率(%)
Driving Accuracy Pct.
78.6
(11/14)
62.5
ドライバー平均飛距離(yard)
Driving Distance
232.1 209.7
アプローチリカバリー率(%)
Scrambling
60.0
(6/10)
27.8
ファインショット率・ドライバー(%)
Driver-shot achievement Pct.
85.7 69.6
ファインショット率・フェアウェイウッド(%)
FW.-shot achievement Pct.
66.7 62.6
ファインショット率・アイアン(%)
Iron-shot achievement Pct.
80.0 64.5
ファインショット率・アプローチ(%)
Approach-shot achievement Pct.
76.7 67.7


 日曜日にレッスンを受け、月曜日、水曜日と、今週は3日も練習した。最近の私としては珍しい。そのせいか、今日のラウンドは久しぶりに満足のいく出来だった。今年2度目の70台である。ただし易しい方のBグリーンでパー71だけど。
 
 今日は、ラウンドする前に自分に言い聞かせていた事があった。それは、「なりふりかまわず安全策でいこう」という事である。どういう意味かと言うと、ドライバーは徹底してフェード系で攻め、距離を犠牲にし、間違ってもOBを出さない。アイアンは一番手大きいクラブを持ってでもコンパクトで脱力したスイングを心がけ、方向性を最重視する。特にこの2点を注意した。

 その甲斐あって、ドライバーは大きなミスが無かった。「かいしんのいちげき」は1〜2回しかなかったものの、1ヶ月ぶりのOBゼロであった。チョロやトップも無かった(そのためかえって平均飛距離が伸びている)。アイアンも、大きなミスは15ショット中3回で抑える事ができた。

 しかし、今日の勝因は何と言ってもアプローチだろう。パーオン率は4割にも満たない(7個/18ホール)のに、パーセーブ率は6割強(11個/18ホール)。10回の寄せワンのチャンスのうち、6回も生かす事ができた。寄せワン6個は自己最多タイである。拾いまくるゴルフである。嬉しいのである。実は、このアプローチの好調さにはちゃんと理由があったのだ。

 今日はたまたま妻と2人の2バッグで、しかも前の組が90歳のおじいさんを含む4人という、大変ゆっくり回れる状況だった。つまり、アプローチショットにはいつもよりだいぶ時間をかける事ができたのだ。ピンの方向から落としどころを確認したり、何度も素振りをしたりする事で十分イメージを膨らませてからショットする事により、寄せワン6個のうち2個はタップインの位置まで寄ってくれたし、もう1つはラフから8ヤードを直接入れ、チップインバーディをゲットできた。

 うれしいのだ。

 ただし、喜んでばかりもいられない。OB無しでダボが3つはいただけない。

 梅の1番は2打目、SWの50ヤードの寄せがトップ目に入り、グリーン奥からのアプローチを無理にピンに寄せようとして失敗。4オン2パット。4番もSWでの30ヤードを大きくショートし、3パット。9番は深いラフに入ったボールを無謀にも6アイアンと7Wで出そうとして2連続チョロ。馬鹿である。寄せもオーバーして2パット。

 3パットは仕方ないけれど、難しいライからの寄せでは確実にグリーンに乗せる、深いラフからは1ペナのつもりで脱出最優先、という「安全策」を全く忘却しての失敗である。昼から少しいい気になっていたようだ。全く一貫性とこらえ性のないヤツである。今日の反省点を箇条書きにして頭に叩き込みつつ、今日はお別れしよう。

 今日の結論1:やっぱり練習しなアカン

 今日の結論2:アプローチは落ち着いて、狙いを決めて打たなアカン

 今日の結論3:ラフに沈んだボールを侮ったらアカン


 追記・・・妻は2週連続の90台(先週、今週とも97)を達成。抜かされるのは時間の問題かもしれない。もしそうなったら、私が妻に勝てるものは何一つなくなってしまう。恐ろしい事である。

 

  2002/9/7(10440hit)  練習で分かった事(1)


 話は前後するが、水曜日の練習で面白い事をしたので報告する。

 最近、ドライバーショットの調子がまずまずで、それを確固たる物とするため、ここ数回の練習では結構ドライバーをたくさん打っている。トップからの切り替えしで打ち急がない手から打ちに行かない(下半身始動)頭を残す(ビハインドザボール)などを注意して練習しているのだが、上手く行ったり行かなかったりである。タイミングを掴むのが難しい。

 今の一番の課題は、ストレートボールを打とうとしても、プッシュスライスか引っ掛けの両方が出てしまう(下図)事だ。一時のような「どスライス」やチーピンはさすがに減ったが、やはりボールが左右にぶれるのは危険だ。その左右のぶれ、およそ50ヤード。おまけに、この2つの球筋、ランダムに出るから恐ろしい。即ち、プッシュで良いと思って左を向いて構えた時に限って引っ掛けが出る。OB直行である。逆もまた然り。またOB直行である。最近のラウンドのOBは殆どこのパターンだった。


 思うに、ひどい曲がりは無いので、インパクト時のフェースはスクウェアに近い形で返ってきていると思うのだ。と言う事は、フェースがほんの少し開いてインサイドからの軌跡になるとプッシュ、やや閉じてアウトサイドからの軌跡になると引っかけが出るのだと思う。このフェースの開きは、アドレス時のアライメントの狂いやスイングの軌跡によって手首が返るか返らないかの違いだと思う。つまり、問題はクラブの軌跡なのだ。

 そう思って、徹底的にクラブの軌跡にこだわって打ってみた。実際にはどうしたかというと・・・・(続く)

 

  2002/9/8(10500hit)  練習で分かった事(2)


 さて、クラブの軌跡にこだわっての練習とは・・・

 種を明かせば何て事は無い。わざとスライスとフックを打つ練習をしたのだ。気持ちオープンに構えて、アウトサイドインを意識して(というかこれは意識しなくてもなってしまうのだが)スライスボールを打つ。これを5球。次に、クローズドに構え、インサイドアウトを意識してフックボールを5球。そうする事で、スライスとフックの体の動きを無意識から意識下へ持って来る。その後、真っ直ぐ構えて、真っ直ぐ打つ。これを繰り返すのだ(下図1)。


図1・・・理想的?なフックとスライスの図

 案の定、スライスは打ててもフックはなかなか打てない。右へ飛び出すまでは良いのだが、そのまま右へ曲がっていくプッシュスライスになる。手首の返しが遅いのかと左手でこねるとチーピンが出る。思い切って、フェースをかぶせて打てばフックらしき球は出るが、これでは文字通り小手先の誤魔化しである。色々やっているうちに、ボールを左足踵より内側(右足寄り)に置くと捕まえやすく、左足踵より少し外(前)に置けばこすりやすい事に気づいた。・・・球を置く場所なんて、「基本のき」なのに・・・・それさえ出来ていなかった私って一体・・・・

 まあ、目標の左を向き、プッシュスライスを狙う(図2)、というのが今のところ一番飛距離も出るし上手く打てる確率が高い(パワーフェードと言いたいがそう言い切るためにはキャリーで240ヤードは飛ばなきゃダメだろうなあ。今のところキャリーで200〜220ヤード。トホホ)。これで十分という気もする(実はこの打ちかたが「プロジェクトα」で紹介した方法なのである)。でも・・・・


図2・・・プッシュスライスがあら不思議
フェードボールに化けるの図


 やっぱりドライバーでハイドロー打ちたいんだよう。

 

  2002/9/9(10553hit)  9月9日って何の日?


 古来日本では偶数を陰の数、奇数を陽の数とした。その陽の数の一番大きな数が9であり、この9が重なる9月9日は長陽の節句、または菊の節句と呼ばれ、大変縁起の良い日とされている。ちなみに、3月3日は桃(上巳)の節句、5月5日は端午の節句、7月7日は七夕(笹)の節句である。これに1月7日の人日(七草の節句)を合わせて五節句という。

 そうそう、救急の日(きゅう・きゅうの語呂合わせ)でもあり、占いの日(理由はここ)でもあり、チョロQの日(知らん)でもあり、温泉の日(村興し)でもあり、吹き戻しの日(何?)でもあり、男色の日(・・・菊の節句・・・)でもあるらしい。 
 えっ、物知りだな、ですって? 日本人としてはこれくらいの知識は常識である。ネットで「今日は何の日」「節句」「9月9日」などと検索すれば上のような事は簡単に調べられるが、実は私もそうやって検索し、知ったかぶりをして書いているわけではない、と言っても誰も信じてくれないだろう。自分でも信じていないし。

 何故こんな事を書くかと言うと、9という数字はゴルフに縁があるからだ。ご存知のようにハーフラウンドは9ホール、アイアンも9番まで。誰もがうらやむシングルハンデも9から。ボギーペースで回れば90というスコアになるし(ちょっとこじ付け)、9月はゴルフのベストシーズン(だいぶこじ付け)。

 しかし、何と言っても、ゴルフには「苦」がつきものだ、というのが一番しっくりくると思う私である。

 

  2002/9/10(10605hit)  ビハインド・ザ・ボールとダウンブローと楕円軌道


 先週末、日本プロゴルフマッチプレーが開催された。今季好調の佐藤信人プロが、新進気鋭の近藤智弘プロを寄せ付けず優勝。いやあ、マッチプレーは目の前に敵がいるわけだから、やはり見ていて面白いと再認識した。プレーする方は得手不得手があるだろうが(現に佐藤プロははっきり「苦手だ」と言っている)。しかし、林の中へ飛び込んだ某プロのボールをグリーン近くへ投げた女性は何者だったのか?ちょっと面白かった。

 今回の観戦で改めて思った事を1つ。プロのスイングとアマのスイングの一番の違いは、フォロースルーの大きさではないか?球を打ってから両手が真っ直ぐに伸び、それにより低く長いインパクトゾーンが作られ、力強い球筋と方向性が出る。そしてそこからフィニッシュまでよどむことなくクラブの運動は続いていく。やはりプロのスイングは美しい。

 で、正面から見た時、スイングの軌跡が円ではなく楕円に近い印象を受けたのだが、ここで私は大きな疑問を抱かざるを得なかった。ややこしい話だが、ちょっと聞いてほしい。

 アイアンショットを打つときの事を考える。球をダウンブローで捕らえる為には、スイングの最下点はボールの前方になるはずだ(図1)。


図1・・・円軌道とスイング弧の中心



 そうすると、おかしな事にならないだろうか?スイング弧の中心がボールより前へ行ってしまう。ビハインド・ザ・ボールだったら、円の中心となるはずの首の付け根はボールの後ろのはずである(図2)。しかし、これだとダウンブローには絶対に打てない。何かが間違っている。


図2・・・円軌道とビハインド・ザ・ボール




 ここで、楕円の概念を取り入れてみる。図2をバックスイング、図1をダウンスイング〜フォロースルーと考え、図1と図2の軌道をプラスするのだ。当然、弧の中心は2つ(というか2つを結んだ線)になる。これに合致する体の部位は・・・・左肩である。つまり、スイング弧の中心は左肩と云う事になる。うん、これだと図1(インパクト以降)でボールの前にあってもおかしくないし、図2(バックスイング)で左に移動するのも当然である(図3)。


図3・・・楕円軌道と中心


 もし、スイング弧の中心が左肩であるという仮定に間違いが無いなら、上の図3から、バックスイングでは左肩は下がるより平行移動したほうが良いという事、インパクトで左肩が上がってしまうとトップするという事、(バックスイングでの)左肩の移動がスムースで大きければ大きいほど低く長いインパクトゾーンが作られるという事が言えるだろう。

 もちろん、机上の空論である。この理屈、本当に正しいのかどうかわからない。しかし、この楕円の概念を考え出してから、スイングが何となくしっくりくるようになってきたのも事実なのだ。

 ゴルフのスイングの場合、理論がわかっても、それを意識したほうが良い場合とそうでない場合があると思う(例えば、インパクトでフェースをスクウェアにする、と言うのは正しい理屈であっても意識してできるものではない)。また、その理論をどう実践するのかという技術論が大変重要だったりする。それ故、星の数ほどのTipsやレッスン書が出回るのだ。

 だから、こういう机上の空論は、ある意味、スイングの迷宮への招待状になったりするわけであるが、私のようなヘボゴルファーは高速道路の通行券かもしれないというわずかな期待を抱いてしまい、こうして訳のわからない理屈をこねるのであった。

 

  2002/9/11(10657hit)  理論と感性の融合


 子供の頃から屁理屈を言わせれば親にも負けなかった編者である。全く、昨日の日記は今読み返して見ると屁理屈以外の何者でもない。何が言いたいのかさえわからない。子供の頃から全然進歩していないと言う事か。

 さて、昨日の屁理屈を如何にスイングの感性と融合させるかである。ドライバーショットのスイングに関しては、今上手くいっているのでいじらない方が良いだろう(バックスイングの始動を低く長く行い、ダウン〜インパクトも斜め上からでなく後方から低めにヘッドをぶつける感覚)。従って、以下の考察はアイアンショットに関する物であると考えてほしい。

 良く言われるのが、「インパクトはアドレスの再現である」という言い方。しかし、「インパクトはアドレスの再現ではない」とも言う。いったい、どちらが正しいのか?

 クラブヘッドをアドレスした時の場所に戻す事だけを考えるなら、「再現である」と言っても良いだろう。しかし、仮に全く同じ姿勢でクラブヘッドがアドレス時の位置に戻ってきたとしても、クラブはトゥダウンし、シャフトも飛球線方向にしなっているはずだから意味がない。そもそも、アドレスと全く同じ姿勢でインパクトを迎えるのは不可能である。最低でも腰は開き、右肩は下がり、左肩は上がる。これでヘッドがアドレスの位置へ戻るというのは、ある意味奇跡のような気がする。つまり、インパクトは感性の領域なのだ。では、一体どうすれば良いのか?

 アドレス(理論)とインパクト(感性)を結びつける方法として私が実践しているのが、伊沢プロのホームページに載っている方法である(と言っても毎回実践しているわけではないが)。

 詳しくはここをご覧になっていただくとして、ちょっとタネを明かすと、「ゆったりとした素振りでインパクト時の体各部位のポジションを記憶し、その記憶をイメージしながらアドレスを作る」というものである。この方法の利点は、練習場でも本番でもその都度打つ直前にでき、イメージを意識しやすいという点である。

 何度も繰り返していくうちに、アドレスがインパクトのイメージで作れるようになる(と思う)。詳しくは伊沢プロに聞いてみて下さい(伊沢プロと友達なら)。でも、これは本当にお勧め。ゆっくりしたスイングで力も抜けやすいし。

 そういえば、上級者やプロは打つ前の素振りをかなりゆっくりと振る事が多い。ひょっとして、この事を実践しているのかもしれない(知り合いにプロがいる人は、是非聞いてみてください)。

 

  2002/9/12(10699hit)  久しぶりの日記らしい日記


 読んでも何の役にも立たないへっぽこ嘘つき技術論ばかり続いているので、たまには日記らしい日記を書こう。

 先週のすばらしいラウンドの後、練習の重要性を改めて痛感した私は、土曜日、日曜日と続けて練習に行ってきた。メニューは相変わらずSWの50ヤード(35%)、ウエッジのフルショット(15%)、7アイアンまたは6アイアンのフルショット(20%)、フェアウェイウッド(ティーアップ10%、マットから10%)、ドライバー(10%)である。

 アイアンはラインが出るように、ウッドとドライバーはスライスとフックを打つ練習をしているが、フェアウェイウッドでは8割方打ち分けられるものの、ドライバーでは相変わらずフックが打てない。しばらく頑張って続けてみるつもりであるが、本当に意味があるのかどうか自信の無いまま続けて、果たしていいものかどうか?(最近こんなんばっかり)

 調子に乗って打っていると、いきなり左手親指の付け根に激痛が走った。古傷である。どうやら、フォロースルーの時、この部分に無理な力が入るようだ。これがおかしなスイングのせいなのか、良いスイングに代わりつつある証拠なのかは良くわからないが、いずれにせよ嬉しくはない。やっと左足首がましになってきたというのに・・・

 風邪気味(息子からうつされた)であるし、3日間練習しない事にして、大事をとる。ところが・・・風邪が絶好調!喉いたい。セキげほげほ。頭ぼーっ。仕事すらままならない。おまけに、尾ろうな話で恐縮だが、咳止め薬の副作用でひどい便秘になり、私の下腹部には昨日から鈍痛が・・・

 でもラウンドは這ってでも行くのだ。それが私のれぞん・でーどる。

 

 2002/9/13(10760hit)  ガソリン切れ?単なるお馬鹿?

きさいちCC・竹梅(Bグリーン)
hole 1 2 3 4 5 6 7 8 9 out 1 2 3 4 5 6 7 8 9 in total
par 4 3 4 5 4 3 4 5 4 36 4 4 3 4 4 4 3 4 5 35 71
score 4 3 4 6 5 4 6 5 4 41 4 5 5 4 4 6 5 5 6 44 85
putt 2 2 0 2 2 2 1 2 2 15 2 3 2 1 2 2 2 2 3 19 34

項目 今回 推移 今年
アベレージスコア
Scoring average
6ボギー
4ダボ
85
(+14)
88.2
平均パット数
Putting average
1.889
(34)
1.956
パーセーブ率(%)
Par saving average
44.4
(8/18)
35.6
ボギーセーブ率(%)
Bogey savin average
77.8
(14/18)
76.1
パーオン率(%)
Green in regulation Pct.
44.4
(8/18)
30.8
ボギーオン率(%)
Green in my regulation Pct.
72.2
(13/18)
79.0
フェアウェイキープ率(%)
Driving Accuracy Pct.
57.1
(8/14)
62.4
ドライバー平均飛距離(yard)
Driving Distance
215.7 209.9
アプローチリカバリー率(%)
Scrambling
28.6
(2/7)
27.8
ファインショット率・ドライバー(%)
Driver-shot achievement Pct.
67.9 69.6
ファインショット率・フェアウェイウッド(%)
FW.-shot achievement Pct.
50.0 62.3
ファインショット率・アイアン(%)
Iron-shot achievement Pct.
71.1 64.7
ファインショット率・アプローチ(%)
Approach-shot achievement Pct.
70.8 67.8


 睡眠時間3時間。風邪による咳と微熱。ここ1年で体調は最悪かもしれない。もし仕事だったら、迷わず休むぐらいの体調である。でもコースに立つと、そんな事はすっかり忘れてハッスルできる。こんな私を、私自身誇るべきか呆れるべきか微妙なところである。少なくとも、精神はガキ並みであると言えるだろう。

 でも体は間違いなく中年のそれであった。カラ元気は、第4コーナーを回るまでしか続かなかった。後半梅コース6番からのスコアにはっきり現れている。しかし今考えてみると、悪いスコアの原因は体調によるものではないような気がする。

 出だしの竹ホール、今日も丁寧なゴルフでスコアを取りに行く事を決意する(というか、体のキレが全然無かったので、疲れないようそうせざるを得なかった)。私が考える丁寧なゴルフとは、「何が何でもOBを出さない」「1番手大きなクラブで軽く打つ」「グリーン手前ないしセンターを狙う」「ボギーで良しとする」という事である。

 おかしなもので、グリーン手前で良い、オンしなくても良い、3オン2パットのボギーで良い、と思えば思うほどパーオンしたりパーが取れたりするのだ。ひょっとして、私はとんでもないスコアアップの秘訣を発見したのかもしれない。しかし、ラウンドが進むにつれその事を忘れ、欲が出て、いつものようなミスショットを頻発するのだ。

 竹7番、アプローチの距離感に苦しみながら(寝不足はショートゲームに特に悪い影響を及ぼす)もここまで3オーバー、全部パーならまた30台だと考えたのがいけなかった。いつもはバフィーで左ドッグレッグの左端を狙い、ナチュラルフェードで確実にフェアウェイキープを考えるのだが、調子に乗ってドライバーでショートカットを狙ったのが大きな間違いであった。力んで打たれたボールは見事なダックフックで手前の山の中へ一直線。登って行ってロストボールを10個拾ったのがせめてもの慰みであった。そこで我に返り、何とかOBパーに抑える事ができた。

 しかし、後半に入り、疲れで体の軸がぶれだしたのかアイアンがまともに当たらなくなってくる。3番パー3ではティーショットを左に引っ掛け、50ヤードの寄せをオーバー、3打目のエッジからの寄せをショートで素ダボ。

 さらに6番では、7Wのティーショットで無謀にもドローを打とうとして変なスイングになりOB。谷越えの7番ショートでは何と7アイアンをチョロしてOB。次の8番でもドライバーを思い切り左に引っ掛けたが、これは幸運にも林の中から出てきて何とかボギー。9番、気合を入れ直し、パーオンするもファーストパットを2mショートして3パットボギー。

 最初に考えた「丁寧なゴルフ」を何故続けられないのか?どうしてすぐ調子に乗ってしまうのか?そういう意味では、やっぱり悔しいラウンドであった。ホントに、俺って馬鹿。

 

  2002/9/14(10829hit)  Kプロ・ボール投げ返し事件(1)


 一昨日のラウンドの疲れがまだ残っているのか、まだまだ体がだるい。まあ、来週のラウンドまでに治ればよしとしよう。

 さて、9/10の日記にも少し書いたが、先週のマッチプレー選手権で起こった事が、ゴルフ関係のいろいろなBBSで予想以上の反響と話題を呼んでいる。中にはあからさまな誹謗や中傷も含まれているが、何れにせよこういう「事件」について全国のゴルフファン同士が議論できると言うのは大変良いことだと思う。インターネット普及による数少ない利点の1つであろう。

 話をおさらいしておこう。日本プロゴルフマッチプレー選手権の3位決定戦、過去賞金王を取った事もある、テンガロンハットで有名なKプロが、オールスクエアで迎えた18番(相手は宮瀬プロ)。彼の打った第2打は、グリーンをわずかにこぼれ奥の林へ。すると、その林の中で観戦していた女性が、そのボールにダッシュし、手を伸ばして掴みそうになる。ここで映像はなぜか慌てて切り替えられ第2打地点へ戻ったので詳細はわからず。しかし、近くのギャラリーから「だめだ!」等の叫び声は確かに聞こえていた。

 Kプロがグリーン奥へ着くと、林の中に入ったはずの彼の球は、何故か林の手前、グリーンを少しこぼれた場所にある。あきらかに打ち込んだ場所とは違う、Kプロにとって有利なグリーンの近くにあるように見えた。

 もし、私がテレビで見た一部始終が真実なら、この事件に対して、ルール上はどうなるか?ややこしいが、ルールブックを見て考えてみた(がはっきり言って全く自信が無い。間違いがあれば是非教えていただきたい。なお、この女性がKプロの「追っかけ」をするほどの大ファンであるという話もあるようだが、真偽は確かめようがないし、ここでは話がややこしくなるので考えない)。

 その女性はギャラリーであるから局外者である。つまり、この場合はボールが局外者によって動かされたケースであると考える。その場合、下の3つの状況が考えられる。

 ケース1
 彼女が、まだ動いている球を見にいき、偶然足等で球を蹴ってしまい、ボールが動いた場合、ラブオブザグリーンである。つまり、規則19-1により、あるがままでプレーということになる。よって、問題なし。

 (ラブオブザグリーン・・・動いている球が局外者により偶然に方向を変えられたり止められた場合をいう)

 ケース2
 次に、彼女が動いている球を故意に拾い上げて投げた場合、規則19-1の注釈に従い、宮瀬プロに不利にならないよう、ボールがもとあったと思われる場所にドロップする等が妥当であろう。この違反の罰は、マッチプレーではそのホールの負けになる。

 (規則19-1の注釈・・・「局外者が故意にプレーヤーの球の方向を変えたり球を止めたものと審判員か委員会が判定した場合、そのプレーヤーについては規則1-4を適用する」。規則1-4は、「適用できる規則が無いときは、公正の理念に従って裁定しなければならない」というもの)

 ケース3
 さらに、球がすでに静止していた場合は、規則18-1に基づきリプレースの必要がある。即ち、もとあったと思われる場所に置きなおす、と言う事である。この違反の罰も、マッチプレーではそのホールの負けになる。

 (規則18-1・・・止まっている球が局外者によって動かされてもプレーヤーに罰はなく、その球はプレーヤーが次のストロークをする前にリプレースしなければならない。)

 さて、今回の場合、どのケースに当てはまるのか?審判員、Kプロはどうすべきだったのか?

(続く)

 

  2002/9/15(10887hit)  Kプロ・ボール投げ返し事件(2)


 さて、昨日が「事件編」とすれば今日は「解決編」である。ちなみに、明日は「総集編」を、明後日は「特別扁」を、そして先明後日は「デジタルリマスター編」を書き、ついでに先先明後日は「初回限定版・マウスパッド付」、おまけにその次の日は「初恋地獄編」、さらに次の日は「珍プレー好プレー上半期傑作編」、で最後に「予告編」を書くつもりだ(嘘)。

 真面目な話に戻る。

 状況的には、今回の状況は昨日のケース2ないしケース3に該当するだろう。つまり、局外者が故意にボールを動かした、と言う事である。周囲には多くの目撃者もいた。最終ホールという事もあり、競技委員や大会関係者も一人ではなかったはずだ。従って、協議委員がKプロと宮瀬プロに事情を説明し、もとあったと思われる場所へリプレースないしドロップさせるべきであっただろう。では、どうしてそうしなかったのか。

 私は、大会関係者、競技委員がするべき仕事をきっちりとしなかったのではないかと推測する。即ち、グリーンの横で起こったことを「無かった事」にして、そのままプレーを続行させたのではないか?と必然的に考えざるを得ない。何故か?

 Kプロが賞金王にもなった人気プロだからである。こういう書き方をすれば宮瀬プロに失礼なのは百も承知だが、大会運営側は、より有名なKプロに勝ってほしかったのではないのか?あるいは、あの日大出身の大物だし、あえて気を回したとも、ご機嫌を損ねるのが怖くてできなかったと邪推する事もできる。

 何故そういう風に推測ができるかというと、その時のテレビの中継録画の編集の仕方があまりに不自然であったからである。Kプロの第2打がグリーン奥の林へ転がっていったシーンは、クレーン等の高い位置から映されたものであった。そして、ボールが転がるさまがはっきり映し出されていた。普通、こういうシーンではカメラはアップでボールをできるだけ捕らえようとするはずだ。しかし、くだんの女性がボールにダッシュしてそれに手を伸ばした時、不自然にそのシーンは切り替えられた。つまり、局側が意図的に女性がボールを投げるシーンをカットしてあったのだ。局の意図はこれ即ち主催者の意図である。

 その後のKプロのアプローチでも、その事に関する話もなければドロップするシーンも映されなかった。前述したように、もし競技委員がKプロにその件を説明せず、そのままプレーしたのであれば全く言語道断である。JPGA及び大会側が特定の選手に肩入れしていると言う事だからだ。また、こういう輩の常套句、「知らなかった」「気づかなかった」で済む話ではない。日本中に放送されているのだ。

 もし、きちんと説明がなされ、裁定が下され、ドロップないしリプレースしていたにも関わらず、編集でカットして放映されなかったとしても、これはこれで非常に陰険に感じる。何故隠す必要があるのか、と言う事だ。説明責任を放棄し、面倒が起こらないようわざとカットした、というのであればこれは視聴者をなめているといって良いだろう。もちろんここでも局の意図=主催者の意図である。
 
 誤解しないよう云っておくが、今回のケースの場合、Kプロには何の罪もないと私は思う。問題は、もっと他にあるのだ。

 ここに見られるのは、JPGA及び大会関係者の腐った体質、視聴者を軽視するマスコミの傲慢さ、強い者に迎合したりへつらったりする日本人の事なかれ主義である。

 少し前までの、某有名プロへのアンフェアな報道と待遇(ウォーターハザードにソールしてもお咎めなし。ボールの後ろの芝をソールで押し、ライの改善をしてもお咎めなし。グレッグ・ノーマンが憤慨したのは有名な話である)や、日本ツアーで活躍する日本人選手以外への偏見と差別(外国人選手が優勝パットを決める瞬間「外せ!」と叫ぶ、またそのギャラリーを野放しにする日本人たち。某外国人選手の、パットの瞬間ボールが動いたのを鬼の首を取ったように何度も繰り返し報道するマスコミ)も根は同じである。

 この件に関し、JPGAのホームページにはもちろん何の説明も無い。説明する気も、弁明する気も無いのだろう。だって、彼らは「何も無かった。誰も何も見なかった」と思っているんだから。まるで今は無き某国の諜報局である。

 JPGAはじめ責任者は、ボランティアの善意で円滑に運営され、毎年各種団体に億単位の寄付をしているUSPGAの爪の垢を煎じて、腹がはち切れるまで飲み続けるべきだろう。そうすれば、腹の中の真っ黒などろどろしたものが少しは洗い流されるにちがいない。

 (もし、私に重大な事実誤認があるとはっきり証明されれば、昨日と今日の日記内容は訂正するが、そう言う事はまず考えられない。私=一般の視聴者にとっては編集された放映こそが「真実」に他ならないからだ。)

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